4月13日
初めてウーバーイーツを使ってみた。
会員になったばっかりだと配達手数料がかからなかったりとお得ではあるが、それでも高いと感じた。
ウーバーイーツをいつ使えばいいのか?という話を以前知り合いと話したことがある。
その時の結論としては
「雨や台風の日で外に出たくないとき」
「お店に行っても列ができていて並ぶ必要がある人気店」
これらの条件のいずれかを満たしていれば、ウーバーイーツは全然アリという話だった。
逆に言えば、普通の食事をウーバーイーツで頼むのはかなりコスパが悪いと思った。
ウーバーイーツを注文したら担当者が割り当てられ、担当者が食事を受け取り、今向かってきていることなどが全て通知で送られる。
この通知が意外と面白くて、たまごっちを育てているような感覚になり、届くまでソファに座って通知を見ながらニヤニヤして過ごしてしまった。
家で寝っ転がりながらスマホでポチポチするだけで飲食店が料理を作り、担当者が頑張って運んできてくれるのかと思うと王様のような気持ちになる。
ちなみに今回注文したお店は「お店に行っても列ができていて並ぶ必要がある人気店」に少し該当しているが、人気店の列に並ぶ、という行為そのものもアトラクションの一つであり、その行為が失われているのも痛い。
人気店の列に並ぶ、という行為に対して「無駄だ」と切り捨てる人もいるが、自分はそうは思わない。
その一見無駄と思われる行為に対して、その並ぶという労力を払ってもいいと考え、その労力を払うくらい期待に胸を膨らませている人だけが並んでいる。
列に並ぶ自分もその期待している人の一人であり、そうした期待を持っているからか列に並んでいる人の会話はポジティブなことが多いと感じる。
そしてその労力を払った先にあるおいしい食事という対価に脳や身体が喜ぶのだ。
肉体労働の後のビールが美味いってやつと同じだ。
この店混んでること多いんだよな、と思いつつ家で食べる食事は美味しいが「食事」という作業感が半端なかった。
とはいえ、並ばずに食べたいものが食べられるという点でウーバーイーツがうまく利用できる条件の一つであることは間違いない。
家の前に置かれたカップの食事も無機質だ。
玄関を開けてなんとなく周りの様子を伺いながら放置された食事を取る様子は、部屋の前の廊下に置かれてサランラップでカバーされている食事をとって自室で食べる引きこもりの様子と大差ない。
私は引きこもりの経験はないが、自身のあまりの情けなさに泣きながら食事をしたのは初めてだ。
ウーバーイーツを使うことで手間や時間を省き効率よく美味しい食事に巡り合える、ということが人々に受けているのだろうか。
食事に対してそこまで手間や時間を省きたいと思ったことがないし、それにコストを割く、という感覚もよくわからなかった。
ウーバーイーツというビジネスが成立しているのは飲食店と労働者が集まっている都内だけだ。
都内の目まぐるしい日々を生きる現代の忙殺モンスターたちはこういったことにコストを割いて、生まれた時間でさらにお金や時間を稼ぎ、さらに効率をよくするためにコストを割き…。大変だ。
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