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本当にあった粉飾決算その3|2024/09/13配信分

猿樂です
このnoteについて

粉飾決算が明らかになるのはいつでしょうか?

・銀行からエビデンスを求められたとき
・好決算なのにリスケを打診するとき
・経理からの告発

などで、意外と多くないです

ちなみに税務調査で、という場合は、
わざと赤字にしているのでちょっと違います

上場企業であれば、
監査法人により発見されることもありますが
中小企業ではまずありません

このような状況なので、
基本的に資金繰りに詰まらない限りは
粉飾が明るみになることはないと言えます

(参考)1-8月「粉飾決算」倒産 コロナ禍以降で最多の11件 バンクミーティング、支援要請での「粉飾」発覚が増加 | TSRデータインサイト | 東京商工リサーチ

しかし、ひとたび発覚すれば倒産は免れないどころか
融資詐欺などで刑事罰までありえます

■絶対に認めない経営者

数年に亘り、粉飾を重ねてきた経営者がいました
仕事上の関係でもなかったので
気楽に相談を受けていましたが、

まず言っていたことは、

「経理が代わったときに変になった」
「会計事務所を替えたときからおかしい」

など、不作為であるような発言で
責任逃れをしていました

しかし、続けて聞いていくと

「決算に『違和感』があるから修正させている」
「経営の肌感覚としてこれで赤字なのはおかしい」

というトンデモ発言が飛び出してきました

つまり、自分の感覚が正しくて、
そちらに数字を合わせようとしているのです

経理も会計事務所も
長続きするはずはありません

それを繰り返した結果
決算書には多額の現預金が計上されているのに
いつも資金繰りには窮している様子

融資を受けられないと回らないので
その粉飾した決算書で何度も融資を受けてきたとのこと

それ、融資詐欺になりますよ

と忠告したのですが、

「(意図して)粉飾しているのではなく、
決算が実態に合っていないだけ」
という、迷言を残して去っていきました



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