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ファッション専門人材会社から総合ソリューショングループへ、2代目が継承するDNAと2030年へのビジョン Vol.6:ビジョンの検証
こんにちは、ワールド・モード・ホールディングス株式会社(WMH)社長の加福真介です。
WMHは日本で唯一のファッション領域に特化したソリューション・グループです。
人材の採用育成・店舗運営・マーケティング・コンサルテーションなど、ファッション業界の課題解決に必要な各分野のプロフェッショナルがチームとなり、多角的に改善・成長をサポートしています。
このnoteでは、これまでまとめてお伝えする機会がなかった当社のあゆみ、理念やDNA、業界の発展や社の成長に向けて考えていること、仲間が活躍する様子などを社内外に発信していきたいと思います。
▼前回までのストーリーも、是非あわせてお読み下さい
Vol.1 創業のあゆみ https://note.com/skafuku/n/ne330b33d6cba
Vol.2 引き継がれるiDAのバトン https://note.com/skafuku/n/n2a5b9cdcdd86
Vol.3 WMHを創った理由 https://note.com/skafuku/n/ne9da33f35bac
Vol.4:WMHの人物紹介 https://note.com/skafuku/n/n72d8def21c90
Vol.5:WMHの長期目標と成長戦略 https://note.com/skafuku/n/n971f202a3e8d
前回のnoteで、WMHの2030年に向けた長期目標やビジョンを公開しました。
今回は、そのビジョンに照らし、私たちWMHが目指すファッション専門・特化という方向制と、幅広い領域のサービスを同時進行していく多角化経営とは、戦略的に矛盾するのか?という疑問について検証していきたいと思います。
2030年ビジョンを再定義して浮かんだ疑問とは
前回のnoteでもお伝えした2030年に向けての長期目標と成長戦略は、専門領域やエリアをグローバルに広げつつ、「ファッション業界対象」という大前提は揺るぎないものとなっています。
WMHグループはファッションに関わる人と企業を幸せにすることを目的としたグループです。
社名にも”World Mode Holdings"ということでファッションの意味をもつ”Mode”を使っており、創業の精神から続く存在していく理由そのものにも”ファッション業界への貢献”を掲げていますので、ファッションに関わる人と企業に貢献するというのはもう絶対的なことです。
ですので、人材、アウトソーシング、研修、マーケティング、コンサルティング、テックなど展開するサービスはいずれもファッション業界を対象にしています。
これは私たちにとって当たり前のことですが、世には幅広い業界を対象にしてサービスを提供する企業もあるわけで、業界をファッションに絞るということは、それらの企業と比べてビジネスチャンスを狭めているとも考えられます。
一方で業界を絞ることには同業他社と差別化するという経営戦略上のプラス効果もあります。
2030年に向けた成長方針の中で掲げた顧客層と事業の幅を拡げるという目標は、はたしてビジョンと矛盾しないのか? 戦略的矛盾は生じていないか? と考えました。
業界に専門特化する戦略的効果とは
ファッション専門に特化することで、ファッション以外のビジネスチャンスを放棄する代わりに、ファッション領域におけるサービスの質について高めることができます。
具体的には以下のようなメリットが挙げられます。
●業界構造やブランドビジネスを理解した社員を採用・育成しやすい
●投資戦略を含む事業戦略を業界の環境やニーズにピントを合わせやすい
●サービス内容を業界の具体的な課題に踏み込んで絞り込める
(具体例:研修では業界経験者だけで講師陣を構成しており、マナー研
修だけでなく今のビジネス環境においてファンを増やし売上を上げる
為のファッションの買い物を想定した具体的テクニックを追求する)
●専門性への期待などブランディング効果が高まる
●広告の費用対効果が向上する
顧客層を拡げていくこととVisionとの整合性
私たちは以下のようなPurpose、Vision、Missionを掲げています。
Purpose <私たちの存在する目的>
ファッションを支える人々から、それを楽しむ生活者まで、
ファッションを通して、心躍る未来を実現します。
ファッションの力をどこまでも信じ、
人や社会に喜びを提供しつづけることが、私たちの使命です。
Vision <私たちの目指すべき姿>
ファッションを愛する人と企業に、愛されつづけるグループを目指す。
最前線の課題に、最適なサービスを、最高のチームで創造する。
Mission <私たちがビジョンを達成するための使命>
ファッション・ビューティー産業のあらゆるニーズに対して、
専門性の高い人材とサービスを提供する世界で唯一のグループになる。
これらのPurpose、Vision、Missionを実現していく為にはプロフェッショナルサービスを追求する必要があります。
そして、常に新しい顧客を求め、新しい課題に挑戦し続ける事がプロフェッショナルサービスを提供し続ける上で必須だと考えています。
どんな名刀も常に研いで実践を重ねていなければ、切れ味を失います。
当グループには、一つの顧客から常に依頼をいただき続けるけることのできる事業もありますが、クライアントが困った時に一時的にお手伝いすることで貢献しようとする事業もあります。
そういった単発事業では、常にお客様開発をしていかないと、最新の成功事例を積み上げることができず実践的な価値を産めなくなってしまいます。
ファッション業界で働く登録者の方々に対しても同じで、例えばライフステージの変化でフルタイムからパートタイムに変わりたいとき、全国どの地域でも常に働く場を提供できなければ、寄り添った対応はできなくなってしまいます。
人と企業に寄り添い最高のサービスを提供していく為には、顧客層を拡げつつ各事業を成長させていかなければならないのです。
しかしファッションを逸脱して顧客層を拡げると私たちのアイデンティティが失われます。
最近は人気アパレル企業が車のブランドとコラボレーションしたり、アパレルから化粧品や食などに関わる事業へと展開していて、まさにライフスタイル全般を豊かにしようとする活動が増えています。
それはファッション業界の定義が拡がっているという風にも見えます。
そこで「そもそもファッションビジネスとは」と、言葉の意味について社内で議論をしました。
その時にある取締役が語った話がストンと腹落ちしましたので、以下に紹介します。
ファッションビジネスとは…
芸術性、文化性、経済性を兼ね備えたビジネス。
先端性、前衛性、社会的品性を伴うもの。
消費活動を通じて、文化や社会的意義について提案を行うもの。
価格合理性に比較して感性による購買目的の比重が高いもの。
さらに
ファッションをそのように捉えると、アパレルやコスメ・宝飾・スポーツ・インテリアに限らず、食やお酒・車やバイク・ヨット・楽器・建築物なども含まれてきます。絵画や音楽・書籍なども含まれるかもしれません。
反対に、単にアパレルであればファッションかというと、そうでないこともあるはずです。
コモディティ化した同質的な横並びブランドはファッションとしての力を失っているとも見えるわけで、どういうブランドであるのかという主張の真ん中に創造的なもの、前衛的なものがあり、社会に対して何かを訴えるものがあるのかということから分析を始めることが重要であると思います。
クライアントの為に何ができるかを考える時、ファッション的な視点で見たソリューションということがあるのではないかと思います。
私の言葉ではまだまだ拙い(読書量の差かと思います…努力します!)ですが、さすがは超一流のマーケッターである小西さんの話は腹落ちしました。
▼小西さんの紹介は「Vol.4:WMHの人財紹介」で詳しく書いていますの
で、ぜひあわせて読んでみて下さい。
https://note.com/skafuku/n/n72d8def21c90
「好き」とか「楽しい」とかの感情にロジックはないわけで、ファッションによって人を輝かせ社会を豊かにしようとする思想や創造性がファッションブランドを創っていると思います。
私たちはそのブランドビジネスの役割を理解し、人と企業に貢献する為に自分たちのグループが存在するのだということを念頭に置き、成長していきたいと思っています。
ファッション業界を旧来の業種のみでとらえてじっとしているのではなく、上述のようにファッションとは何かを意識しながら新しい顧客の課題に挑む。
そしてファッションへの情熱を込めサービスを研鑽していくことで、ファッション業界の人と企業から必要とされるパートナーのような存在を目指して成長していくというVisionを掲げています。
実は、WMHグループの東京・大阪本社の電話番号下4桁を”8107(パートナー)”にしているのは、そんな想いからなのです。
事業拡大と各事業を磨きぬくことは両立する
ここまでは顧客層の拡大について述べてきましたが、次は事業内容について述べたいと思います。多角化と単一事業で勝負している会社のサービスの差についてです。
当グループは、事業は多角化していますが、事業の対象は全てファッションに向かっています。
ときに同じクライアント企業が人材サービスと研修やマーケティングサービスのニーズを抱えていることがありますが、この時にグループ内で有機的な連携を行えば、より良い提案が可能になります。
人材サービスを利用してくれている登録者へも、当グループのコンサルティング事業やマーケティング事業を活用すれば、顧問やエグゼクティブ、あるいはインフルエンサーなど様々な活躍の場を提案できます。
業界を絞っていることで、複雑化し多様化する業界の課題により応えやすくなっているので、クライアントに寄り添い、グループ内の連携を進めていくことで、グループとしての特長を出していけると思っています。
事業を多角化する時によくいわれることですが、「経営者の意識や投資が分散するのでどの事業も伸びない」という状態を耳にします。
しかし当グループの場合は(代表の私が頼りないという事も手伝って)各分野を熟知した経営者が365日その事業のことを考えているので、現時点ではあまりその点は問題になっていません。
これからは事業の拡大スピードに応じて責任者がどれだけ育つかが勝負です。
またグループ経営で配慮すべきは、個性あふれる各分野のスーパースター軍団がいかに調和するかだと思いますが、WMHではありがたいことに皆が切磋琢磨しつつも円満で派閥などとは無縁の組織になっています。
様々な事業体にいる個性豊かな面々が、”Passion in Fashion in Action "の看板にある通りファッション業界を良くしようという情熱をもっていることでOne teamの意識が育っているからであり、これも前述の専門特化することの恩恵の一つかもしれません。
ということで、今回の検証において戦略的矛盾はないという結論に至りました。
今後とも、迷わず2030年の目標に向け邁進して参ります。
今回にて、当社の軌跡と、社長である私のプロフィール代わり、そしてWMHに欠かせない人たちの紹介などを兼ねた「ファッション専門人材会社から総合ソリューショングループへ、2代目が継承するDNAと2030年へのビジョン」シリーズは最終回です。
想いがあふれすぎて止まらず、全6回の大作となってしまいましたが、次回からは、社内や業界のトピックについて私の視点で感じたこと、学び、発見などをもう少しコンパクトにnoteで発信していきたいと思います。
Vol.1~5も、ぜひ目を通していただければ幸いです。
Vol.1 創業のあゆみ https://note.com/skafuku/n/ne330b33d6cba
Vol.2 引き継がれるiDAのバトン https://note.com/skafuku/n/n2a5b9cdcdd86
Vol.3 WMHを創った理由 https://note.com/skafuku/n/ne9da33f35bac
Vol.4:WMHの人物紹介 https://note.com/skafuku/n/n72d8def21c90
Vol.5:WMHの長期目標と成長戦略 https://note.com/skafuku/n/n971f202a3e8d