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覚醒の話38 自分に適した分野と合ったやり方で(726文字)
『何度転んでも立ち上がれ』
『過去の自分を超えてゆけ』
以前、走る電車の中から見かけた、ある都内の中学校の校舎に大きく掲げられていた言葉です。
失敗しても何度でも挑戦しろ、古い自分の殻を突き破って、大きく脱皮していけ、ということでしょう。その意味するところはよくわかります。
しかし、まだ体力もエネルギーも気力もある若人に言うのであればともかく、中年になり、初老になるような年代では、これはなかなか厳しいことでもありましょう。
ですが、初老でも、自分に適した分野で、自分に合った方法で、新たな志と強い行動力を発揮してコツコツと実行を重ねていくならば、「枯れ木に花」ではないけれど、もう一花くらい咲かせることもできないでもないでしょう。
ポイントは、「自分に適した分野と自分に合ったやり方でコツコツと行動」だと思うのですが如何でしょうかね。
よく「死んだ気になれば何だってできる」
なんてことを言いますが、それは現実的ではありません。
人間、とくに高齢になれば、何だってできないのが現実です。
結局のところ、若者でも年配者でも、自分に適した道を見出し、自分に合ったやり方で、新たに願を発して工夫と行動を重ねていけば、たとえ今はあまりパッとしない大したことない人生であったとしても、それなりの満足、望みはある程度は叶えられるだろうと思います。
私の好きなゲーテの言葉に「急がず休まず」というのがあります。
大事なのは、決して急ぐことなく、休みを長く取り過ぎることなく、頭の隅にはいつもその事柄に対する思いを持って、間なく断なくやっていくという姿勢ではないかと思うのです。
年は取っても、情熱を傾けていくところに道は開かれていくでしょう。
人生、忍耐と寛容、根性と行動が大事かと。
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