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「六本木六軒 ミケーレ・デ・ルッキ」21₋21の3

2024.9.28

ついこないだ行った気持ちだったけど、9月の話だったんだ...…日々が過ぎるのはあっという間ですね。六本木アートナイトの日。

小さな小屋みたいなのが六軒並んでる。鬼太郎誕生ゲゲゲの謎で見た、座敷牢みたいだなって思ったのは内緒。

これはブロンズ。
これは木。

ある種茶室のようでもあり、でも、閉じられていて、何人も出入りを許さないのは彫刻だなと思った。光しか中にはいらない。内部と外部を分ける、空間を定義するっていえば、これも建築になるのかも。でも、快適な空間をつくるという技術ではないから、やっぱり彫刻だと思う。建築だとしても、第一の芸術としての部類だと思う。アートであって技術ではないかも。

ロッジアということで、涼み廊下、縁側みたいなものかな。を、イメージしているらしい。確かにヨーロッパの組積造の伝統から見たらよっぽど軽やか。障子のような透過性がある。でも、なんか重い感じがする。ブロンズは言わずもがな素材が重いし、ウォールナットも硬い部類の木だよね、確か。壁のイメージがつよい。重い。日本家屋の軽やかさは隙間のある建具だけじゃなくって、その建具自体の可動性にあるんじゃないかな。だから彫刻として不動な今回の六軒は建物というよりも彫刻と感じた重さがあるし、内部と外部を峻別しながら視認はできる座敷牢のイメージにリンクしたんだと思う。

更に安藤忠雄のコンクリートで周りが囲まれてるからな。彫刻の屋根を見つつ、ギャラリーのぱったり折れて重なったような屋根も重ねてイメージを乗せることができる。空間のすき間に折りたたまれるような気持ちさえした。

たぶん、作者の意に反している気がする。

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