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遠野大弥を推したくばこれを読め!〜新たなスター候補生〜


2020年、 Jリーグに彗星の如く現れた新星が瞬く間にその名前を知らしめたのを知っている人も多かろうと思います。
その選手の名は川崎フロンターレ所属 FW 遠野大弥(21)
藤枝明誠高校からJFL Honda FCに加入した遠野選手は3年間かけてその資質を確かに磨き上げました。

2019年、そんな新たな才能の芽吹きにいち早く目をつけたアビスパ福岡が初めに声を掛け、Jへの扉が開くと争奪戦に発展。
川崎フロンターレがその争奪戦を制し、2020年はアビスパ福岡にレンタル移籍という異例のケースで遠野選手のプロキャリアは幕を開けました。

福岡で活躍し、その圧倒的な才能を確かに開花させつつある遠野選手。2021年は川崎への復帰が決まっており、 J1を遂に体験する事となります。
背番号は齋藤学選手の19番を引き継ぐことが決定。期待の大きさを感じさせます。
さて、当記事では2020年の遠野選手の活躍をまとめながら、本人の得意とするプレーや選手としての特徴などを一気に解説していきます。

また、過去記事ではHonda時代のことも含めて解説しているため、よろしければ是非そちらもご覧ください。
https://note.com/sk_263/n/n4a1a12ec613f#KZisN

2020年の遠野選手の成績

J2 41試合出場 11ゴール3アシスト
修業先の福岡で開幕からスタメンを勝ち取ると、1試合を除きほぼ全ての試合に出場。JFL上がりのルーキーがいきなりJ2で大暴れする様は多くの人の目に触れた事でしょう。
次項からは私の思う選手としての特徴を取り上げていきます。

両足使えるスペシャリティ

今季取った11のゴールの内訳はこうです
11ゴールの内訳
右足 6ゴール
左足 4ゴール
頭 1ゴール

このように、利き足は右ですが左でもゴールが取れるスペシャリティを既に有しています。
さらに特筆すべきはシーズン終盤にかけての左足ゴールの多さで、12/6〜16の間の3試合連発(9〜11点目)は全て左でのゴール。より一層左足の決定力に磨きがかかっていることが窺い知れます。
特に11点目は華麗なもので、 Jリーグ選出の週間トップ10ゴール(12/16〜12/20)の1位を飾っています。

広いシュートレンジと多彩な得点パターン

遠野選手のシュートレンジは本人曰く「どこでも」とのこと。事実、ボールを持つとまず前を向き、ゴールを目指す姿勢はHonda時代から一貫しています。

そんな遠野選手はシュートバリエーションも多彩そのものであり、カットイン、ミドル、ボレー、ダイレクトなど挙げればキリがなく、相手守備陣からすると対策に苦慮する万能型ストライカーであると言うことができるでしょう。

また、ヘディングでゴールを取っていることから分かるように、165センチの上背でありながら空中戦を苦にしていないのも強みと言えます。

事実、「タイミングよく横から入って競れる。空中戦は別に嫌いじゃない。」「ヘディングは高校の頃から得意。CKからよく決めていました」とインタビューで遠野選手自身も語っています。

また、アビスパ福岡でチームメイトだった福満隆貴選手から
「大弥は身長は高くないけど、ジャンプ力があってヘッドが強いので、勝つと思って信じて走りました」
とのコメントがあったことから分かるように、チームメイトからも一定の信頼を置かれるストロングポイントとして挙げることが出来るでしょう
福満選手コメント引用元
https://soccermagazine.jp/j2/17400772

低い重心の奪われない高速ドリブル

Honda時代から一貫する、遠野選手のプレースタイルの根幹を支える武器がこの低重心高速ドリブルです。
独特なリズムに乗って加速する遠野選手のドリブルは、一度勢いに乗せてしまうと簡単に奪うことは出来ません。後述するターン技術と合わせて、 J1でも通用する武器となるのではないかと思っています。

2020年のアビスパを見ていた方ならば、遠野選手の高速ドリブルを見たという人も多いでしょう。敵陣に颯爽と切り込むドリブルが J1でどこまで通用するかは楽しみなところです。

チームメイトが見た遠野大弥

アビスパ福岡でチームメイトだったGK杉山力裕選手からは「嘉人さん(大久保嘉人)に似ているところがある」と評され、また「練習ではダイヤはターンばかりやっている」と暴露していました。

※アビスパ福岡オンラインファン感謝祭2020 1日目のやり取り

同じくファン感謝祭1日目にDF輪湖直樹選手からは得点感覚の鋭さについて言及されたりなど、この頃(2020年5月23日)からチームメイトも一目置く存在だったようです。

ファン感謝祭の中で遠野選手は「ここに来る前はHondaにいて、シュート練習はずっとやってきた」と過去を回想していました。
https://www.nishinippon.co.jp/nsp/sp/item/n/610795/
ファン感謝祭の一部コメントの引用元

実際 J2リーグ再開後の遠野選手の活躍は言うまでもなく、杉山選手の慧眼を証明する事となりました。

遠野大弥のターンは多彩

さて、そんな杉山選手より「ダイヤはターンばかり練習している」と暴露されていた遠野選手。実際、Hondaの頃から遠野選手がターンをかなり得意としているのは見て明らかでした。

本人も複数のインタビューで「ターンして前を向く技術には自信がある」「全体練習後に前を向くターンの練習はいつもしている」などと答えており、その拘りは相当なものだろうと窺い知る事ができます。
そのインタビューはこちらなど↓
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20200625/1087595.html/amp
https://www.fukuoka-navi.jp/93762

そんな遠野選手のターン技の中でも代表的なものをいくつかピックアップします。

1 ペナルティエリア内での急反転

Honda時代から遠野選手を見ていて、最も印象に残っているのがこのプレーです。私は遠野大弥のターンと言われたらこれをイメージします。
2019年天皇杯1回戦 Honda FC vs 福井ユナイテッドFCの遠野選手の得点シーンが動画の残っているプレーだと最もわかりやすいと思いますので、引用する形で貼っておきます
https://youtu.be/T50ACeewv04?t=121
2分ごろからご覧ください

2 ディフェンスを背負う形で入れ替わるターン

ドリブル開始前、相手が近くにいる場合よく見せるプレーがこれです。
ボールを受けながら相手DFの前に背中を入れ、ボールごと前を向きながらDFをいなすターン。このプレーの再現性が高いことが遠野選手のドリブル開始を大きくサポートしています。

3 ボックス内でボールを巻き込むターン


2020シーズン、記憶の限り1度だけ見せたボックス内での超高速ターンです。J2リーグ第25節 ヴァンフォーレ甲府 vs アビスパ福岡でボックス外の石津選手からのラフなボールをトラップし、足元に置き一回転。その後再度石津選手に預け、得点につなげたプレーでした。動画1分18秒ごろからご覧ください。https://youtu.be/zC_loCqlcJI?t=77

アグレッシブなプレス

アビスパ福岡に加入してから身につけた新たな武器です。
Honda FC時代の遠野選手は今と比べたらスタミナに難があり、ある程度守備免除に近いような扱いを受けていた(ように私の目には映っていた)のですが(詳しくは過去記事をご覧ください)
アビスパ福岡を率いる長谷部茂利監督の元、ソリッドでアグレッシブな守備に適応してスタミナの不安を一気に克服。ファーストディフェンダーとしての猛然としたプレッシング、それに付随したコース切りなどの技術を身に付けました。

超過密日程だった2020年のJ2で41試合出場を果たしたところからわかるように、今の遠野選手のスタミナは充分1試合走り切れるだけのレベルに進化しています。
復帰する川崎フロンターレでも2021シーズンは過密日程であり、出番はくると思いますが、その際に遠野選手のタフさは必ず活きると思っています。

2020年の遠野選手のデータいろいろ

出場 41試合(スタメン33試合 リザーブ8試合)
プレー時間 3012分
シュート総数 83本
ゴール数 11(右足6 左足4 頭1)
アシスト数 3
被ファール数 34
ファール数 29
警告 2枚
退場 0回
引用元
https://www.jleague.jp/sp/player/1626015/#attack
https://www.football-lab.jp/player/1626015/

最後に

拙い文ではありましたが、遠野選手の良さが少しでも伝わる内容になっていれば幸いです。

HondaからJへ羽ばたき、アビスパで経験を積み、いよいよ日本最高峰のチーム、リーグに挑んでいく遠野大弥選手を応援する同士が1人でも多く増えることを願い、このnoteを締めたいと思います。

ここまでお付き合い頂きまして、ありがとうございました!

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