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人間関係で成り立つ海外ビジネスネットワーキングの世界

「日本企業は会社対会社の関係を重視する。非日本企業は個人対個人の関係を重視する」

私が外国人から日本のビジネス(B to B)の特徴を聞かれたらそう答えています。

私が中国と東南アジアのビジネスに関わっていたとき、↓このようなことを言われました。

「中国でビジネスするなら、まずは相手と友達になるのがベストだ。」

「中国はコネクションの社会だ。Cold callなんて話にならない。アクセスしたい顧客にコネクションを持っている人を見つけるんだ。」

「君たちが頼むならばシンガポール政府のIT担当官を紹介しよう。ただし絶対に売り込んではダメだ。嫌がられるからな。私の紹介なら会ってはくれるが、売り込むんじゃなくて君たちが今後のビジネスのために知りたいことを教えてもらうだけだよ。」

特に3つ目は示唆に富んでいます。コネクション社会において、重要人物に会うには紹介者が必要で、その紹介者の面子を潰すのは絶対NGなのです。

このようなコネクション社会の良い点は人の紹介があれば割とすぐキーパーソンと会ってビジネスの話ができるということです。悪い点は、紹介がなければ人と会うことすらままならないということです。
私がシンガポールの駐在員をしていたとき朝カフェ型ビジネスネットワーキンググループに毎週参加しておりそこで「Givers gain」という概念を学びました。

それは、まずは自分が誰かに人(顧客)を紹介してあげる

そうするとその誰かが自分に人(顧客)を紹介してくれる

自分が先にGiveすれば将来何かをGainできるという考え方です。

「この人には恩があるからお返ししないといけない」

「ちゃんとお返しすれば、また別の潜在顧客を紹介してくれるかもしれない」

それにより人間関係の「輪」が出来上がります。「個人対個人」の関係を重視するビジネス社会においてはその助け合いの「輪の中」に入れるか入れないかが命運を分けます。

紆余曲折の結果、今シンガポールには弊社総代理店がおり、顧客開拓は100%彼らにお任せしています。彼らは日々ビジネスネットワーキングに勤しんでいるのだと思います。

お任せしているとはいえ、私と彼らとの出会い自体は前述の朝カフェネットワーキングだったので、まずは誰かが飛び込んでGivers gainにチャレンジしないといけなかったわけですね。

既に、私は基本的にはシンガポールビジネスからは離れ、今は若い日本人SEとフィリピン人マーケティング担当者にリモートで総代理店を支援してもらっています。

まだまだ先は長いシンガポールビジネスですが、異国での人と人の繋がりから始まって今に至っているというのはあの頃を思い返すと面白い発展をしたのだと感慨深いです。

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