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雪とサウナを求めて道東へ【道東編①】

福岡に住んでいると冬になると毎年思うことがある。「雪が見たい」と「サウナに入りたい」。大袈裟のように聞こえるかもしれないけれど、福岡は雪が降らない割に、海が近いせいか風が強くて体感温度が低い、いわゆる嫌な寒さだ。

北の方に行った時にいつも感じるのは、気温ほどの寒さがないこととしんしんとした空気感が味わえること。何が違うのかといつも思うけれど、それだけ住んでいる地域と違いがあれば行きたくなるのも実は当然のように思う。

今年もどこに行こうかと考えていたところ、東京で友人がライブをするらしい。福岡からだと行ける範囲は限られるけれど、東京を経由できるとなると話は違う。東北や北海道までを視野に情報を集め始めた。

福岡は移住者がとても増えている。WEBの業界にもいるからか、様々な地域から移住してきた人と交流する機会がある。その中で北海道出身の同世代と知り合い、北海道の情報を根掘り葉掘り聞いていたところ、「野付半島」にたどり着いた。この異世界のことを聞いた時、何故かもうここに行くことが決まっていたような気がしていた。

道東へ行くことに決め、友人のつてでガイドさんとつながる

東北や北陸も情報を集めていた。けれど、過去の経験も合わせて道東に行くことに決めた。以前、屈斜路湖の雲海を見に行った時に知り合った友人に連絡を取り、現地ガイドさんに繋いでもらった。

ガイドさんはとても優しい方で、野付半島について詳しく教えてくれた。たくさんの国有林があること、そこはガイド付きでしか入れない場所であること。すごく特別な感じがして、国有林の中でもポンニクルに行くことに決めた。全く想像はつかないが、そこは世界の果てとも表現される場所。

自分からすれば道東のエリアがすでに異世界に感じるが、そこはどんな場所なのだろうと心膨らませる。目的地を野付半島に決め、そこに行き着くまでのルートを決める。以前訪問した際は、女満別空港に降り立ったが、今回はサウナ等も考慮して釧路空港へ向かうことに。

東京での用事を終えていざ道東へ

東京で友人と久しぶりの再会を楽しみ、気持ちを切り替えていざ釧路空港へ向かう。着いて思うのはやはり空気が気持ちいい。なんでこんなに違うんだろうか。

目的地の方まで行くとあまり食はなさそうなので、釧路近辺で美味しいものを食べておくことにした。当たり前にご当地寿司に向かう。言うまでもなく美味しい。1人で6000円分食べた。

釧路のなごやか亭

この旅唯一の贅沢ご飯タイムを終えて、初日の宿がある塘路に向かう。今回泊まるのはTHE GEEKさん。ゲストハウスでサウナや食事も楽しめる素敵な場所。

THE GEEK ラウンジからの眺め

ゲストハウスからの景色もまた美しく、目の前の線路は夏はトロッコ、冬はSLが走るそう。ラウンジには双眼鏡が置いてあり、覗いてみるとエゾシカたちを見つけることができる。移動疲れを癒しながら、夕方ごろからゆっくりすることにした。

夕方には待ちに待ったサウナタイムで、100度近いバレルサウナ、6度の水風呂、外気は0度近い、最高だった。同日宿泊されていたゲストの方々と談笑しながらサウナと夕食を楽しんだ。

話を聞いていると、道東エリアは野鳥を見にくる方が多いそうだ。塘路にはタンチョウが来るスポットがあり、雪原に降り立っているのを何羽か目にした。渡り鳥は種類が多く、シマエナガを始めとしてたくさんの鳥たちが訪れらしい。

朝焼けと雪景色

夜の談笑を楽しんだ後、朝活に向けて早めの就寝。サウナ効果もありぐっすり。陽が出る前に準備をして、薄明るくなってきた時間に車に乗り込む。朝は近場の塘路湖あたりに行くことにした。

車に乗り込んで数分、太陽が昇ってきて世界を赤く染める。雪の青白さと太陽の赤さの対比がすごい。木々が赤く染まり、まるで燃えているよう。夜走った道も朝日に照らされると全く違う景色に変わる。朝が1番空気が澄んでいて外に出たくなる時間、この時間を大切に収めたい。ただし2月道東の早朝は-10度を下回る。

湖へ向かうと完全に日がのぼって優しい光が辺りを照らしていた。雪はいっそう白く見え、木をよく見ると樹氷が光に照らされ輝いていた。湖の上にはワカサギ釣りのテントがいくつか立ててあり、数名がその中に入ってくのが見えた。白い世界の中にいろいろな色のテントが立っているのがとても可愛らしかった。

朝の塘路を満喫し、ゲストハウスに戻る。チェックアウトと他のゲストへの別れを済ませ、目的の野付半島に向かうことにした。

写真ギャラリー

朝日に照らされた樹氷
塘路湖のワカサギテント
馬小屋から出ているけど寒いのか芝の上に集まる馬
ワカサギテント
雪の影と足跡
朝日で木が赤く染まってる
朝の塘路湖
樹氷