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円形脱毛ができて降格した話


私はうまく会社の出向に乗じて
元の好きな地域に戻ってくることができました。
しかも直前の営業成績が良かった為
役職もセットで。

私はオープニングスタッフということもあり
やる気に満ち溢れていました。
隣には店長になった元の店舗から一緒の先輩もいました。

彼は私と違って不本意な形での異動でしたが
2度目の店長ということで
やはりやる気に満ち溢れていました。
オープニングイベントは大成功。

たた、ここで忙しすぎるあまり
馬車馬のように働かされる店長の怒りが
爆発して
上司に食ってかかり
それが元になって退職に追い込まれることになりました。

運命共同体のような先輩を失い
ショックでしたが
それでも新しいメンバーと前向きに
お店を盛り上げていこうという気持ちでした。

ですが
その私にとって新しいメンバーとは
M&Aによりベテランなのに
たかだか2年やそこらで役職になった
私の部下になってしまった方々でした。

正直会社の都合で
ポジションが決まっているのですから
ハレーションが起きないはずもありません。

いや、今の私なら
それも含めて
うまくやってたかもしれませんが
いかんせん、未熟過ぎました。

私なんて10年戦士の先輩たちからすれば
数字だけ取れてあとはダメダメなクソ上司です。
しかもやる気と熱意だけはあるとか
うざかったことでしょう。
私はまだそういう思いを想像することが出来る器にはなかったのです。

部下の先輩たちと折りが合わず
とうとうその一人を圧倒的に敵に回してしまい
会社は私を守ってくれましたが
反発もあり
私は自主降格を名乗り出ることになりました。

一緒に前の店舗からついてきた店長が
抜けたあとの新しい店長は
元のメンバーで
対立する先輩の気持ちもわかるポジションだったため
対立する先輩も異動に追い込まれましたが
私にも降格を打診していて
私がそれを受け入れる形になりました。

私はここで一気にモチベーションを失いました。
辞めようとまでは思いませんでしたが、
仕事人間はここで辞めにしようと思いました。

このころ、完全に新しく入ってきた後輩に
後頭部に500円大の円形脱毛があることを指摘されました。

その時に気づいたのです
結構無理していたことを

しんどかったけど
腎生検を受けた時や
学生時代や
ブラック企業だった時よりマシだ

たしかにそうかもしれないけど
体は着実にダメージを受けていたのです。

ここで言いたいのが
圧倒的に辛い経験があると
どうしても人はそれと比べて
まだやれる
と思ってしまうんですが

まだやれる
と思ったとしても

だからと言って
がんばっていいって
理由にはならないということ

自分のメンタルケアについて
はじめてちゃんと向き合おうと思いました。

次回→一人で夏フェスに行った話

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