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しし丸とここちゃんのワンワン物語

 今までワンちゃんに興味を示さなかったパパが、旅行帰りに突然ペットショップへ。そこで出会った『ここちゃん』に一目惚れし、即決で家族になりました。

 甘噛みが強くて痛い。気に入らないフードとおやつは食べない。「ちゃんと育てられるのかな。」というママの不安をよそに、パパは休日のたびにペットショップへ。そして、「このワンちゃんを新しい家族にする。」というパパの言葉に、今度はママが決断し「他に気になるワンちゃんがいる。一緒に見てほしい。」と、返答しました。いつも寂しそうに店内を見ているそのワンちゃんは、すでに生後5カ月を過ぎていました。「このまま誰からも迎え入れてもらえなかったら、この子はどうなってしまうんだろう。」と、ずっと心配だったそのワンちゃん(しし丸)を強く推しました。

 ワンちゃんの共同生活。最初の数日間は、『ここちゃん』と『しし丸』が警戒し合い、争いばかりしていました。細身の『ここちゃん』は、筋肉質な『しし丸』に力では勝てません。押し負けて壁に追い詰められ、上に乗られる悔しさを何度も味わいました。ママから「『ここちゃん』の方が先にお家にいるんだから、ダメだよ。」と叱られる『しし丸』。『ここちゃん』も負けじと、「自分の方が先にこの家に来た。」と言わんばかりに、『しし丸』に勝負を挑み続けました。

 数週間後、『ここちゃん』が体の柔軟性を活かして『しし丸』の突進をいなすようになりました。押し相撲なら『しし丸』の土俵でしたが、『ここちゃん』が技を覚えたことで、勝負は互角になりました。

 約1カ月後、『ここちゃん』が『しし丸』のしっぽを噛んでちょっかいをかけるようになりました。『しし丸』はママと遊びたいので『ここちゃん』に興味を示しません。でも、『ここちゃん』は『しし丸』と遊びたいので『しし丸』の気を引こうと、おもちゃを口にくわえて振り回したり、投げ飛ばしたりして、誘い続けます。

 以降、『ここちゃん』は『しし丸』とのじゃれ合いで噛まれた時の痛みを知り、甘噛みをほとんどしなくなりました。たまに甘噛みをすることがあっても、遠慮した甘噛みなので全然痛くありません。オシッコで床を汚すことが多い『しし丸』は、ワンちゃん用トイレでオシッコができると、ご褒美のおやつがもらえることを、『ここちゃん』の成功例を間近で見て学びました。今では、かまって欲しいのか、わざと失敗することがたまにあるくらいです。

 お互いに学び合い、どんどん成長していく『ここちゃん』と『しし丸』の姿が、家族全員の活力になっています。

動画→第4ワン けんかするほど仲がいい        

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