覚醒の話19 重要なのは確認作業-気をつけること-
三十代の頃、私はある会社の経理の責任者をしていた。
決算書、予算書、税務申告書など、その管理を担当していたが、私の部下にIという経理の専門学校卒の男性がいた。
そのIは、よく計算ミスをするので、私は何度も注意をしたのだが、なかなか直らなかった。
経理業務にとって単純な計算ミスは、初歩の初歩であるため、毎回しっかりと確認するように注意するが、私に早く見せて承認をもらいたい、という気持ちがあってのことなのか、いつも確認が甘く、ミスの書類を持ってくるのでした。
仕事というのは全て確認作業です。
どういうわけか、表計算ソフトに入力したデータでも計算が合っていないという状況があるのはわけがわからない。
おそらくその表をいじっている内に、計算式を消してしまったり、関数をおかしくしてしまったり、が原因だろうと思います。
とにかく「確認作業だけはしっかりやってくれ」ということを私はいつも言っていました。
まあ、実務が初心者の新人では、こうした間違いを繰り返しそれに対処する内に、実務能力が身についていくとも言えるから、仕方がないのかもしれない。
文章の入力や校正、編集、その他、日々の買い物、バス・電車の乗り降り、お金、カード、時間、予定、火の元、戸締り、なども全て確認作業です。
そうした確認作業を怠ると、色々と不都合が出てくることがあります。
全て細心の注意が必要です。
身の回りに気を配り、注意力を身につけるということは、現実生活を円滑にやっていくためにどうしても必要です。
私は昨年、雨の日に自転車で転び、左脇腹を負傷しましたが、ちょっとした不注意からケガをするし、事故も起こしますし、とても痛い思いをします。
場合によっては、生活も困窮します。
そのような禍を自ら招くのは極力避けたいところです。
先日、私のこのnoteの投稿に返信が来たのですが、
「柴山さんはじめまして」というものでした。
私のこのnote名は紫山です。
「しばやま」ではなく「しざん」なのです。
柴と紫はよく似ているので間違えやすいかも知れませんが、ちょっと気をつけてほしかったと思います。受け取った方は、決して気分が良いものではありません。
書いた文章を送信する際に、もう一度確認すれば間違えずに済んだかもしれませんが、相手の名前を間違えるというのは、ここで言うのも躊躇われることではありますが、正直な話、失礼なことなのです。
「気をつけて・・・」
よく別れ際に言う言葉ですが、人生全般において、とても大切なことです。