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ロンドン中心を上と遠くから見る|DAY54
概要
・9:00-10:30 ウェストミンスター宮殿(イギリス議会)見学
・11:00-13:00 Sky Garden展望台
・13:30-17:00 グリニッジ散策
・17:45-19:30 Covent garden〜SOHO散策
ウェストミンスター宮殿見学
ウェストミンスター宮殿は日本でいう国会議事堂のことで、この建物の中の時計塔が、よく知られるビッグ・ベン。
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あんまりちゃんと知らずに「ビッグ・ベンって有名だよね〜」っていうノリで昨日行ったら、そこに続いてるウェストミンスター宮殿も土曜日だけは内部が見学できることが分かったので本日リベンジ!
宮殿と言われるだけあって、中に飾られている絵画や彫刻、議場の椅子もとってもきらびやか。日本の国会議事堂にも著名政治家の彫刻とかは置かれてた記憶があるけど、一層華やかな雰囲気でした。
私は中高生のとき英語ディベート部に所属してたんだけど、そこでやっていたディベートが「パーラメンタリーディベート」と言われるイギリス議会の形式を模したディベートスタイルだったから、試合のアナウンスとかスピーカーの挨拶とかもイギリス議会風だったんだよね。当時はイギリス議会自体に興味を持ったりはしなかったけど、そんな理由もあってイギリス議会は身近な存在だったから本物の議場を生で見ることができて感動!日本の議会内閣制はイギリスから来ているっていうのもあるし、なんか色んなもののルーツを感じることができた時間でした。
Sky Garden展望台
今回も例に洩れず、高いところへ!ということで、Sky Gardenという展望台に行ってみた!これは20フェンチャーチ・ストリートと言われるオフィスビルの最上階にある展望スペースで、ロンドンで1番高い庭(展望台ではない)。
事前にオンライン予約するか、当日でも並べば混雑状況によっては入ることができる。私は展望台が開く11:00少し過ぎくらいに行ったら、15分くらい並んだけど入れた!
私も行ったときあまり意識して見なかったんだけど、このビルはその外観からウォーキートーキー(トランシーバー)と呼ばれているそう。地上階を狭く高層階を広くすることで、歩道を広く残しつつも貴重な高層スペースを確保できるようにしたんだって。でも建物が反り返っているせいで日光が集約されて、周辺の居住者から「『フライパンで目玉焼きを焼くことができた』などの報告がなされた」らしい…。
上から見下ろすと、テムズ川にかかっている橋の数がものすごく多いことに気づく。もともとロンドン橋っていう1本しか橋がなかった時代はあまりにも橋が混雑しすぎて大変なことになったから数を増やしたみたいだけど、全体像を見たことでこんなにたくさんあるんだ〜って実感。町の中心にこんなに大きな川が流れているってすごい。
あとは、周りから聞こえてくる言葉が英語なことを除けば、思わず「東京?」って思ってしまいそうなくらい、ヨーロッパに来てから1番東京に近い風景だった。高層ビルの感じとか、レンガじゃない建物群の感じとか、大都会!!って感じの雰囲気を感じました。
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グリニッジ散策
Sky Gardenから見下ろしたときに遠くの方にこんもりと見えた緑の丘が気になったので地図で見てみると、かの有名なグリニッジではありませんか!ロンドンのシティ感にちょっと飽き始めていたのもあって、大英博物館に行く予定を急遽変更して向かってみることに。電車で20分くらい行ってもロンドンから出るどころかまだまだど真ん中っていう規模感も、東京に近いものを感じるよね。ヘルシンキとか、散歩してて気づいたら違う市に入ってた!くらいの感じの規模感に比べてものすごく広い。
というわけでBank駅からグリニッジにあるCutty Sark駅まで、DLR(Dockland Light Railway)というモノレールみたいな電車で移動。地上の電車は景色が見られるのが嬉しいよね。そしてしばらく車窓を眺めていると、突如高層ビル群が現れた(写真1)!Googleマップで現在地を見てみると「カナリー・ワーフ」と呼ばれる地域らしい。テムズ川を渡って対岸にあるグリニッジの丘の上から見るとさらによく分かる(写真2)。
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都市計画を学んでいる者的になかなか面白い発見ができたので、ちょっと長いけど、カナリー・ワーフの歴史的背景について都市社会学的な視点で書いてみる。
DLRにしばらく乗っていると突然ものすごい高層ビル群が(写真1)!
かつてテムズ川沿いには世界各国から持ち帰った品や貿易品を降ろす貿易港が発達し「ドックランズ(港が並ぶ場所)」と呼ばれた(下記地図で黄色くハイライトされた場所)。第二次世界大戦で破壊されたドックランエリアは復興を遂げたものの、コンテナの物流が始まるとそれに対応しないこのエリアの港は次第に使われなくなり、次々と港は閉鎖、失業者が大量に溢れることに。
そこでイギリス環境省がロンドン・ドックランズ再開発公社という組織を設けてドックランズエリアの再開発を始め、エンタープライズ・ゾーンと言われるエリアを設けて不動産税を免除したりする優遇を行うなどの誘致を行った結果、私が見たような高層オフィスビル群がこのエリアに形成されることになった。特にカナリー・ワーフは、金融で発達したシティ(ロンドンの1番中心部)に対抗して開発されたエリアなのだそう。でもさっき「電車で20分くらい行ってもまだ」って書いたように、ここはシティからは距離的には結構離れていて交通には不便だったから、新しい交通システムとして比較的運賃も安く無人で走行するDLRが開通したんだって。
こうして企業の誘致は一定程度成功したものの、巨大企業が優遇を受けて一気に流入してくると地価が急に高騰して、それまで住んでいた一般住民はそこに住めなくなってしまった。再開発をすると地価の変動で新しい居住者と元からの居住者の間に大きな分裂が起きてしまう現象を都市社会学では「ジェントリフィケーション」っていうんだけど、これはまさにその例というわけだね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/カナリー・ワーフ
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というわけで、グリニッジにたどり着くまでの話が長くなったけど、本題へ。グリニッジって「グリニッジ天文台」のイメージが強すぎてそれ以外のことを何も知らずに向かったのだけど、行ってみたら実はすごい色々な歴史を持ち合わせている場所だった。
17世紀にはここにイギリスの王宮が置かれていたのだけど、その後は海軍で負傷した兵士を治療するために王立病院、ついで王立海軍学校が設置されたのだそう。今はグリニッジ大学のキャンパスとして使われているみたい。
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といいつつ、もちろん天文台にも行ってきました。
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グリニッジ周辺は駅周りの商店街やテムズ川沿いの広場も賑わってたし、緑がたくさんある丘から市内を眺められたから、長めに滞在できる都市では少し中心部から離れたところに行ってみるのも良いな〜って思いました。
Covent garden〜Soho散策
今日は寮にお邪魔している友達の帰りが遅いということで、そこまで治安を心配する必要がないっていう話も聞いていたので、夜の繁華街を歩いてみることに。いわゆるウェスト・エンドと言われる、ロンドンの文化・娯楽の中心地だね。
さっきのカナリー・ワーフのところでもちらっと書いたけど、ロンドンの代表的な地区は
・政治のウェストミンスター
・経済のシティ
・娯楽のウェスト・エンド
と分類されるそう。
Covent Gardeの通りでやってる大道芸は結構有名らしいんだけど、たまたま通ったら人だかりができていたから私も見物してみた!私からすると「そこまで面白い…?」って思っちゃうような大道芸師のノリに大人が爆笑してたのがなかなかびっくり。歩いてると他の場所でもストリート系のパフォーマンスで盛り上がってる場所をたくさん見かけた!こうやって思い切り笑える時間ってすごく良いよね。北欧だと皆さんご存知サウナとか、林でロードバイク乗ったりとか、結構静寂の中で自分を癒す、みたいなことが多いけど、イギリスだとそれがミュージカルとか大道芸とか、もっとパーっ!って感じの発散が多いのかなあ(←表現())って思った。
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この旅行に来てから野菜をほとんど食べていなくて無性に野菜が食べたくなったので、ホールフーズマーケットっていう美味しいデリをテイクアウトできるスーパーに寄って帰りました。そして横になって3秒で寝ました(友達の証言による)。
Bye bye!