備忘録:macOS Catalina Patcherインストール

*2020年3月26日追記
Catalinaのアップデート 10.15.4に追随してPatcher 1.3.1 もリリースされたのでインストールしたところ、Macが起動しなくなりました。
・アップデート前はTime Machineでバックアップしたほうがいいかも
・Patcherはリリース後即座にインストールせず、多少待ったほうが良さそう
と感じました。
その後リリースされたPatcher 1.3.4でクリーンインストールを行いました。

Macが一台しかない場合(*これはPatcherでの運用にリスクがあると思います)、万が一に備えてそのマシンが標準でサポートするOSを外付けのHDDやUSBメモリ等にインストールしておいたほうが無難でしょう。古いMacBookは本体内のHDD/SSDの交換が容易なので、交換用のディスクにインストールしておいてもいいかもしれません。


以下はCatalina 10.15.3、Patcher 1.3.0をインストールしたときの情報です。


「トラックパッドが完全に破損している」という理由でジャンク扱いの
MacBook Pro(13-inch, Late 2011)(MD314J/A)
を購入しました。税込み5000円でした。

トラックパッド破損


購入したのはカスタマイズモデルだったようで

・CPU:2.8GHzデュアルコアIntel Core i7(Intel Core i7-2640M/2.80GHz(boost時3.5GHz)のようです)
・メモリ: 8GB (本来4GB)
・ハードドライブ:SSD 256GB (本来HDD 750GB)
・キーボード:USレイアウト
でした。しかもトラックパッドは破損しているものの、実際には正常に動きました(がほとんどの場面ではBluetoothマウスを使う)。

余談ですがMacBook系はキーボードがUSレイアウトだと、日本での中古売買価格が下がるようです。私はWindows含め基本常にUSレイアウト派なので嬉しい点でした。


このモデルはHigh Sierra(10.13)が最終サポートOSで、Mojave(10.14)、Catalina(10.15)のインストールには未対応です。
macOS Mojave にアップグレードする方法

macOS Catalina が対応しているコンピュータ


ということで今回は
macOS Catalina Patcher

を利用してCatalinaをインストールしました。

ネット上には既に多数の情報があるので、以下は私が今回行った手順の羅列で。ターミナルでの作業はないのでかなり簡単です。

全体の流れは
・High Sierraインストール(必要な場合)
・インストール用USBメモリ作成
・Catalinaインストール
・Patch適用
です。

High Sierraインストール(*重要)

http://dosdude1.com/catalina/  のImportant Infoに

APFS BootROM Support: If you have a machine that supports High Sierra natively, you MUST ensure you have the latest version of the system's BootROM installed.

http://dosdude1.com/catalina/

(要約:High Sierraサポート機種である場合、最新のBootROMがインストールされていること)
という記載があります。
後述するPatch適用時にエラー発生、表示されるメッセージもぼんやりした内容で理由がわからない。原因はこのAPFS BootROMのインストールだろうと判断しHigh Sierraをインストールしました。

High Sierraインストール後はOSのアップデートも行いました。アップデート後の再起動でBeep音が一度鳴って驚いたのですが、
Mac の起動音について 

電源ボタンを押している間に、起動音が長く 1 回鳴る場合:EFI ROM アップデートの実行中です。これは、2012 年より前に製造された Mac コンピュータで鳴る音です。

https://support.apple.com/ja-jp/HT202768

だったようです。ここでBootROMがアップデートされた?

High Sierraのインストール有無が不明な場合、後の作業を無駄にしないためにHigh Sierraのインストールとアップデートをしておくのが無難かもしれません。

インストール用USBメモリ作成

メインで使用してるiMacでPatcherをダウンロード、16GBのUSBメモリにインストーラーを準備。
macOSがインストールしてあるMacがない場合はこの辺を参照してOSをインストールしてPatcherを準備(*未検証)。

Catalinaインストール

Patch適用前に、まずはCatalinaのインストールを行います。
MBPにUSBメモリを差し込みAltキー押下しながら電源投入、インストーラーを起動してCatalinaをインストール。
時間はそこそこかかります。今回のMBPで感覚的におおよそ30分くらい。HDD環境だともっと長くなると思います。

Patch適用

Catalinaインストール後、再度Altキー押下しながら電源投入、インストールしたCatalinaにPatch適用。適用するPatchはPatcherがMacのモデルを見て適切に選んでくれるようです。
あとから「選択できるPatchはすべて選択したほうがいい」という情報も見かけました(*未検証、これ本当?)。
BootROMが不適切だとここでエラーが発生、インストールが止まります(2敗)。

画像2

Catalina初回起動時に追加インストールを求められましたが、それだけでした。

catalinaインストール完了

今回のMBPはかなり古い型(2011)ではあるもののi7、SSD、メモリ8GBなので、触っている範囲ではあまりもたつきなどは感じません。YouTubeのフルHD動画再生程度では全く問題ないです。

日本語入力プログラム (Japanese Input Method)はMojaveからデータ移植しないと使えないのは、使用している人には煩雑ですね。

私はGoogle日本語入力派なので、これは行っていません。

あとそもそものシステム条件を満たしていませんが、Sidecarも未対応なようです。

(対応策の有無はちゃんと調べていませんが、制限付きでなんとかする方法もあるようです)


メタル対応アプリは動かない、アンオフィシャルな方法であるなど、色んな意味で「分かっている人向け」な感は否めないですが、なかなかいい感じです。

今回最新のOSということでCatalinaを選択しましたが、あとから「Mojaveをインストールしてもよかったのかも」と思いました。リリースからだいぶ時間が経ってこなれてますし、32ビットアプリも動きますし、Patcherもありますし。

macOS Mojave Patcher Tool for Unsupported Macs



*2020/03/30追記
Catalina 10.15.4 用の新たなPatcher 1.3.5 がリリースされたので、既にPatcherが適用済みの環境に上書きインストールしてみました。
手順は上記と同様にインストール用USBを作成してのインストールです。

基本的にファイルや設定は残っていましたが、一部自作のshellの実行権限がなくなっていたり、システム環境設定→キーボード→ショートカットの設定が初期化されていました。
ただアップデートは今回が初めてだったので、毎回この症状が起こるのかはわかりません。

*2020/04/19追記
Patcherのバージョンアップで

1.4.3 - 4/17/2020
• Added support for creating bootable Recovery partitions

が追加されたので、再度インストールしてみました。Catalinaのバージョンは前回と変わらず10.15.4 ですが、最近マイナーバージョンアップされたという記事を読んだような気がします。
今回はショートカットの初期化等も起きませんでした。

パッチ適用時、Recovery Partition Patchは最初からチェックが入っていました。

画像4


ついでにインストールにかかった時間を計測してみましたが
・電源投入~Catalinaインストール(上書きアップデート)完了:約27分
・Catalinaインストール完了後~Patcher適用:約3分30秒
・Patcher適用後~ログインメニュー表示:約1分30秒
で、トータル約32分かかりました。


*2020/11/17追記
Big Surインストール用のパッチャー、「big-sur-micropatcher」がリリースされています。
インストールする機会があったら新たに記事を書きたいと思います。

とこれを書いたときは思っていたのですが、WSL2の使い勝手が悪くなかったことでWindowsに移行してしまったため、big-sur-micropatcherは未確認のままです。


【了】

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