将来何にいくら使うのかを決める!お金が貯まる家計管理のコツ(目的別資金の目標管理編)
こんにちは。
スカタズケです。
お金が貯まる家計管理のコツ(初級編)では、家計管理の目的を“自動的にお金が貯まっていく仕組みをつくること”として、その方法をご提案しました。
今回は、『目的別資金の目標管理』を見ていきたいと思います。
お金が貯まる家計管理のコツ(初級編)はこちらをご覧ください。
年間収入 - (貯蓄 + 投資) = 年間支出
お金が貯まる家計管理のコツ(初級編)では、下記の式になるように、支出を見直すことによって、自動的にお金が貯まる仕組みをつくることをご提案しました。
年間収入 - 年間支出 > 0円
ただし、上記の式では、お金は減らないけれど、自転車操業に近いものがあります。このため、より実践的に、下記の式になるように、『目的別資金の目標管理』と『支出の予算管理』を行う必要があります。
年間収入 - (貯蓄 + 投資) = 年間支出
貯蓄と投資をした後の残りのお金でやりくりする
貯蓄や投資をなぜするかというと、今は使わないけど、将来使う資金を確保するためです。
天国にお金は持っていけないため、自分は使わないけど、残された家族が困らないようになど、いずれにしても、将来のどこかの時点で使うために、貯蓄や投資をして資金を確保していくことになります。
今を生きる!ということも大切ですが、人生100年時代に突入したともいわれる今を生きる私たちには、未来を見据えて今を生きる!ことが必要になってくると思います。
そのためには、なるべく早い段階で、貯蓄や投資を実践し、必要な貯蓄や投資をした後の残ったお金で生活していく必要があります。
私たちは日々の生活の中で、生きるにはお金がかかるということを嫌というほど思い知らさせているわけですが、住まいにかかるお金、教育にかかるお金、娯楽にかかるお金、老後にかかるお金、など少しずつ資金を確保しておかないと対応できないものがあります。
なるべく早くからこれらを意識することで、余裕を持って資金を確保することができますので、節約生活で日々の生活が窮屈になるということを避けることができるようになります。
支出を見直す方法のひとつとして、年買いという買い物方法を提案させていただいていますので、よろしければご覧ください。Kindle unlimitedでもお読みいただけます。
将来必要な金額は人それぞれ
私たちはそれぞれ違う価値観を持ち、置かれている状況も異なりますので、将来いくら必要かというのは、それぞれ違います。
このため、老後資金として2,000万円あれば足りるのかというと、人によって違うということになりますので、ご自身やご家族に何にいくら必要かということを一度じっくり考えてみる、そして、イベント(出産等)が発生した段階で見直してみるということが必要になります。
目的別(教育資金、旅行資金等)に目標金額を設定して貯めていく
教育資金ひとつとってみても、お子さんの人数に違えば、お子さんの将来の夢も違いますので、それによって教育資金として確保しておく資金の金額も当然に異なります。
大学へ進むのか、専門学校へ進むのか、文系なのか、理系なのか等、将来かかる教育資金にも違いが出てくると思います。
子供はいないけど、ふたりで海外旅行に行くのが趣味というご夫婦であれば、旅行資金を確保する必要があります。
どんな未来を生きるのか、あれやこれやと創造力を膨らませて、世間の平均に惑わされずに、ご自身やご家庭ごとのオリジナルな目的別資金の目標金額を設定してみてください。
資金を貯めていく上で必要な収入については、別の機会に触れたいと思います。
会計の原則に、保守主義の原則というものがありますが、これを家計管理にあてはめると、将来の収入を考える場合には、適当な昇給率などは加味せず、現実的な金額を見積り、将来の支出を考える場合には、漏れのないように慎重に考えるということになるかと思います。
将来使う時点から逆算して毎月の収入から差し引く
では、どのように将来必要な資金を確保するかというと、5年後に支出が予定されているものであれば、その支出予定額を60か月(=5年×12ヶ月)で割った金額を毎月の収入から差し引きます。
とはいえ、見積もってみると結構な金額になると思いますので、これらを毎月の収入から差し引くと、毎月の生活費がなくなってしまうということもあるかと思いますので、一部ボーナス等の臨時収入から差し引くということが現実的な運用かもしれません。
ただし、安易にボーナス等の臨時収入をあてるという選択には注意が必要です。
優先順位の高い将来資金は毎月の収入から差し引くのが原則
将来のプランを考えていると夢は膨らみ、結婚式の式場代のように、雪だるま式に膨らんでいきます。
先ほど紹介した保守主義の原則に従えば、ある意味正しいのですが、ふと我に返って現実を直視し、現実的な金額を見積もる必要があります。(高校の数学教師に、クラス全員が「もっと現実を見ろっ!」と怒られたのを思い出します。先生、あなたの言葉は今も私の心に刻まれています。)
将来の支出には当然に優先順位というものが存在します。
子供たちを大学までは行かせてあげたいということであれば教育資金が、絶対にマイホームが欲しいということであれば住宅購入資金が、そして、老後資金が優先順位が高い将来資金となり、できれば海外旅行に行きたいというのであれば旅行資金は比較的優先順位が低い将来資金ということになります。
優先順位が高い将来資金の確保は、家計管理において必達目標ですから、入るか入らないかわからないボーナス等の臨時収入から確保しようというのはリスクがありますので、入ってくるのが比較的確実な毎月の収入から差し引き、確保していくということが重要となってきます。
リスク許容度は人それぞれ
投資には『ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン』という原則があります。
リスクを取れば高いリターンが期待できますし、リスクを取らなければ高いリターンは期待できず、それ相応の低いリターンしか期待できません。これは、あくまでも期待値ですので、リスクを取れば必ず高いリターンを得られるかといえば、そうではありません。
このため、資産運用にあたって、どの程度のリスクであれば受け入れることができるのか、いわゆるリスク許容度を考慮して、運用していくことが必要になってきます。
例えば、20%程度のマイナスであれば、全然受け入れられる(100万円が80万円程度になっても我慢できる)という方であれば、リスク許容度は高いということになりますし、マイナスになるのは嫌(100万円が99万円になるのも我慢できない)という方であれば、リスク許容度は低いということになります。前者であれば株式を中心とした運用となり、後者であれば債権等を中心とした運用となりますが、前者の株式等の中心とした運用に比べ、期待されるリターンは低くなります。
このリスク許容度は、高いからいいとか、低いからいいとかいう問題ではありません。それぞれのリスク許容度に応じて、運用方針を決定していけばよいということになります。
長期資金は投資で確保、短期資金は貯蓄で確保
教育資金のように比較的に将来に支出が予定される資金(ここでは長期資金ということにします)と、旅行資金のように比較的に短期間のうちに支出が予定される資金(ここでは短期資金ということにします)とがあります。
今を基準として、いつその支出が予定されているのかにより、収入から差し引いた資金を貯蓄にまわすのか、投資にまわすのか、を決めることが有用だと考えています。
基本的な考え方としては、長期資金は投資で確保し、短期資金は貯蓄で確保する、ということになります。。
資金の性質によって、その運用方法を決めることも重要ですが、そこに支出のタイミングも考慮することで、より有効な家計管理を実践することができます。
例えば、老後資金を株式などのリスクのある金融資産で運用すると減ってしまう可能性があるため、望ましくないという考え方もあり、この考え方は資金の性質に着目すると正しいですが、支出のタイミングを考慮すると改善の余地があります。
30代の方と60代の方とでは、今から何年後に支出が予定されているかは当然異なり、仮に70歳からを老後と考えれば、30代の方は30~40年の余裕がありますが、60代の方は10年未満の余裕しかないことになります。
私たちは運用をビジネスとして行っているファンドマネージャーとは異なり、1年といった短期間での成果を求められるわけではなく、比較的長期的な視点からの運用が可能ですので、時間を味方につけることができます。
このため、老後資金のように、その性質上、目減りのリスクを回避すべき資金であっても、それが30年後に支出が予定されている資金は、株式等のリスクは高いけれど、その分増える可能性もある金融資産に投資して確保するという選択が有用であると考えています。一方で、10年後には支出が予定されている場合、貯蓄もしくは運用するにしても、株式等の比率を抑え、国債等の債権を中心とした元本が毀損するリスクが少ない金融資産で運用するということが有用であると考えています。
長期資金の性質によってリスク許容度を変えてみる
長期資金の中でも、老後資金もあれば、結婚20周年を記念した海外旅行資金など、その性質は色々あります。
人それぞれ、大枠としてのリスク許容度が存在しますが、老後資金は手堅くいきたいけど、結婚20周年記念海外旅行はちょっとリッチにしたい、など長期資金の持つ性質によって、リスク許容度を変えてみるというのも有効です。
具体的には、結婚20周年記念海外旅行資金については、債券中心の運用ではなく、より高いリターンの期待できる株式等を中心とした運用にしてみる、といった感じです。
また、最低限の水準を維持できるように、60%は債権等を中心とした運用にし、40%は株式等を中心とした運用にする、などハイブリッドな運用にするのも有効かと思います。
投資は感情を排除するのか難しい
自分が家計のファンドマネージャーとなって資産を運用していく際、例えば、株式市場の乱高下を目の当たりにすると、焦って売ってしまったり、高値で掴んでしてしまったりと、冷静な対応ができないことも考えられます。
私もこれまで何度となく冷静さを失って狼狽売りをしてしまったことがありました。
投資は感情を排除するのが難しいという側面もありますので、冷静さを失いがちな私はロボアドバイザーを利用しています。
ロボアドバイザーも色々ありますが、私はWealthNaviとTHEOを利用しています。運用アルゴリズムが異なることから、毎月同じ金額を積み立て投資していますが、現時点で運用成績には数パーセントの差が発生しています。
ロボアドバイザー各社がどのような投資戦略を採用しているのか、どのETFを購入しているのか等、調べれば分かりますので、運用手数料を払うくらいなら自分で運用する!という方であれば、海外のETFが購入できる証券会社に口座を開いて、自ら運用するというのも楽しいかもしれませんね。
私もパッシブ運用はロボアドバイザーに任せて、投資資金の一部を自らが家計のファンドマネージャーとなって、懲りずにアクティブ運用を始めています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?