思い出話8 あるパン工場のオジサンの言葉
学生の頃のある夏休み期間中、私は近所のある大きなパン工場でアルバイトをした。
仕事は、菓子パンの生地の窯入れ作業。
ベルトコンベヤでゆっくりと進んでいく熱い大きな窯の中へ、パン生地が乗った長方形の鉄板をきちんと並べて入れていく作業でした。
熱い窯の近くに置かれている移動式の棚から、2つの鉄板を左右の手でそれぞれ同時に引き抜いて、きれいにベルトコンベヤに乗せていくのです。
前の鉄板と後ろの鉄板の間は、隙間があったり重なってはいけないので、窯入れは、機械の速度に合わせながら