見出し画像

SaaSに舵を切ったSitecore、こうすればもっと魅力的になる! Sitecoreエンジニアだから言える課題と期待 ~SBテクノロジー~

デジタルマーケティングやデータ活用にSitecoreのソリューションを導入するにあたって、パートナー企業の支援が欠かせません。お客様のニーズやビジネス目標をよく理解し、成功に導くためのには、お客様、パートナー、そしてSitecoreの3チームの協力・連携がカギとなります。 

今回、CMS 事業で10年以上の実績があり、国内で数少ない Sitecore Platinum 認定パートナーのSBテクノロジーの富田 優作さんに、ご自身の経験や実績、Sitecoreソリューションに関する期待などを語っていただきました。 

SBテクノロジー 富田 優作さん

SBテクノロジーとは? 

こんにちは。SBテクノロジー 事業統括 エンタープライズ事業部 コンサルティング&DX統括部の富田 優作です。私は、企業のSitecore CMS導入を支援するとともに、当社のWebサイトでもCMS(コンテンツ管理ソリューション)に関連したブログを執筆しています。(よろしければ記事の最後に私のブログのリンクを掲載しておりますので、ご参照ください。できる限り面白く学べるように心がけておりますので、クスっと笑っていただけたら本望です。)
 
簡単に当社の紹介をいたします。
SBテクノロジー(以下SBT)は、ICTサービス事業を基盤とし、セキュリティやクラウド関連のソリューションを幅広く提供しております。Sitecoreの日本法人が設立された2010年から10年以上にわたってSitecoreを取り扱ってきており、多くの企業で導入と運用を支援しております。近年ではマイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」をインフラに利用したSitecoreの展開が主流となっています。

CMSとの出会いと専門家としての道のり

私は2009年4月に新卒でSBTに入社しました。学生時代からWebサイトを自作するなど、CMSを含むWeb関連の技術に興味がありました。就職活動の中でSBTがCMSを取り扱っていること、多様なテクノロジーを扱い、Web関連技術の開発に携わることができる可能性もあるということで就職を決めました。
 
入社以来、様々な業務やチームで仕事をしてきました。現在はCMSの専門家として、Webサイト構築プロジェクトの管理、統括を担当しております。特に、Sitecore含むCMS導入プロジェクトや、WebサイトのUI/UX・課題抽出・改善プロジェクトを担当しております。入社時に期待していた通り、.NET C#/LAMP環境でのWebアプリケーション開発、フロントエンド開発(HTML/CSS/JavaScript)、UI/UX改善、CMS導入/移行/運用などの技術を身に着けることができました。そして現在は、UI/UX改善プロジェクトで培ったフロントエンドスキルを武器に、主にSitecore含むCMSの導入・改善案件に従事しております。
 
私が初めてSitecore製品に関わったプロジェクトでは、Sitecoreエンジニアとしてではなく、UI/UX視点でのコンポーネント設計でした。そのころはまだSitecoreの専門知識が足りなかったこともあり、いい仕事をするためにもできる限り早くスキルと専門知識を身に着けお客様に満足していただけるような仕事をしたいと思っておりました。その後すこしずつ経験を積んでいく中で、SitecoreはパーソナライズやA/Bテスト機能など、マーケティング機能が充実しており、活用できれば顧客課題を解決できる素晴らしいソリューションだと実感するようになったことを覚えております。これらの多様なマーケティング機能を有効活用いただくためにも、導入後もお客様のマーケティング部門と一緒に施策の検討、コンサルティングを行っていくなど、アクティブにお客様に関わっていく必要があるのではないかと感じているところです。

Sitecoreプロジェクトに強いSBTチーム

幸いなことにSBTには優秀なSitecoreエンジニアが多数いるため、社内でアドバイスをもらうことで解決できることが多いです。社内で解決できない場合はサイトコアコンサルティングサービスを活用します。
 
プロジェクトを通じて学んだことは、プロジェクトで工期の遅れやお客様の運用に関わるような課題が発生した場合に、すぐさまお客様に共有することがいかに大事かということです。今では私自身が習得してきた経験・知識を他のスタッフへも広げていけるよう、しっかり共有することを心がけております。 

イメージ写真

また、Sitecore導入を行っていくにあたり、社内でナレッジを確実に、素早く共有する仕組みが必要であることがわかりました。SBTでは社内で複数のSitecoreプロジェクトを実施している関係上、1つのプロジェクトで発生した課題は、すぐさま他プロジェクトに共有することで、トラブルを未然に防ぐことができています。これについては、TeamsやSharePointなどで共有する仕組みを確立できたのが大きいと思います。
 
ツールだけに頼らず、社内ではプロジェクトリーダーとして、声掛けを重視しております。チームの中で話しやすい環境を作ることで、コミュニケーションロスから来るトラブルを極力減らしていきたいからです。気持ちよく仕事をしてもらうためにも、コミュニケーションは大事だと考えております

Sitecore の専門家としてのやりがいとは

私は現在、CMS導入チームに属しております。今の仕事で最もやりがいを感じるのは、(ありきたりですが)お客様に喜んでいただけたときです。特に、お客様から「Sitecoreに移行して業務が楽になった」という声をいただけると嬉しいです。より多くの嬉しい反応をいただけるよう、お客様には移行プロジェクト開始後の早い段階でSitecoreでの運用イメージをつかんでいただきつつ、我々と一緒に業務を組み立てていただくことが重要だと感じております。 

お客様とともに業務を組み立てていきます

よりお客様に喜んでいただくために意識していることは、導入の過程でお客様と信頼関係を気付き、お客様の納得感を高めていくことです。気持ちよくシステムを活用いただくために必要なことだと捉えております。お客様との関係性を円滑かつ強力にしていくためには、ただ単にプロジェクトのお話をするだけでなく、私自身を知ってもらう努力をしております。技術者としての信頼を築くのはもちろんですが、私に任せれば安心だと思ってもらえることもプロジェクトを成功させる鍵の一つです。

CMSを中核としたデータ活用への期待

入社以来CMSに携わり、数多くのプロジェクトをこなす中、CMSを中心に据えた上でのデータ利活用がさらに進むだろうという確信を持ちました。そのため、CMSに加えて、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)、DAM(デジタルアセット管理)、MA(マーケティングオートメーション)、CRM(カスタマーリレーション管理)などWebマーケティング領域全般のソリューションに目を向けて日々情報を収集しております。
 
Webマーケティング領域全般に目を配る一方、CMSのプロとしては、Sitecoreを含め複数の製品を比較し、それぞれの強みを理解した上で、中立な立場でお客様に最適なソリューションを提供することが自分の役割だと認識しております。Web関連技術の進歩は急速で、製品の数も膨大です。その中からお客様のニーズに合った組み合わせを見つけ出すのは、我々の腕の見せ所でもある一方で、より効率化すべきテーマです。その意味からもSitecoreが提供する「コンポーザブルDXP」はお客様の既存のシステムに必要な機能を付加することが可能なので、大変強い期待を抱いております。

Sitecore製品を通じて最高のサービスを提供するために

Webサイトの重要性が増す昨今、Webサイト訪問者の属性に応じて最適なコンテンツを表示させることができるSitecoreへの移行の需要は増えています。他のCMSからのデータ移行/コンテンツ移行を迅速に完了させ、運用しやすい形で提供することができれば、お客様はSitecoreのプラットフォームを最大限活用できます。そのためにも、お客様、サイトコアのチーム、SBTのチームと密にコミュニケーションをとりながら、移行作業をサポートすることが成功の秘訣だと確信しております。
 
最高のサービスを提供するために、導入後のサポート終了に伴うバージョンアップについても改善の余地があると考えておりました。そんな中、Sitecore は昨年SaaS対応のソリューションの増強を発表し、日本でも数々提供開始が発表されました。CMSエンジニアの視点から、この発表はとてもワクワクするものでした。SaaS版であるXM CloudがSitecoreから提供されることで、バージョンアップなしに、お客様が常に最適なCMSを使っていただけるようになるのです。Sitecoreの良さとして、顧客のご要望に沿って柔軟に機能拡充ができる点が他社製品との差別化ポイントです。この優位性をそのままにSaaS版を提供してもらえればと思います。
 
SaaSという新しい解決策が増えることで、我々SBTもお客様への提案の幅が広がります。我々の使命は、お客様に必要なソリューションをベストな形で提供することです。すでにSitecore Experience Platform (XP)を導入済みのお客様には、ニーズに合わせてSaaS版であるXM Cloudへ移行するのか、XPでバージョンアップを行うのか、といった最適な選択肢をお客様にご案内できるようになったのは、非常に大きな一歩だと感じております。Sitecoreとお客様の間を取り持つ立場として、両社の意見を取り入れながら、最適な提案を今後も進めていきたいと考えております。
 
また、CMSを中心としたデータ利活用が鍵になってくることを見据えて、CMS、DAM、CDPをすべてSitecore製品でそろえるとなった場合の優位性をSBTとしてもっと訴求したいと考えております。例えば、SitecoreとContent Hubで言うと、Sitecore上からDAMのデータを直接参照、埋め込むことができることはメリットの一つだと考えております。またContent Hub に関しては検索性、著作権管理なども含めてほかの製品よりも優位性があり、DAMの導入を考えている企業にはお勧めだと考えております。 

Sitecore の進化に合わせて自分たちもバージョンアップ

個人的には、ここ数年でのSitecoreの進化は刺激的です。私を含め、SBTのチームはSitecore製品と技術を知り尽くしているという信頼性と専門性に誇りを持っております。
 
何度も書いてしまいますが、我々SBTは、お客様にとってベストなソリューションを考え抜き、導入、運用をご支援することをとても大切にしております。自分自身はCMS専門家として、今後もSitecoreの皆さんと連携しながらコンポーザブルDXPと構成製品について勉強し、お客様に次世代のソリューションを提供していきたいと考えております。
 
当社のWebサイトで技術ブログを執筆しておりますので、CMS導入をお考えの方、CMSに興味のある方はぜひ読んでみてください。
https://www.softbanktech.co.jp/special/people/?searchtype=writer&writer=yusaku-tomita
 
本インタビューは、2022年9月時点の内容です。