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ゲーム理論NEXT 戦略形協力ゲーム第2回 -公共財自発的費用分担ゲームと強ナッシュ均衡-
みなさん、こんにちは、こんばんは。S.Kと申します。
前回は強ナッシュ均衡について話していました。
ナッシュ均衡は、各プレイヤーが逸脱するインセンティブを持たない状態のことを言いますが、
強ナッシュ均衡では提携(複数人)での逸脱するインセンティブを持たない状態のことを言います。
さて、今回は、公共財自発的費用分担ゲームを考え、それにおける強ナッシュ均衡は何かを検討します。
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いかがでしたでしょうか。
この命題が言ってるのは、公共財自発的費用分担ゲームにおける「ナッシュ均衡が各プレイヤーが自分の最大限払える額(予算分)を負担する」という場合に、そのナッシュ均衡は強ナッシュ均衡であると言っています。強ナッシュ均衡であることの十分条件ですね。
この、「ナッシュ均衡が各プレイヤーが自分の最大限払える額を負担する」という状況は、プレイヤーの予算の総和が小さいときに起こります。
こちらは、別記事(ゲーム理論 A/Eシリーズ)を参照ください。
さて、このように各プレイヤーが自分の予算いっぱいまで払うという状況があるのでしょうか?
何かしらコミュニティーで出費しなければならないときを考えます。
例えばある建物に5人の住人がいて、15000円の建物の補修費が欲しいという場合を考えます。ただし、各住人が2000円までしか予算がないとします。この場合、15000円は得られないにしろ、10000円での補修でも多少なりとも住人の住みごごちは変わるとすれば、各住人は最大まで払うでしょう。
しかしながら、5人の住人がいて、A氏は10000円までOK, B氏、C氏、D氏は5000円までOK、E氏は3000円までOKとしましょう。この場合総和28000円であり、十分な予算はありますが、他の住民が払うだろうと、自分の出費を抑えるインセンティブが生じます。そのため、全員が自分の最大予算まで払うことはなく、自分の予算の半分とかもっと少ない額を払うようになります。仮に半分とすれば、総額14000円になるので、15000円に到達しません。全員が15000円になるように払えれば、全員の住みごごちがよくなるとすると、このような状態はパレート最適ではありません。
現実では後者の例の方がよく見かけるのではないのでしょうか?
それゆえ、強ナッシュ均衡の十分条件の状況は特殊と考えられます。
ちなみにこの十分条件における状況であればパレート最適になります。また、強ナッシュ均衡はパレート最適です。この関係は覚えておきましょう。
では、次回の記事でお会いしましょう。
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