ユウナという名の猫 記憶-Link41 再手術
骨肉腫の診断が下る。
猫の骨肉腫を調べてみるも、症例が少ない。
元々骨の腫瘍は起こりにくいようで「まれです」といった表記。
当然、闘病している猫の情報も見当たらない。
ハルの時にもあった、
「情報がない・・・」
をここでも繰り返す。
転移率が低いのもあるのか、
骨肉腫の猫に対する有効な化学療法は確立されていないらしい。
とはいえ、犬と比べて転移率が低い事。
断脚等の外科的措置で予後が良好となることが多い事。
「予後が良好となる」
この言葉を心の頼りにすることにした。
2016年3月8日 朝ー
ユウナの再手術が3/12に決定。
ユウナの腰の腫れを見つけてからちょうど1ヶ月後。
「ユウナの体の中の悪い奴やっつけるから、ご飯一杯食べような」
と言ったらユウナなりに沢山ご飯を食べ始める。
薄々思ってたけど、やっぱり言葉は分かってる。
2016年3月8日 不思議な出来事ー
3/7の夜、ユウナの背中に乾いた血の跡があった。
傷口からは遠く、出血箇所が見つからず。
この日の朝、机の上に全く覚えのない血の付いたティッシュが一枚。
病院で出血原因を探してもらうも、やはり不明。
怪我をしたのは私?と思うもどこにも傷はなく、
自らティッシュで血を拭いたのなら流石に覚えているはず。
もちろんお酒を飲んで記憶をなくした、なんて事もなく、
それどころか一滴も飲んでいない。
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その昔、長女ナナが家に居た時も同じ事があった。
朝起きたら枕カバーにそこそこの血痕があり、
ナナをひっくり返して全身見るも出血箇所は不明のまま。
もちろん私にもどこも傷はなく切った覚えも無し。
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何故ユウナの背中に血の跡があるのか。
何故血の付いたティッシュが置いてあるのか、全く理由がわからない。
何?コレ。
2016年3月8日 夜ー
エリザベスカラーがついてるせいであちこち痒いらしく、
机の上にまで登ってきてまで痒み取りマシーンとなる事を要求してくる。
首輪も一切つけてなかったし、首回りは鬱陶しいだろう。
気持ち良くなったのか、机の上から落ちそうになる勢いで伸びる。
2016年3月9日 ー
邪気を払う、と聞いて最初の手術前に買った桃の花。
どんどん蕾が開き、そろそろ満開になりそう。
そして最初の手術の日にお参りに行った市谷亀岡八幡宮にて、
病気平癒のお守りをお願いしていたのが今日届く。
裏には私の名前とユウナとハルの名前。
2週間ほどかかると聞いていたのに、
再手術前に到着するとはいいタイミング。
2016年3月10日 ー
エリザベスカラーでご飯を食べるのが辛そうなので、
小さい頃のハルにやってたようにお皿の高さをあげ、角度をつける。
食べそびれたものも手前に落ちてくるし、食べやすそうにしてる。
ハルの時の知識がこんなところでも使えるとは。
2016年3月11日 ー
毛繕いもしたいだろうし邪魔だろうし、なので、
私の膝の上限定でエリザベスカラーを外してあげている。
最初の頃こそ
「よし!楽になった!」
と逃げ出していたけども、
その場合はすぐに再装着されるので最近は
「ここにいれば安泰」
とばかりに動かない。
ご飯を食べたくなるとか、水を飲みたくなるとかのギリギリまでいる。
・・・頭いいな。
2016年3月11日 20時ごろー
ギリギリまでa/d缶を食べさせた後、手術前の絶食開始。
前回の験担ぎで私も直前に少し食べて、同様に絶食開始。
2016年3月12日 8時ごろー
ユウナ、手術前の絶水開始。
もちろん私も同様に。
そしてハルの部屋に行くと、
朝整えたはずの餌皿も水入も綺麗にひっくり返されていた。
もしかしてハルも付き合おうとしてくれていた?
2016年3月12日 9時ごろー
病院着。
待合室にて「またかよ」と言わんばかりの不満げな顔。
コレで治るから。
コレで終わりだから。
もう怖いのはないから。
大丈夫だから。
ね。
と目一杯撫でてあげた後、ユウナを病院に預けた。
ー続ー
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