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解答者の味付けも大事
こんばんは
期末も後半に差し掛かり、noteを書く余裕も出てきました。寒くなってきましたので体調に気をつけていきましょう
さて今日は本日の期末テストの数学に出た問題が実は他の視点で見ると興味深いので考えていきます。
問題は以下のとおりです
10分を目安に解いてみてください
y=√6(sinx+cosx)+2sinxcosx+1
0<=x<=2πの時のこの関数の最大値と最小値を求めその時のxの値を答えよ
答えは最小値で対応するxの値が二個、最大値で対応するxの値が一個でてきました。
正攻法としては式全体をsinx+cosxの二次関数の形に書き換えて二次関数の最大最小をみるという大変シンプルな物です。
それではつまらないので他の視点で見てみましょう。整数の分野で絞り込みのために積と和がある時因数分解のようなものをすることがあります。その手法を使ってみましょう
y=√6(sinx+cosx)+2sinxcosx+1
⇆y=(√2sinx+√3)(√2cosx+√3)-2 …①
対称性のある綺麗な形になりましたね
ここでX=√2cosx+√3 , Y=√2sinx+√3…②
と置き換えます
XY平面で考えると①は
y=XY-2 となり、X,Yの取りうる範囲は②からsin^2x+cos^2x=1を用いて変形すると
(X-√3)^2+(Y-√3)^2=2となる
更に整理すると
Y=(y+2)/X かつ(X-√3)^2+(Y-√3)^2=2となる
図示すると
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パッと見でわかるのはy=xに対して対称であるということです。正攻法でπ/4が多く登場したのも納得ですね
ここで疑問に思うのが
最小値の接点は1つなのか2つなのかという所です
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この図をみるとy=x上の一点で交わるように思えてきます
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一方この図をみると2点で交わる方が早い気がします。
線形計画法のようなこの方法で回答を作るならばどちらなのかは回答に書く必要があります
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結果としては2点で交わる時が最小です。
結構際どいですね
論証としては曲率半径で攻めるのが良いでしょう
(√3-1,√3-1)で曲率半径が√2に一致すれば一点で交わります。
(√3-1,√3-1)を通るようなyは2-2√3
曲率半径は以下の微分方程式から導き出されます
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r≠√2より、最小値2-2√3では2点で交わるとわかります
いかがだったでしょう式処理だけで解くのも良いですが味わうのも楽しいと思います
ではまた