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Speechスキル

 Twitterでは宗教勧誘がどうだのという話題を毎日のように見かける。勧誘員を撃退したとか、論破したとか色々なTweetが流れていく。人間の話術の強さというのはSpeechスキルに依存したパラメータなので喧嘩みたいに強い方が勝って弱い方が負けるという結果に収束する(そうではない部分もあるけど)
 自分がゴリラとしてプリセールスをやっていた時、相手が反論するであろう想定に応じたトークスクリプトが営業本部の頭の良い人たちによって作られ、それを元に練習をしていた。もちろん、人間は感情の生き物なので、トークスクリプトのように進むことは稀だけど、予め相手が打ち返してくる打球がどこに返ってくるのかわかっていれば、5割とはいかないけれど3割ぐらいで打ち返すことができるようになる。
 3割というと低い確率じゃんと思ってしまうかもしれないけれど、イチロー選手でさえ5割の打球を打ち返すことができないことを考えてもらえれば、これがいかに高い確率なのか理解してもらえると思う。
 Speechスキルが高い人はこの練習で反論を言う人に話を聞かせることができるようになる。もちろん、Speechスキルが低い人もある程度までなら底上げが可能だ。頭の良い人はこのことを嘘だと思っているだろうけど、人間的な魅力があって、Speechスキルに全振りしているような人は警戒心をぶち開けるのが上手い。それだけを毎日8時間ほど練習している人に素人が勝てることはあまりない。
 そんなコミュニケーションオバケな人たちでも攻略が一切合切不可能なパターンというものがって、いくら話をしても存在しない、つまり空気みたいに扱われるとコミュニケーションが成立しないので、高いSpeechスキルも無駄になってしまう。
 Twitterでは勧誘をこの方法で論破したみたいなものをよく見かけるけれど、コミュニケーションを取っているということは一種の同調行動を行っているわけであり相手の手のひらで踊っているということなのだけど、どういうわけなのかインターネットの人たちはそれを認めたがらない。
 もしもあなたのもとに厄介な勧誘がやってきたら、何も言わずにドアを閉めるか、インターホンを切ってほしい。話をするということは心をハッキングすることが可能ということだから。そのことをどうか覚えておいていただきたい。話を聞いてはならぬ

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