長期的な視点からみる2021年の相場展望
明けましておめでとうございます。
早速ですが、2021年の相場展望です。
基本的に「強気」です!!
今年は丑(うし)年ということでブルマーケットになってくれるとありがたいですが、アノマリー的には丑年はつまづきの年と言われ、過去の平均騰落率は十二支中最悪とのことです。
しかしそれは結果論なので、冷静に現状を整理してみましょう。
まず予想EPSについて、2020年度にコロナにより▲15%となり、2021年に+20%のV字回復が予想されています。2019年から2021年の比較ではEPS+4%です。
一方株価はそれを先取りするかのように上昇しており、翌12カ月EPS予想がコロナショック前(2020/2/14)から▲6%下落しているにもかかわらず、S&P500は+11%上昇しています。
その結果予想PERは19倍から22.6倍まで+18%も高くなっています。
私は金融政策、コロナ、大統領選のリスクを見ていたので、1年前の2020年頭の予想PER19倍の時ですら高い高いと言っており、普通に考えればそれよりもさらにPERが高くなっている今の相場は高すぎます(アノマリー通りか?)。
しかし、私は今、より長期的な視点から強気なのです!
下記のマガジンメンバー向けに詳しく書いた記事は、現在は第一次世界大戦並みの財政支出が行われており、コロナ下でもむしろ所得が増えているというお話でした。
そう、世はまさに戦国時代なのです!!
そして時代はMMT(現代貨幣理論)に追い風が吹いているようにみえます。
すなわち、当面のあいだ積極的な財政支出が正当化される時代に突入しているということです。
歴史を振り返ってみましょう。下記は株価からインフレ率を控除した実質株価の推移です(対数表示)。
不景気の時は政府が財政支出をして需要を創造しましょうという時代、すなわち財政赤字が大きい時代というのは民間が潤うため株価は非常に好調に推移します(矢印のフェーズ)。
真ん中矢印の「新自由主義の繁栄」は言葉の定義的には緊縮なのですが、実際にやってることは財政拡大+規制緩和です。
そして現在はリーマンショックを解決するためには政府の支出が必要だという10年間続いたイデオロギーがコロナで延長戦に入ったと考えられます!
つまり今の相場はリーマンショックから始まった20年にわたる強気相場の真っただ中にいる可能性が高いということです。
これからの相場は、降りてはいけない、短期的な動きでポジションを減らしたりすると、長期的な株価上昇を逃すことになる可能性が高いと考えられます。
ようは当面降りてはいけないということです!
1年前に弱気で、コロナで強気に転じた私は、今はこれから最低5年は強気でいいんじゃないか?と考えています。
以上が私が強気の理由となります。
(注:短期目線で高いのは事実です。が、長期的な上昇相場では調整も浅いものになるでしょう)
おまけで言うと、ドルインデックスが10%下がっているのもドル建て資産の実質的な価値を下げており、株価を下支えするでしょう(日本人には実質的なリターンが下がりますが)。
ツイッターで何度も言っているので省略しますがドルは元々高すぎたので、元の水準には戻れないと思います。
また、コロナについてはすでにワクチン接種が始まっており、今年中には収束するでしょう。
足元は1日20万回と目標接種ペースを大幅に下回っているようですが、1日に検査を200万回もやっている国ですからそのうち体制は整うでしょう。
バイデン次期大統領は就任後100日で少なくとも1億人のワクチン接種を目指すと言っています。そもそも打ちたいと思う人も全体の7割程度のようです。
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