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動植物の話19 母シロクマの狩りの成功率は20回に1回だそうで・・・ (1017文字)

動物好きな私は、よく動物番組を見ます。
最近はテレビで見るというより、ネット上の動画サイトで見ることが多いのですが、先日、シロクマ親子のドキュメンタリーを見ました。

冬の間に巣穴で子グマを二頭産んだ母グマは、春近くになり雪の巣穴から子グマを連れてしばらくぶりに出てきます。
子グマにとっては初めて見る興味津々の世界だが、母グマにとっては、緊迫のときです。
もし、オスグマが近くにいれば、子グマが狙われるので、警戒心を解くことはありません。

同じ種のオスグマが子グマを襲うなんて、ちょっと考えられないように思いますが、自分の子孫を残す本能があるオスグマですから、子グマを襲うらしいのです。

母グマはそうした緊迫状態の中、何とか獲物を獲得しなければなりません。
自らの体力も消耗している上、さらに子グマに乳をやるためにも、自らが栄養を摂らなくてはならないからです。

まだ右も左もわからない二頭の子グマを誘導しつつ、オスの襲来を警戒し、安全を確保しながら獲物を捕るのが使命なのですから、大変なことです。

ナレーターが言うには、母グマの獲物獲得の成功率は20回に1回だそうです。5%ということになります。

あの獰猛なシロクマが、必死になって自分よりはるかに小さい獲物を狙っても、それだけの確率なのですから、非常に厳しいということが言えます。
でも、これが現実であり、掟であり、そういう環境の中で生きていかなければならないのだから、自然界の法則は、こういう動物にとっては辛いものです。

これを人間世界に当てはめて、ちょっと考えてみましょう。
例えば、還暦を過ぎた男が、仕事を求めて求人に応募するとして、5%の内定率と言えばどうでしょうね。もう少し高いでしょうか。
それは人にもよりけりなので、一概に言うこともできませんが、やはり、シロクマの方が厳しいような気がします。

シロクマ親子がこれから生きていくのは、人間が思う以上に過酷な現実があるのだろうと想像されます。

ましてや、温暖化の影響により、氷がなかなか固まらなかったり、どんどん溶けたりして、狩りの足場が次第に失われていく状況にもあるようですから、なおさら大変です。

私たちにはどうすることもできないけれど、今後、永続的に動物たちが生きていけるよう、地球環境がこれ以上壊されないような対策が地球規模で施されていくよう願うばかりです。

※今回掲載のシロクマの写真は、「photo AC」からダウンロードさせていただいたものです。

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