【法律_刑法】 違法性阻却事由とは

違法性阻却事由とは?

犯罪成立要件の第2要素の違法性を阻却する、
つまりある行為を違法でない扱いにするというものである。

違法性阻却事由とは、主に3つ条文で定められている。
・刑法35条の正当行為
・刑法36条の正当防衛
・刑法37条の緊急避難
 の3つである。
上記の3つのうちどれか1つでも当てはまったら、一定の行為に違法性がなくなり、犯罪成立要件が満たせなくなり、その行為が違法でなくらる。

正当行為とは

法令行為・正当業務行為などを指す。
例えば、ボクサーがリングの上で人を殴っても暴行罪や傷害罪に問われないと言ったものだ。

正当防衛とは

急迫不正の侵害に対し、自己または他人の権利を防衛するためにやむを得ずにした反撃行為を指す。
例えば、殴られそうになった際に、自己を守るために殴りかかってきた人を押した場合などがある。

緊急避難とは

自己または他人の生命、身体、自由または財産に対する現在の危難に対し、それを避けるためにやむを得ずにした、第3者に対する転嫁行為を指す。
ただし、第3者に転嫁した行為による損害が
自分に降りかかった損害の程度を超えない場合に限る。
例えば、野犬に襲われた際にやむを得ずに他人の敷地に侵入してしまう場合などが挙げられる。

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