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【文豪へのいざない】川端康成
前回は小沼丹の「耄碌していたらしい」という表現を学び、
いつも恒例の「作品に触れ、解説して、実践」をしました。
前回の文豪へのいざないはこちら。
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今回取り上げる表現は川端康成の「懐郷の情をそそる」。
そして今回は「仲川光」さんとのコラボ記事になります✨
いつもより少し記事もグレードアップでお届けです📦
ここで川端康成って誰?って方も多いと思うのでWikipediaから引っ張ってきました。
川端 康成(かわばた やすなり)
1899年〈明治32年〉6月14日 - 1972年〈昭和47年〉4月16日)は、日本の小説家・文芸評論家。
日本芸術院会員、文化功労者、文化勲章受章者。1968年に日本人初のノーベル文学賞を受賞した。
位階・勲等は正三位・勲一等。大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学を代表する作家の一人である。
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文豪へのいざないでは、この記事を読んで文豪の表現を知り、学ぶというステップまで、
到達することをゴールにしています。
日常的に決して学ぶことが無い語彙を学べるという新たな視点を手に入れられる、
それがこの企画の魅力だなと思いながら、文豪への道へと参りましょう。
今回の語彙:「懐郷の情をそそる」
私の作品のうちでこの「雪国」は多くの愛読者を持った方だが、
日本の国の外で日本人に読まれた時に懐郷の情を一入そそるらしいということを戦争中に知った。
これは私の自覚を深めた。
『雪国』は1935年から1947まで続編が出版され、
第二次世界大戦は1939年から開始なので、
あとがきに書いてあるように、
戦争時に国外にて駐屯している日本人兵士の方々が雪国にを読むという、
独特な観点が樹立したわけですね。
雪国の物語を無料で楽しみたい方はこちらの朗読を聴くことをおすすめします✨
「懐郷の情をそそる」とは
目をつむって、一つひとつ、
故郷の手触りを胸の中に思い出して慈しむ。
その温もりすら伝わってくるようです。
また本書では次のようにも述べられています。
川端は、国外にいる戦時下の日本人、
それは多くが兵隊であったり、移住者であったりしたことでしょうが、
その人たちが故郷を思う気持ちを表すのに「望郷」では十分ではないと考えたのでしょう。
一般的に用いられる望郷ではなく、懐郷を用いる。
文豪の方々って、世に出回っている言葉をもちいるのではなく、
自分で作ったり、マイナーな言葉を用いてます。
これって自分の作品の思いが一般的な言葉だと重みがなく、
あまり読者に響きにくいですが、
言葉を変えて、言葉に重みをつけている、
そう感じます。
表現の実践
秋の香り、金木犀。
心ほつれ、身体ほつれる。
その香り。
まさに懐郷の情をそそる、一薫。
金木犀の香りってふんわり香っては、離れてしまうとすぐにおいが消えてしまいますよね。
ふるさとを離れてしまうと、故郷を懐かしく思う気持ちとを重ねて表現してみました。
そして一薫ですが、古典にてこんな表現があります。
「一薫一▲蕕十年なお臭あり」
意味は、良いことはすぐ消えてしまうものであって、悪いことは長く残るという意味です。
故郷を思う時に心が解け、
故郷で楽しかった記憶よりも辛かった記憶を思い出す、記憶の儚さも一薫で表現してみました。
この表現を考えた時にはどこか国語の授業でやた魯迅の『故郷』の、
ふるさとを憐れむ、儚さを思う、
そんな心情に近いものを感じます。
川端康成の名言 × 仲川光さん
「一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば自分の幸福なのだ。」
『雪国』って主人公が不倫するお話なんですが、
どこか今までの懐郷であったり、故郷を思う気持ちであったりを
踏まえると、この名言は人を幸せにするとはなんたるかを考えさせられます。
仲川さんもこう書いています。
今までの人生の中で、一人でも誰かを幸せにすることが出来ただろうか。
決してうわべだけでなく、本当の意味で、人を幸せにすることが出来ただろうか。
不倫したり、人を裏切ったり、
そういった小さな物事が重なって、
自分自身を「不幸」にしていく。
ほんとうの幸せとは、
ひとりでも多くの「人の気持ちを裏切らない」
そこが大切なんだ!というのを川端さんは暗に意味しているようにも感じます。
文豪の作品であったり、言葉って深いなぁと思うのが、
言葉を表面上で読み取っては書き手の思いが理解できない点なんですよね。
その書き手の作品であったり、書き手の作風であったり、時代背景だったり。
そういった類をフル活用して初めて読み解けるからこそ、
そこに深みと同時に面白さも込み上げてきます。
そんな川端康成の作品に関する記事は、
仲川さんのマガジンにて収納されてます🌸
気になった方は見てみてはいかがでしょうか。
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コングラを2つもいただけたので紹介します!
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皆さん、いつもご覧いただきありがとうございます✨
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