アクションフィギュア(可動フィギュア)&美プラに手を出したお話
突然だが、私は〝人形〟というものが好きだ。
幼い頃から、ぬいぐるみ、指人形、緑色をした兵隊の人形などなど、様々な種類の人形を愛好していた。
まあヒーロー系やミリタリー系などを除くと「男性的な趣味」としては扱われにくいアイテムが多いジャンルであるため大っぴらに堪能できたわけではなく、常に満たされない思いを抱えてはいたが、絵を描いたり文化研究のようなものに触れたりしているうちに〝人形〟というものについて学ぶことも多くなり、いっそ球体関節人形などを自作して人形作家でも目指してみようか……などと考えたこともあった。
で、今回のタイトルにもある〝アクションフィギュア〟または〝可動フィギュア〟と呼ばれるジャンルの人形についてだが。実のところ、私は最近まであまり興味を持っていなかった。
話は変わるが、イラスト、デザイン、グラフィック、あるいは造形や塗装などに関係する職業人には、アクションフィギュア・可動フィギュアを蒐集している愛好家が結構多いらしい。
アクションフィギュア・可動フィギュアには〝デッサンドール〟としての実用性もあるため、創作のために何気なく手に取り、そのまま沼にハマってしまうのだそうだ。
なるほど。私はそれに納得した。
デッサンドールは、美術関係を嗜む人にとって恋人であり宿敵でもある。
壊れやすく、かといって使い捨てにできるほど安価なわけではなく、可動範囲も狭いものが多い往年のデッサンドールたちには、明確な魅力と実用性を感じながらも「物足りなさ」が付きまとっていた。
だから、アクションフィギュア・可動フィギュアを〝デッサンドール〟として使うのだ。
球体関節人形などと比べると安価なものが多く、片手で掴めるサイズの完成品が主流という手軽さもありながら、しかし大きな市場で目の肥えた愛好家たちを満足させるため日進月歩の発展を見せているアクションフィギュア・可動フィギュアを作業デスクの片隅に置いておき、眺めたり、動かしたりして、楽しみながらイメージを掴むのだ。
それには、私も納得するしかなかった。
そんなこんなで、なんとなくアクションフィギュア・可動フィギュアへの興味を持ち、たまに通販サイトなどで見かけては「よくできてるなあ。欲しいなあ」と思う程度の──言ってしまえば浅い興味を抱いたまま数年ほど過ごしていたわけだが、このたび、無事に沼へと飛び込むことにした。
理由は簡単。ブランク気味であったお絵描きのためだ。
身体とメンタルを壊して以来、私はどうも「脳内で構図を作る」ということが苦手になってしまっている。だから〝デッサンドール〟の力を借りて視覚的に構図作りをしてみようと思い立った。
また、球体関節人形などを含めた〝ドール〟にも少しずつ触れたいという考えから、まずはアクションフィギュア・可動フィギュアを楽しもうと思ったのも理由のひとつだ。
というか、クオリティ高くない?
アクションフィギュア・可動フィギュアに触れようと思った動機は以上のような感じだが、昨今のアクションフィギュア・可動フィギュアのクオリティが私のイメージしていたものを遥かに凌駕していて、シンプルに沼へ飛び込める魅力を感じたというのも事実である。
可動範囲が広いのは言わずもがな、それでいてシルエットは大きく崩れることなく、かわいさも、エロさも、フェチ感も、様々なキャラクター像を高い品質で表現している製品の数々に、ただただ「これはハマる」と理解することしかできなかった。
重ねて、最近は「美プラ」というものもある。
つまりは美少女キャラクター系のプラモデルだ。
アクションフィギュア・可動フィギュアと同等の可動範囲やシルエットを持ちながら、プラモデルとしての楽しさも持ち合わせている逸品。
もともと模型好きであった私には「ハマる」以外の選択肢などなかった。
というわけで、このたび私もアクションフィギュア・可動フィギュア、そして美プラに手を出すこととなった次第である。すでにいくつか購入&予約をしているため、届いたものや組んだものはnoteでもレビューのようなことをしてみようと思っている。
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