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ものまね評論家潜入日記 HRF 原口あきまさロックフェスin大阪 

本日、2024年9月28日、「HRF」がIMPホールで開催されました。IMPホールといえば、以前「変人」という原口あきまささん、ミラクルひかるさん、ホリさん、山本高広さんによるものまねイベントが行われた場所ですが、その時は会社の土曜出勤で参加できなかった因縁の場所です。「変人」は現在、何らかの事情で開催されなくなりましたが、今回は原口あきまささんをトップに、ミラクルひかるさん、たむたむさん、古賀シュウさん、NASUMIさんがレギュラーメンバーとして出演し、日替わりゲスト(本日は荒牧陽子さん)が加わる、パワーアップしたイベントとなりました。

通常、ものまねのライブは出演者がそれぞれ1人ずつパフォーマンスを披露するのが定番ですが、今回は事前にリハーサルが行われており、出演者同士のデュエットやコラボ、企画(「細かすぎて伝わらないモノマネ」風のインスパイア企画)も楽しめる贅沢な構成でした。笑いあり、忠実な歌唱あり、コラボありの最高のイベントとなっていました。ここでは、私が特に印象に残った部分を書いていきたいと思います。

オープニングアクトは、原口あきまささんが江頭2:50さんのものまねで登場。会場を勢いよく回りながら笑いを誘い、オープニングトークでは、隣の大阪城ホールに来ていた有名アーティストを絡めたMCで会場をさらに盛り上げました。続いて、NASUMIさんがB'zの稲葉浩志さんのものまねを披露。見た目以外は完全に稲葉さんで、再現度の高さに驚かされました。特に声の再現度が抜群で、原口さんが石橋貴明さんをものまねした時と同じくらい凄かったです。

その後、このライブNo.1のコラボである「夢グループ」の石田社長と保科さんのものまねを、古賀シュウさんとミラクルひかるさんが再現。予想外の展開だったため、個人的には大サプライズとなりました。このものまねは、個性的なネタなので、披露した時点で「勝ち確定」でした。

ミラクルひかるさんは、広瀬香美さんや宇多田ヒカルさんのものまねを披露。特に宇多田ヒカルさんの「Movin' on without you」が懐かしく、テレビであまり披露されることがないだけに、真面目なものまねが新鮮でした。ただ、今回のイベントではミラクルさんを十分に活かしきれていないように感じました。もちろん面白くて、歌もうまいのですが、ものまね界のトッププレーヤーだけに期待値が高くなりすぎていたのかもしれません。

逆に本日のMVPは、古賀シュウさんと言ってもいいでしょう。特に受けていたのは「熱闘甲子園」での舌足らずな長嶋三奈さんのものまね。タイトルを聞いただけで笑いが起きる伝統芸です。いつも同じフレーズなのに、どうしてこんなにも面白いのでしょうね。さすが「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」での優勝経験者だけに、短尺ネタは抜群です。その他にも、神取忍さん、武田鉄矢さん、浜口京子さん、なぎら健壱さんのものまねも披露し、お馴染みのフレーズで笑いを取り続けました。

たむたむさんは、お得意の河村隆一さんの「ベロものまね」で個人的には大満足です。本人の歌を一切披露せずに笑いを取れるのは本当にすごいことで、それでいてしっかりと河村隆一さんの特徴を捉えています。さらに、顔は加藤和也さん、声は美空ひばりさんの彼の初期のものまねを披露。美空ひばりさんの再現度も非常に高く、見た目が似ていなくてもここまで上手に感じられるのは驚異的です。

そして、本日の目的は荒牧陽子さんを見ることだったのですが、他の出演者が凄すぎて話が後回しになってしまいました。荒牧さんはアニメネタやボーカロイドものまねのクオリティの高さに加え、MISIAさんのものまねでは圧倒的な声量で歌い上げていました。ものまねで「声が出なくなった」と言われることがあっても、あの声量はすごいですね。荒牧さんはアーティストのようで、CDも出していますが、その歌唱力とルックスで売れないというのは厳しい世界です。それでも、ものまねで名を知られる存在となっているのは素晴らしいことだと思いました。

最後に、原口さんがTRFのSAMさんのものまねでダンスを披露し、締めのMCでイベントを締めくくりました。原口さんは大活躍で、お疲れ様でした。明日の2公演も頑張ってほしいですね。

このイベント、ものまね界の懐の深さを改めて感じさせてくれる、最高のステージでした。

明日が少し明るくなります。