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簿記・会計基礎 ~そもそも簿記とは~

こんにちは。SKPです。
会社の経理部などで働きたい時、履歴書の資格欄に書こうと思うのは「簿記検定」という人が多いのではないでしょうか?

経理実務において検定を受かっていることが100%必須というわけではありませんが、「経理部=会計分野」で働こうと思うと、会計の基礎・根本となる「簿記」の知識は必要となるため、日商簿記検定3級~2級中旬程の知識はあった方がいいと思っています。

今回はそんな「簿記」について紹介します。

簿記とは

簿記は「帳簿記録」の略称です。帳簿は会社の取引を記録するノート、と思ってもらえれば大丈夫です。会社の経理・会計の記録ですので「会計帳簿」と呼ぶことも多いです。

簡単に言ってしまえば「会社版の家計簿」のようなものです。簿記検定や簿記検定の勉強は、この「家計簿の記録とまとめ方」の方法・仕組みを学ぶことになります。

なお簿記には「単式簿記」「複式簿記」の2種類ありますが、一般的に「複式簿記」を指しますので、こちらを前提に紹介します。

実際の流れを簡単に書くとこのようなイメージです。

① 取引が発生する(100円のボールペンを現金で買った)
② ①の領収書やレシートを基に「仕訳(しわけ)」をおこす
③ ②の仕訳を帳簿に記録する
④ ①~③を繰り返し、集計して「BS・PLなどの決算書」を作る

この②~④が簿記の範囲です。実際は②と③は同時に行いますし、実務ではほとんどの集計は「会計ソフト」がしてくれるため、④はクリック一つだったりします。

「仕訳」とは、簿記における記録方法で、「1つの取引を貸方・借方の2つの勘定科目(かんじょうかもく)に分ける」ことを言います。ちなみに先ほどの「① 100円のボールペンを現金で買った」を仕訳にしてみるとこんな感じになります。

(借方)消耗品費 100円 / (貸方)現金 100円

※仕訳のルールや簿記3級の内容などは、Youtubeなどで詳しく解説しているものがあるので、そちらをご覧ください。

勘定科目とは、簿記・会計上の分類項目の総称です。分かりやすいもので「売上高」や「仕入高」、現金そのものを指す「現金」、銀行口座を指す「普通預金」や「当座預金」などがあります。

こういった仕訳を「全ての取引・毎日」行い、最終的に決算書類を作るというのが「簿記」を知ることによってできるようになること、となります。

検定試験では出てこない「簿記」のこと

先ほど書いたとおり、最近は会計ソフトへ取引・仕訳の入力さえできれば、クリック一つで「決算書類」が作れてしまいます。

特にFintech(フィンテック)の登場により、金融機関(銀行)の取引データなどが会計ソフトに簡単にインポートできるようになり、「会計ソフトへの入力の手間」というものも以前に比べて減少しています。

簿記3級で勉強するような「帳簿」を手書きで記載している、という会社はどちらかというと少数派です。

だったら簿記の勉強なんて不要では?と思うかもしれませんが、銀行の取引データをインポートした際に、その入出金が「どの勘定科目に該当するのか」は経理担当者が判断する必要があります。

また簿記検定では「『旅費交通費』として〇〇円を『現金』で支払った」といったように、使う勘定科目を指定した問題が出題されますが、実務においてはそんな指定はありません。

「コンビニでコーヒーとボールペンを買ったレシートだけを見て仕訳を切る」とイメージしてみてください。どのような勘定科目・仕訳になると思いますか?

どういった時に、どのような勘定科目を使うかは会社によってルール化されていることが多いですが、こういった判断を正しく行うために、技術的に便利になったとしても最低限の簿記のルール・基礎知識は、習得しておく必要があります。

さらに簿記検定には登場しない内容で、実務で必須となるのが「摘要(てきよう)」を正しく・分かりやすく記載することです。

『摘要』とは、その仕訳の内容を記載するスペースのことを言いますが、先ほどの仕訳例に合わせて書くとこんな感じです。

(借方)消耗品費 100円/(貸方)現金100円 
         (摘要)コンビニ 事務用ボールペン

これは後から見返したときに、どのような取引・内容だったのかわかるようにするために記載します。また会計ではなく「税務(税金の計算)」の観点で、この摘要を記載することは書類様式上必須とされています。

簿記検定の勉強では、こういった部分には触れないので、実際に実務を始める上では戸惑う部分になりますので、「簿記とは」に合わせて今回ご紹介させていただきました。



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