
もいちど好きになっていいんですか?
40代の頃
ひどく状態の良くない時期があった。
だるいし疲れるしイライラするし
今思えば
ひどい貧血のせいだったのかもしれない。
病院で看護師さんから
「階段昇れないでしょ」
「よく家事も仕事もこなしたね」
と、労られて泣けた。
看護師さんは優しい。
「ありがとう」。
それでなくても
40代といえば
子供の事だったり
親の事だったり
仕事の事だったり
家事の事だったり
日常がパンパンに詰まっていて
自分の事なんか後まわしだ。
貧血にも気づかなかった。
夫婦間だって会話らしい会話も出来ない。
ほっと一息つけるのは
もう寝なくちゃヤバい時間。
一日中ぐるぐる、ぐるぐる
頭も体も動きっぱなし。
いっぱいいっぱいになって
だんなさんに酷いことを言い
夫婦の会話に初めて「離婚」という言葉が浮かび上がった時もあった。
そんな頃、ラジオから聞こえてきた。
♪いいんですかぁ♪いんですか♪
とぼけたような、ふざけたような、
それはRADWIMPSさんの
「いいんですか?」だった。
https://youtu.be/gkOWPlW-Tb8?si=WndjCEV92DHreOpN
おちゃらけ風な曲なのに
歌詞がどんどん染み込んできて
気がついたら泣いていた。
「そういえば私は
だんなさんの事が好きだったんだ。」
忘れていた。
バカだなあ私。
笑える思い出や
泣ける思い出が
溢れてきた。
たまたま聴こえてきた曲なのに
すごく救われた気がした。
あっけらかんとした明るさに。
相手を想うということに。
いいんですよということに。
その後もいっぱいいっぱいは変わらずとも
夫婦の危機は去った。
心持ちひとつで状況は変わる。
たった1曲で状況は変わる。
私のこの世の最期の言葉は
だんなさんに言う「ありがとう」
でありたい。
最期の言葉の前に
RADWIMPSさんずっと大好きです。
「ありがとう」。
※ラジオはいい。
自分の意図しないものを得ることが出来る。
AIがくれる情報が悪いとは言わない。
ただ、いろんな事を知りたいだけだ。