理由を求めて遺伝子検査を受ける

家族で乳がんの罹患者がいたため、遺伝子検査を勧められた
私自身、がんになった理由が思い当たらず、理由を知りたかった。

ある程度健康的な食生活をし、適度な運動で標準体型を保っていた。
ストレスか、遺伝か、放射能か…。

私の通う病院は遺伝カウンセラーがおり、
遺伝子検査のできる病院だった。

遺伝検査の前にカウンセリングを受け
複数の遺伝子を検査できるパネル検査を受けた。
検査自体は採血をするだけなので数分あれば終わる。
血液はアメリカに送られ、2ヶ月後結果がわかった。

Brcaというガン抑制遺伝子に変異が見つかった。
ガン化を修復する遺伝子に欠陥があるため、
普通の人ができる遺伝子の修復ができない体質だった。

私の場合、
乳がんを発症する率は約80%
卵巣がんを発症する確率は約60%と告げられた。

合わせて対応策の説明があった。

・頻繁な検査(ただし、卵巣がんには有効な検査方法がない)
・乳房、卵巣の予防切除(アンジェリーナジョリーがおこなったもの)

再発防止に向けて、生活習慣を整えて日々精一杯生きよう!と思って踏みしめていた足場をスコッと抜かれた気がした。
未知の確率の中で日々頑張ることはできるが、明確にネガティブな確率がある中で、とにかく頑張る、は難しい。
頑張っても、遺伝子変異の影響の前に効果が限定的なのだ。
遺伝子検査結果から1ヶ月強、遺伝子結果に向き合い、対策を決めるまでは精神的に不安定な状態が続いた。

遺伝子検査を受けたことは良かったと思っている。自分の対策ができることはもちろんだが、それ以上に家族の潜在リスクがわかったことは良かった。私の検査を機に、兄弟は定期検査をしっかり行うように伝えた。また姪は成人をした時に恐らく私と同じ遺伝子検査を受け、その後の人生設計(出産のタイミング)を考えていくことになる。

私は予防切除を将来的に選択する事を決めた。

日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(パンフレットがあります)
https://johboc.jp

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?