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『妖刀・斬首剣』(1983)【忍者映画】【海外映画の中の“日本”】
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冒頭から、例によって少林寺vs忍者軍団の
宿命の対決が派手に繰り広げられる!
忍び込んで巻物をコピーするんだけど、
粉を振り掛けて紙にベタッと写す方法が興味深い。
主人公の青雲が、「ドヒューン!」な
尻ジャンプで、部屋の外にバリーン!と飛び出し、
忍者軍団と戦うぞ。☆
あの推進力は何だろう。屁かな?(笑)
日中両国で10年に一度行われていた剣術試合。
中国からは、中原武林の剣聖・歩青雲。
日本からは、柳生新陰流の使い手・宮本一郎。
うん、“柳生”の“宮本”な。
金閣寺の武術は前衛的だ!(笑)
「神に逢うては神を斬り、仏に逢うては仏を斬る…!」
アジア映画で描かれる日本人といえば、
極悪卑劣の輩と決まっているが、この宮本は違う。
義を重んじ武に生きる、ブレの全く無い漢。
故あらば祖国にも反旗を翻して戦う。
しかし見方によっては、超面倒くさいヤツでもある。☆
芸者遊びでヒャッハー!お銚子でカンパーイ!
もやっちゃうよ。♪
暗躍する、悪の忍者軍団!!
地上3mを滑空する凧!
木々の間を滑空する大名駕籠!(笑)
そして、ついに迎えるクライマックス、両雄の戦い!
もはや誰がどう見ても二人が戦うことに
意味など無いのだが、とにかく戦う。
それは、宮本が“侍”だからである。
理由はそれだけで十分なのだ。
断崖絶壁の上で繰り広げられる大空中戦!
物理を超えた空中多段ジャンプ!
滞空時間どんだけ!?もはや舞空術。
まさに妖(あやかし)の類よな。そういう意味では、
邦題もあながち的外れとも言えない。
首も斬るし。斬った首しゃべるし!☆(笑)