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揺れる私/不妊治療記録②
拝啓 神様。
私に赤ちゃんをください。くださらないなら、諦める覚悟をください。
🐈
私の不妊治療について、完全主観で記録してみる。
誰のためでもない私のためだけど、記したって、記さなくたって辛い。
だったらせめて、声にならない思いを、あてもなく発してみよう。
不妊治療記録②
ふと藤井風くんの歌詞が耳に届いた。
「あれほど生きてきたけど
全ては夢みたい」
たしかに必死に生きてきた時間も、楽しくて嬉しくて心が弾む時間も、
どちらも同じく夢のように感じる。
私はこれまで確かに生きてきた。
経験と知識が階段となり、感情や思想が雨となって降って来たり、滑り止めとなってくれたり、その上をよちよち歩いてきた。
社会人になると、時には階段の補強を金で買って、その上を歩いた。
良いとか悪いとかではない。
これまで歩いてきた階段は、まだそこに残っている。
さわやかなメロディーと物語の詩な気もしたが、耳に届く一節からだけにしては、透明な水に墨汁が1滴広がるような思考回路だ。
🐈
不妊治療をしていると、自然妊娠をしている人にはない天秤を突き付けられると感じる。
お金の問題、時間の問題、確率の問題と見極め。
神秘で奇跡な生命の誕生のはずが、数字を突き付けられる。
これがどれほど惨いか、知らぬ人生に生まれたかった。ような気がする。
いつか私にも子供が出来たら…私に似るのかな、旦那さんに似ればいいな。
歌は上手くなるかな、運動はどうかな、いつか一緒にあれもこれもできるかな。。。
楽しい妄想ににやつくこともあった。
旦那さんとの子どもなら私だって欲しい。
その時が訪れれば、なんだって受け入れていこう。
しかしその時は勝手には訪れてくれない。
クリニックに通い、卵の育ち具合を確認され、この日にタイミングを取れと言われ、薬を毎日のみ、その日を待っても来るのは生理。
あらためて羅列すると酷いが、慣れたものだし、幸い旦那さんも協力的だ。
私は言うほど辛いと思っていない方の人間だと思う。
今のクリニックの先生には感謝しているし。
それでも、ここに悲しくnoteを書くのは、やっぱり傷ついているから。
毎日おいしいものを食べれば幸せだし、寝るとなんでも忘れる方だ。
家族もあたたかいし、申し分ない。
仕事もあるし、趣味もできている。時間も縛られていない。
ステイホームも大好きだ。
ないものねだりなのだろうか。
妊娠出産報告なんて聞きたくないし、友人の子どもの写真ですら今は見たくない。妊婦さんも見たくない。
私の視界に、耳に入ってこないで…
ひとり閉じこもりたい気持ちもあるが、こんな醜い思考の自分自身をまっすぐ見る勇気もない。
被害者ぶっている自分に嫌気がさす。
🐈
辛いことも楽しいことも、夢のように感じるのであれば、
やはり「今」に対して一生懸命になることが良いような気がする。
結果どうあれ、終わりが確実にあるこの階段を、試行錯誤しながらも構築して、登っていくしかないようだ。
今回はかなり抽象的な気持ちの部分についての記録になってしまった。
治療をステップアップした方が良いと言われたからだろう。
次回は治療再開までを少し掘り下げてみたいと今のところは考えている。
続く。