
第60回理学療法士国家試験 評価学予想問題
今年も理学療法士の国家試験は近づいてきました。そこで、今回、未出題の予想問題を一つ作りました。時間がある方は解いて見てください。
問題は評価学に関する問題です。
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(1) 入院患者の理学療法を開始前の評価で以下のような徴候がみられた。
患者の両上肢をまっすぐ伸ばしてもらい、手関節を背屈させた状態で保持するように指示すると筋緊張の消失と手関節の緊張による背屈位が交互に繰り返された。この患者の罹患している可能性が高いのは次のどれか。
1. 脳梗塞
2. 脊髄小脳変性症
3. パーキンソン病
4. ハンチントン病
5. 肝硬変
(2)(1)の患者で、血中で変化していると思われるものはどれか
1.ドパミン上昇
2.ドパミン減少
3.ノルアドレナリン上昇
4.アンモニア上昇
5.クレアチニン上昇
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(1) 答えは5でした。この徴候ははばたき振戦というものです。
解説は以下の58回午前92を参照してください。
(2) 答えは4です。はばたき振戦は肝硬変から肝不全でみられます。この場合肝臓のアンモニア解毒作用が低下し、血中のアンモニアの上昇がみられる事があります。5のクレアチニンは腎不全でみられます。パーキンソン病では黒質線条体系でドパミンが減少し、逆にハンチントン病(舞踏病)ではドパミンが増加しています。