在宅勤務(リモートワーク)4週間目に突入したデザイナーのリアルな作業環境
GMOペパボでデザイナーをしています @sizucca です。
新型コロナウイルスの影響で、実施推奨が一気に増えてきたリモートワーク。GMOペパボを含むGMOインターネットグループは、1月27日(月)よりすべてのパートナー(従業員)を対象に、在宅勤務体制に移行しました。
当初は「とりあえず2週間」の予定でしたが、その後も延長され、2月17日(月)現在も基本的にはリモートワークが推奨されています。(数日前から、業務上どうしても必要な場合は、必要経路に承認を得た上で、然るべき手順を踏んでの出社が可能です。)
この辺に関しては、GMOリサーチの方が詳しい内容をnoteに書いていました。
この記事では、丸々3週間以上在宅勤務しているいちデザイナーの作業環境をご紹介、というかひたすら語りたいと思います。
そもそも、なぜGMOインターネットグループは即時リモートワークを実施できたのか
プレスリリースにもありますが、物理的には毎年一斉にリモートワークの訓練を行っていたことが大きいと思います。
私は入社4年目なので、この訓練には4回参加しましたが、回を重ねるごとにリモートワーク環境が快適になっていきました。
逆に言えば、大規模のリモートワークを事前訓練なくぶっつけ本番で行うと、上手く行かないことも多く出てくるのではないかと思います。
GMOペパボ社も、訓練で実施するまでは分からなかったこともありました。例えば、
・全員が自宅から一斉に SSL-VPN 経由でアクセスをしたら重たくて作業どころではなかった
・訓練実施前に SSL-VPN 経由でのアクセス手順は案内されていたが、当日になると(案内を見ていなくて)「接続できない!」という問い合わせが続発した
・自宅のソファーなどでの作業で身体を痛めた(オフィスチェアのありがたみを知った)
などなど。
回を重ねるごとに社内の情報システムチームにフィードバックが寄せられ、発生した問題点は翌年には解消する、という努力が日々行われていたのではないかと思います。(こういう話を情シスチームの方々と実際に話した事があるわけではないので、あくまでも予測。)
グループ一斉の訓練日以外でも、自身は健康でもご家族が感染症に罹患した場合や、大雪や台風などの予め予測が可能な天災時にもリモートワークが推奨されていたので(少なくとも GMOペパボ社に関しては)年1回ではなく、年に何回か実施をしていた形になります。
あとは、ペパボ社は東京の他に福岡、鹿児島などにもオフィスがあり、日常的にリモートMTGやリモートワークショップを行っているため、「作業場所による情報格差をいかに無くすか」という視点でツールややり方の導入を日々検討していたので(少なくとも私の所属する部署では)「物理的に集合しなければできない作業」がそもそも少ない状態でした。
そうして、物理的にはいつでもリモートワークが可能な体制を整えていた上で、非常に速い段階で長期在宅勤務体制に切り替えるという判断を行ったグループの危機管理能力というか決断力があって今回の実施に至ったのではないかと思います。
私はコーポレート・デザインチームという会社関連のデザイン全般を行うチームに所属しており、会社の決算説明会が2月5日にありその資料作成を行っていたのですが、決算説明会自体も即時リモート対応に切り替わったのには少し驚きました。
自宅で快適なリモートワークを行うために必要だったモノ
そんな訓練や不測の事態におけるリモートワークを通して、私自身も自分の作業環境を徐々に整えていきました。
結論として、私に必要なのは以下の3点(+ α)でした。
1. いい椅子
2. いい机
3. いいモニター
4.(2週間以上の長期に渡る場合は、追加で)いい推しの写真
1. いい椅子
場所を取らない折りたたみチェア、座椅子、ダイニングチェア、カウンターチェア、お洒落ぶったなんちゃってイームズチェア、などなど。過去に幾多の椅子を部屋に導入しましたが、どれも丸1日座っていると腰が悲鳴をあげました。
結論。「オフィスチェア最高」
私は最終的には「Steelcase Leap(リープチェア)3Dニット タイプ」を購入しました。どのオフィスチェアがいいかは、体格や作業内容で変わってくるので、自分に合うオフィスチェアを探すことをおすすめします。
都内であれば、日本橋馬喰町にある WORKAHOLIC さんなど、有名メーカーのオフィスチェアを試座できるお店がいくつかあるので、自分の身体に合う椅子を見つけるといいと思います。
ただ、Steelcase や HermanMiller などの海外製品は、新品で購入すると納品までに 2〜3ヶ月はかかるので(私も2ヶ月半待ちました)即日手に入れたい場合は、海外製品は中古で探す、新品がいい場合は国産品を選ぶ、といいと思います。
ペパボ社のオフィスチェアは(特段希望がなければ)オカムラのバロンチェアなのですが、こちらも通常使っていて疲れなど特に出ないので、万人向けにいい椅子のではないかと思います。
2. いい机
机も、社会人になって以降、5 種類ほど購入しては捨て、捨てては購入し、を繰り返しました。結論。まずは、机の縁(へり)が鋭利ではないものをおすすめします。(数千〜1万円代の机は、この縁(へり)の部分が鋭角になっているものが多い気がします。購入した机は、縁全体に角丸処理が施されています。)
同じ経験をされた方は分かると思うのですが、縁部分が鋭利だととにかく腕が痛くなる!! 過去にはクッション材などで対応を試みたこともありましたが、少しいい机を買った方が長期的にはいいという結論に至りました。
あとは、奥行きは55〜60cm(できれば70m)、幅は(お好みですが)90cmもあれば、ある程度は快適に作業できるのではないかと思います。(個人的には、幅よりも奥行きが大事だと感じています。)
高さは、72cmが平均的な高さかと思います。
参考までに、私の机はオカムラの学習デスク(Latorio シリーズ)で、幅100cm × 奥行き60cm × 高さ72cm です。写真だと分かりにくいですが、配線カバー付きなので、デスク周りに電源が必要なアイテムが(実は)多いのですが、配線に悩まされることなくスッキリ使えています。
3. いいモニター
流れで「いいモニター」と書きましたが、モニターに関しては「使えればいい」とも思っています。
オフィスワーク時にもモニターが必須の方々は、それなりのモニターが自宅にもあった方がいいとは思いますが、普段はラップトップパソコン 1 つで事足りている方々も、在宅ワーク時には数千円のモニターでもいいのであった方がいいです。
というのも、リモートワークとオフィスワークの違いの一つに「リモート会議」があります。この際、相手の画面や顔を見ながら、手元で Web 閲覧やアプリ同期などの作業を行いたいシーンは多々あるのではないかと思います。
普段は対面なので、この「相手の画面」や「顔」はリアルで存在するのですが、リモートの場合、これの代わりをしてくれるモニターがあった方がいいのです。(家具の配置的に使いにくくなければ、TV などでの代用も可能だと思います。)
私は、今回の長期在宅勤務で、モニターだけは新調しました。(それまでは、10年くらい前に購入したアスペクト比の合わないモニターを無理矢理使っており、1日程度の在宅ならそれでも事足りたのですが、がっつりデザイン作業を行う際には作業効率が下がるため、1日目に迷うことなく購入しました。2週間どころか4週間目に突入したことを考えると、買っておいて本当に良かったです。@hsbt さんも「毎日使うものにはお金をかけて実質無料にする」と言っていたので。)
購入したのは EIZO の EV2780-BK です。(デザイナーではなくエンジニアだったら 4K を購入していたと思います。が、4K だとこれより更に文字が小さくなると考えると WQHD で良かった...と思いたい。)BenQ の PD2700Q と最後まで迷いましたが、今の所不満はないです。(多分…。)
古いモニターはPCリサイクル対象品だったので、メーカに連絡して引き取ってもらいました。
4.(2週間以上の長期に渡る場合は、追加で)いい推しの写真
そんな環境で 2週間が過ぎ、3週間目に突入すると、「なんかこう...毎日風景が変わらないから何か変えたい!!」という欲求が出てきます。
3週間目からこういう人も出てきたので
多分みんな何かしらの変化を求めはじめるのがこの2週間超えという時期ではないかと思います。
私も例外ではなく、好きな芸能人の写真やポスターなどを部屋にもオフィスにも飾ったことなど無かった人生でしたが、気が付くと飾って楽しんでいました。多分ハタから見ると猫頭かぶる人と精神状態は近い。
しかし、何を飾ろうが周囲に一切の迷惑がかからないのがリモートワークのいいところ。日増しに枚数が増えています。(※ 写真のモザイクはパブリシティー権を配慮しての処理であり、人として問題のある写真を飾っているわけではありません。)
おわりに
他にも、40人以上で行った「オンライン式の社内勉強会」の話や、大きな問題が無いとはいえ「ここはリモートワークではどうにもならなかった」話を書こうと思っていたのですが、思った以上に作業環境語りが長くなったので、またの機会にしたいと思います。(それか、社内の誰かが書いてくれそう。)
リモートワークにより、満員電車に乗ったり人混みに行く必然性は激減しているものの、日用品の買い出しや宅配業者の方との接触などなど、外界との接触点はゼロではないので、在宅でもうがい、手洗い、体調管理には十分気をつけて、引き続き業務を行いたいと思います。