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小脳障害(小脳形成不全)の猫 -ハル- 09-診断

第2章 検索・試作・模索。そして捜索と創作。 ー1ー

足の筋肉が弱い?のか、常にフラフラとふらつくハル(仮)。

これは運動不足からくるものだと思い、気づいたタイミングで生活区域の仕切りを外し、自由に動き回るようにしてみる。

そしてユウナとの顔合わせも始める。

ユウナを見て興味津々に追うハル(仮)。
これで少しでも運動量が稼げるのでは、との目論見も少々。w

ネットで得た知識
「先住猫が一番である、との姿勢を崩さない」
を踏まえ、基本的にユウナのそばに居て、ユウナが威嚇や嫌がるそぶりを見せたら即撤収。

本格的な同居をするためには、ワクチンを打ちたい。
それにはハル(仮)の体重が後500g増えることが必須。

1kgの壁はまだ遠い。

ー断定はできないけどもー

ハル(仮)のお腹の緩さと爛れの確認で定期的に病院へ通う。

今回の診察はたまたま院長が担当。
診察台に乗ったハル(仮)が
ふるふるとしながら診察台の上を堪能していた。


「このふらつきはお家でもありますか?」
「最近気付いたんですけど、あります。」

「これはもしかしたら髄膜炎かもしれません。」
「え?運動不足とかそういった類のものではないんですか?」

「このふらつきはちょっと違いますね。
 もしくは小脳障害。
 小脳形成不全とも言われる、その可能性も考えられます。」
「?!」

「これはお母さんのお腹の中に居る時に起こっているものなので、
 育て方が悪い、とかそういうものじゃないです。大丈夫です。」
「・・・よかった。」

「小脳障害の場合は、大人になってふらつきがマシになる子も居ますので、成長に期待しましょう。」
「わかりました。」

「どちらかを判断するにはMRIで見るといいのですが、もう少し大きくならないと」


やっぱり小さくて無理かーい!w


なんか難しいことを言われてしょんぼりする私をよそに、
こやつはノリノリである。w

画像1

2015年5月23日 12時ごろ撮影
保護後3週間経つも、まだ目はキトンブルー。
体重は450g。保護時の3倍に。


ー髄膜炎、もしくは小脳障害ー

院長から言われた言葉を元に、色々ググってみた。

【髄膜炎】
(前略)脳に発生した炎症が「脳炎」、脊髄に発生した炎症が「脊髄炎」、そして髄膜に発生した炎症が「髄膜炎」です。「髄膜脳炎」と言った場合は、脳と髄膜の両方に炎症が発生した状態を指しています。

主症状:けいれん、体の硬直(特に首)、ふらふら歩く、原因不明の発熱
足を引きずるように歩く、視力障害(ものにぶつかる)、知覚過敏

ー引用:https://www.konekono-heya.com/byouki/shinkei/zuimakunouen.html
【小脳障害】
(前略)猫の小脳障害の主な症状は以下です。そのほとんどが先天性であるため、症状は生後3週齢頃から現れ始めます

主症状:ふらふら歩く、すぐによろける、歩幅がバラバラ、動作の始めで震える、眼振(眼球があちこち動く)、距離感の喪失(食器に口を持っていけない)

ー引用:https://www.konekono-heya.com/byouki/shinkei/syounou.html


どちらにも共通している「ふらふら歩く」。

しかしハル(仮)には「髄膜炎の症状」と書かれている発熱もなく、視力障害が疑われるようなぶつかりは全くなかった。

そして「小脳障害」の主症状だと「眼振」と「距離感の喪失」以外すべて当てはまる。

さらに上記「小脳障害」のページに掲載されている動画の子猫と同じような動き(むしろ症状は重い感じ)をしていたので、ハル(仮)はほぼ間違いなく「小脳障害」であろう、と確信した。


でも同時に「運動不足」であって欲しい、とも思った。


ー認めたくないー

ページを読み進める。


【猫の小脳障害の主な治療法】

(前略)しかし、小脳障害の原因が先天的な疾患である場合は、根本的な治療法はありません

ー引用:https://www.konekono-heya.com/byouki/shinkei/syounou.html


え?!

まだ1ヶ月にもならない子猫だよ?

治療法がないって事は、数歩で倒れるのを一生続けるって事?


そういや先生は大人になって「マシになる子」も居るって言った。


・・・え?何?

どういうこと?


ごめん。
ちょっと意味がわかんない。


ーーーこれが私の正直な気持ちだった。


ー続ー

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