「束芋 そのあと」ギャラリー小柳
2024.11.10
束芋は大学時代に京都文化博物館の一室で見てから、それからずっと好き。京都で別の展覧会を見に行ったついでに立ち寄ったに過ぎない、偶然の出会いだった。他にもどこで見たっけな。こないだの都現美の高橋龍太郎コレクションにも出ていたよな。寺田倉庫でも見たような気がする。ずっとアニメーションを見ていた記憶がある。結構好きなんですね、束芋作品。
さて、カクテルの方はというと、モノトーンなオシャレ仕様。カクテルって存在自体がオシャレだっていうのに、足元がシュッとしてて何か刺さっているようなのって、とってもカクテルで王道でかっこいいね。だから夜に飲むことにした。日中は祭民をいただいていた。これは小さな赤い丸氷が上にあって、ちょっと太陽みたいで祝祭っぽい。日中に飲むならこれだなって思ってた。
白い地面の会場の外が、夜で真っ黒になって、全体的にモノトーンになって静かな方が、白は怖い、束芋カクテルにぴったりだと思ったんだ。
作っているのをわくわく見ながら待ってた。青いパッケージの某有名ヨーグルト(ブルガ〇ア)が中に入っているんだ...…美味いよな、ヨーグルト食べてるっていう爽やかな味がして好き。美味しいカクテルだなって確信した。
「黒いのがスポイトなので、垂らして飲んでくださいね。表面が面白いことになります」ということで。いっぱい垂らして遊んだ。面白いことになったんだ。なんでこういうことになるんだろ?土に磁石くっつけて砂鉄がゾワゾワって動くアレみたいな動きをして落ち着く。ちょっと混ぜるとすこし反応しきれてなかったやつなのか、ぞわぞわって蠢いて鎮まる。ブルガ〇アだって見てたから、善玉菌の抗戦なのかなっても思った。
ピックの先には芋がある。こいも。うまい。
黒の線の重なりみたいなのが束芋作品とも似てるなって思った。やっぱり怪しい。底知れないひんやりとした恐怖。
さてさて、ギャラリー小柳。ここにギャラリーあるって知らなかった。ポリスミュージアムのわりと近く。ビルの9階まで上がるのはドキドキした。
たぶん、いや、結構な確信を持って言うが、エドワード・ゴーリーが好きな人には刺さる作品だと思う。私も好きだもん。あとは、シャドーハウス(漫画)の雰囲気とかにも似てる。
とても好き。やっぱり好き。カクテルでも作品を文字通り味わえたってのは良い体験をした。
おいしいごはんたべます。