簿記・会計基礎 ~貸借対照表とは~
こんにちは。SKPです。
前回、損益計算書の概要を記載しましたが、今回はそれに並ぶ書類『貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)』について書いていきたいと思います。
損益計算書は「売上から利益を計算する」と、内容も分かりやすいのですが、今回の「貸借対照表」は少し分かりにくいため、『読む』というレベルになると苦手としている人が多い印象です。今回は導入の基本的な部分だけになりますが、紹介していきます。
貸借対照表とは
これも俗にいう「決算書(決算報告書)」の一部です。ある一定の日(決算日)時点の財政状態をまとめたものです。英語で『Balance Sheet』と言いますので、略して『BS(ビーエス)』と言われることが多いですね。
財政状態を簡単に言うと「今、いくら自分の財産があって、いくら払わないといけないの?」ということです。その時の会社の金銭的な状況を示すので「健康診断書」に例えられたりもします。
最も簡単な様式で表すと次のようなイメージです。
左側(借方(かりかた))に「資産」。右側(貸方(かしかた))に「負債」と「純資産」というものが記載されます。この左右のことを「貸借(たいしゃく)」といい、その貸借の合計額が必ず一致する(対照)から「対照表」といいます。英語の『Balance』もこの貸借のバランスが取れていることが由来です。
ちなみにこの「借方・貸方」という単語は「こういうもんだ」と覚えてもらうほかにありません。簿記の最初の方では「り・し」のはらいの方向で左右を覚えたりというのが定番です。
資産とは「会社所有・会社にとっての資産」ということです。「現金150,000」と記載がありますが、これはそのまま「今会社に現金が15万円ある」という意味です。もう少し砕いていうと「今・いずれ現金化できるもの」が記載されていると思ってください。
代わって負債とは「会社が支払わないといけないもの」です。借入金、つまり借金が一番わかりやすいですね。借りたものはいずれ返す。その「残り返さないと(支払わないと)いけないもの」が負債に記載されます。
右下の純資産は「出資によって集めたお金・今までの利益の合計」が記載されます。資本金は株主さんから集めたお金を指します。「増資・減資」という言葉はこの資本金を増やしたり、減らしたりすることをいいます。
純資産の内、繰越利益剰余金(くりこしりえきじょうよきん)が設立から今までのその会社の利益の合計額です。過去来、損失つまり赤字であったり、大きな赤字が出た、という会社はここがマイナスになることもあります。
そのようなマイナス(赤字)が続き、繰越利益剰余金のマイナスが大きくなり、純資産の合計金額がマイナスになった会社が「債務超過(さいむちょうか)」と呼ばれる状態です。
端的に「会社の状況ってどうなの?」と思うことがあれば、この純資産の部を見る、ということから始めてもいいかもしれません。
BSはあくまでも「その日(決算日・作成日)時点」の数字が記載されています。一時点だけを見て何が良い・悪い、ということも言えるのですが、以前がどうだったのか・何がどう変わったのかという比較も大切になります。
ひとまずBSは、会社の資産や負債の状態を表していて、「会社の健康診断」をしやすくするものだ、と知っていただければと思います。
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