「高橋龍太郎コレクション」東京都現代美術館
2024.8.--.夕方〜夜
これもサマーナイトミュージア厶で行ったけど、絶対回りきれないから少し早退して行った。だから空が少し明るい。まぁ、結論から言ってしまえば、外が真っ暗になって閉館時間(21時)になっても、全部回り切れなかった。そもそも作品数がたくさんあったし、現代美術ってなんかエネルギーを使うんだよなぁ。
・高橋龍太郎コレクションって、どこかで聞いたことあるな~なんだか見たことある作品もあるな~って思ったら、寺田倉庫WHAT MUSEUMでやってた、アートでチャチャチャだっけか。それで出てた作品もあったと思う。ちょっとだけ見てたんだな。でも、こんなにあるって聞いてないよってレベルでめちゃくちゃ量あるし、ちっちゃいのもあるけどでっけぇのもあって、高橋さん家ってどーなってんのよ……って気持ちになる。本当に個人のコレクションか?個人でこれだけ持てるのがいまだにピンときてない。じゃあ、私の蔵書の積読山もまだまだ、ですね……ふふふ……
・たぶん1章ごとの内容で、他館から借りたりとかも含めてやれば展覧会組めると思う。でも、今回はそれが個人の持ち物でってのでやってるから、個人でこれだけ多様なものを持てるって、やはり財力スペース機運とかその他諸々の重なりなんだろうな。これだけ多様なものを持ってるけれども、一個人の持ち物ってのに集約されるってのも興味深いな。
・紐育空爆図をやっと見ることができた。川端龍子記念館に出てる時に見たかったな〜って思ってたけど逃がしちゃったやつ。表面のイメージしか見たことなかったけど、支持体が古い襖の新聞紙貼りで、その上に描かれててさらにホログラムの飛行機が飛ぶ。凄惨な図な気がする。しかもそれが割と粗末な材料、粗末な展示台にあるってのがカツカツな生活な中の限界妄想って感じがした。新聞とか襖とか、ぬたっとした生活感が滲んできているわりに、飛行機がホログラムで「ぼくがかんがえたさいきょうのぶき」っていうリアリティのなさとの差が、こう、胸にくるものがある。蒸し暑い日に、南極に行ってペンギンとダンスする夢を見るような、そんな感じ。もっと切羽詰まったギリギリな状態だと思うけどね。
・同じようなギリギリな感じなんだけど、地に足ついてるのがchim↑pom(from Smappa!Groupまでつけたほうが良いのかな)の気合100連発。地に足つけざるを得ないっていう悲哀も笑い飛ばそうと躍起になってる。気合100連発て次々にリズムよく言葉繋いでいくからポロッと出た言葉だったりもする、10連発くらいだったら穏当に、道徳的な感じで終わると思うんだけど、半分あたりにさしかかると、次何言うか考える間もなくなってくるし、シンプルに「彼女欲しい」とかになってくるし、そして、現状の被爆だとか放射能の話になってくる。そりゃそうだよ、そういうなかで生活してんだから。最高って言ってなきゃ、やってられねぇだよ。なんだか、そんな吐露が思いっきり見ることができて、でも、最後にうおーってぶち上がって終わるの、涙が出ちゃう。私も明日から、「最高な」この世界で頑張ろって、思うわ。
・サイドコアの、現場作業員の服でスケボー滑っていく動画がとても好きだと思った。夜の東京をスケボー滑って、普通の現場作業員さんの前をシャーって通るんですわ。通っていったあとの作業員さんの顔が、カッコ良いものを見てワクワクするような、でも自分と同じ作業服で照れ笑いするようなはにかみ方で、とっても良い表情だなって思った。なかなか自分の仕事に自信を持ちきれないときってあると思うけど、私はある、でも、自分の属性に近いカッコいいものを見たら、なんだか元気が出るよなって思った。確かサイドコアだと思ったけど、違ったらごめん。ワタリウム美術館でやってるサイドコア展も見に行ってみたいな。
……とかさ!!!3作品に絞ってみたところでこれだけ感情があふれるんよ。無理じゃん。展示3つを3時間で回るとか、もう、無理じゃんか。高橋龍太郎私観を見た段階でへろへろで、常設展は駆け抜けた。めちゃくちゃつかれちった。
おそと真っ暗。一つの展示でこんなに時間も体力も使うとは。こんなはずじゃなかった。