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「世界で一番わかりやすく」4RAPについて説明します。

昨日SBI証券で4RAP導入が機関決定されたとの話をお伺いし、下記の通り両社よりプレスリリースが出されました。まずは1社目として導入を決定していただき、SBI証券関係者の皆さま、本当に有難うございます!

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000473.000007957.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000094.000022761.html

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では、先日のリリース以来、「4RAP」という名前だけが踊っていますので、新生FOLIOのキッカケでもあり、今後の事業成長の大きな柱となる4RAPについて「世界で一番わかりやすく」書いていきたいと思います。

もともと「世界で一番詳しく」書こうと思っていたのですが、そこは私より開発責任者である高山に書いてもらった方が間違いなく詳しいので、そちらに譲ります。笑

そもそも4RAPってなに?

まず名前の由来ですが、「For Robo Advisor Platform」の略です。
4つの大きな特徴を持ったシステム基盤ということで4RAPという名称となりました。

そんな「4RAP」ですが、具体的にどういうものか?を一言で説明すると

「ファンドラップ運用やロボアドバイザー(大きくは一任運用サービス領域)に必要な基盤システムを金融機関に向けてSaaSとして提供するもの」

です。

うーん。なんかちょっとわかりづらい。
というか、何が特徴なのかがわからない。

では、以下の2つの図をもとにこのシステムの歴史とあわせて説明しましょう。

(図1)

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(図1の左側)
FOLIOが使用していた(旧)運用基盤は、特にバックオフィスシステム(税金管理や口座管理のシステム等)と密結合で作られていました。が故に、バックオフィスシステムの制約でフロントサービスの改修ができない、一部オペレーションが手作業で対応すべき部分が残ってしまう、という大きな課題感を抱えていました。
つまり「システムサイドの制約で顧客サービスの質を上げられない」という金融システムではよくある、が、根深い問題に悩まされていたんですね。

そこで弊社のSuperなエンジニアたちが立ち上がります。
「高品質なサービスを柔軟に創り出せる基盤を、自前でマイクロサービス化して作ろう」

FOLIOのMissionである「Keep Innovating The Financial Industry」を地でいく、頼もしい仲間たちです。

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当時LINEさんとの協業プロダクトなどを並行して走らせながら、上記PJが走り始めます。ちなみにこの時FOLIOはかなりタフな時期。

でもチームのみんなはやりきりました。
1年以上かけたPJは見事やり遂げられ、マイクロサービス化して作り上げられた高性能運用基盤が出来上がります。
同時並行して別の運用基盤を作り上げ、かつ、その後のReplaceまでやってしまうという離れ業。。(図1の右側へ)

次に、マイクロサービス化して切り出された運用基盤(4RAP)はどんな機能を持っているのか。その中身をみていきましょう。(図2)

(図2)

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通常、運用基盤といえば、例えば「資産管理機能・運用指図機能・執行機能・運用報告書作成機能・データ配布機能」などを包含するものです。しかし4RAPは普通の運用基盤にはない、2つの「ユニークな」特徴を持っています。

1、既存システムと疎結合で接続が可能であるという点。(前述)
もともとフロントシステム・バックオフィスシステムと疎結合で作り上げられていることによって、金融機関の既存システムとの連携フローが、完全システム化でも一部マニュアルを残す形でも構築でき、柔軟な接続対応を可能としています。
また、投資運用業務に必要な機能も最大限4RAPに取り込んでおり、FOLIO以外の運用会社も最小限のコストで参入(接続)いただけます。

2、投資一任運用としてはおそらく日本で初めて「バーチャル口座機能」を運用基盤内部に持ったこと。(特許申請部分)
これは実は結構すごいことなんです。通常、口座管理(税金や損益の計算)はバックオフィスシステムが担います。なので、例えばですが、運用手法や目的によって分けて損益を管理したいような場合、バックオフィスシステムに改修が必要となってしまいます。(これは相当に重いです)
しかし、4RAPがバーチャル口座機能を備えたことにより、導入企業のバックオフィスシステムに大きな改修を加えることなく様々な目的(ゴール)や運用商品を提供可能となります。

ではそんな4RAP、導入するとどんなことができるのか。入していただく企業はどんな点で嬉しいのか。

ここからがとても大切なことです。

会社にはMissionがあり、ProductにもMissionがあります。
4RAPが持つMissionは「金融システムを変革し、金融サービスを変えていく」です。システムドリブンで、サービスを変えていくことができなければ、このシステムには意味がありません。

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実は資産運用の世界では、ロボアドバイザーや、ファンドラップという一任運用サービスが、どんどん増えてきています。
大手金融機関が提供する「XXXファンドラップ」というのは皆さんも聞いたことがあるでしょう。ロボアドバイザーとしては、弊社もAIを活用したROBO PROというサービスを展開しておりますが、その他にも多くのロボアドが出てきていますね。

では、一任運用がなぜ注目を浴びているかというと、投資初心者のみならず、投資経験者も含めて、効率的な運用をプロ(もしくはアルゴリズムの自動運用)にお任せできるというところにメリットがあります。運用報酬料も1%(税抜)以下で提供している会社が多く、取引手数料は運用会社負担なので、メリットを感じて運用をお任せする人が多くなってきています。
もともとは一任運用は富裕層向けというイメージが強いものでしたが、昨今はよりカジュアルに利用できるようになってきましたね。

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では、そんな一任運用の世界において、4RAPはどういう働きを果たすのでしょうか。

まず4RAPを導入した金融機関は、自分たちの口座(勘定)を「そのまま」利用して、一任運用サービスが始められるようになります。

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今までは、送客モデルと言われる形で、運用をするお客さんはFOLIOや送客先の会社で新たに口座開設や、入金手続きを行わなければなりませんでした。
これだと自社の経済圏からお客様や預かり残高が移っていってしまうということが起きてしまいます。
また、お客さん目線でも、改めて口座開設手続きや入金手続きが必要となるためUX的にもよろしくないという点も課題でした。
これらは広告送客でも、ホワイトラベル提供でも同じです。

もちろん送客モデルには開発が簡単である(送客接続するだけなので)というメリットがありますので、一概にどちらが良いというのはありませんが、低コストで、自社ロボアド・自社ファンドラップを始められるのは今後大きなメリットになると考えています

ちなみに上記のようなメリットはあくまで前提必要条件であって、ここからお見せする3つの機能性が4RAPの真骨頂です。

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(業界初:2021年8月時点当社調べ)

1、まずは運用・執行まで全て自動化されています。

運用会社から最適ポートフォリオ情報を連携すれば、その情報にしたがって、一人一人の運用指図が生成され、執行が行われます。そしてより面白いのは、4RAPはオペレーションを内部機能を使って自動化するだけでなく、外部で計算した結果を取り込むことも可能です。これによりあえて自動化したくないオペレーションや、特殊な処理を行いたいというニーズにも対応可能となります。

2、かなり少額からでもポートフォリオを組成できる

従来であれば、1万円程度の積み立て金額がないと、分散投資できない(金額が小さすぎて運用開始できない)というのが通常でした。しかし、4RAP上では、500円からでも実際に分散して投資を開始し、ポートフォリオを組成・管理することが可能となっています。これで少額積立にも対応可能なシステムとなりました。

3、これが最も大きな特徴ですが、1つの口座の上に、バーチャル口座という仮想的な口座を作ることで、いくつものゴールや運用手法に合わせて、複数の運用口座を自由自在に(0コストで)作ることができるという点です

従来、1つの口座の中で、いくつもの一任運用を同時に走らせるのは非常に難しい(もしくは非常にコストがかかる)というのが常識でした。
しかし、この4RAPを用いると、同時に「老後資産形成のため」の運用や「旅行用積立」運用といった複数ゴールの同時運用や、また「ESG運用」などのコア・サテライト運用を自由に利用することが可能になります。具体的には、下記画像のような世界観が実現できるシステムとなっています。

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それ以外にも、4RAPの柔軟性は以下のようなところにも活きてきます。

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オンラインでのロボアド提供も、対面営業用にパーソナライズされた運用サービスの提供も、双方に対応できるという器用さを持っています。

昨今、ゴールベースや、ライフプランに即した運用を提供したいというニーズ、コアサテライト運用を色々試したいというニーズをよくお伺いします。
この4RAPをうまく使っていただいて、簡単に、そしてより充実した運用サービスを展開できるような世界を作り上げることができればと考えています。

前編最後となりますが、4RAPはFOLIOがクラウド上(AWS)で管理する基盤です。個社ごとに作られるシステムではないので、制度対応のアップデートや機能アップグレード(通常ここにはとてもお金がかかります)を全接続金融機関が(あくまで選択制ですが)享受することが可能となるシステムとなっております。まさにSaaSとしての金融基盤システムということです。接続される金融機関様のみならず、運用会社様も含めて、全ての関係機関に対してどんどんアップグレードされる機関システムとして日々進化してまいります。

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あまり1回であれこれ全て詰め込んでもわかりにくくなってしまいますので、前編はここまで。

後編では、実際の導入スキームや、上記の運用管理SaaS部分(4RAP-IA)のみならず、実は契約管理SaaS(4RAP-CM)もあるので、そのあたりにも触れてみたいと思います。より実際の現場に近い話を、次回後編では詳細にわかりやすく書いていきたいと思います。

では、今回は最近よくFOLIOが「4RAP, 4RAP言ってますけど、実際それ何なん?」にお答えする回でした。

引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。


株式会社FOLIOホールディングス代表取締役
甲斐 真一郎


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