書く事が好きだった二人が書く事をやめてしまったお話。3
少女は少年の話を私から聞き、是非お話を読んでみたいと言いました。
少年は少女の話を私から聞き、是非お話を読んでみたいと言いました。
私は彼らを会わすことにしました。
少女は少年の作品を読んで、こう言いました。
「読みづらい。ごちゃごちゃしすぎ」
少年は少女の作品を読んで、こう言いました。
「地獄ってこういうのをいうのかな…」
私は二人を会わせたことを後悔し始めました。
しかし、二人を観察しているうちにそれが間違いだった事が分かりました。
二人共、お互いの作品にたいしてとても批判的でした。
ですが不思議な事に途中で読むことを放棄する行為は一切しませんでした。