シャイな子【一人目3期生H.S】

私にとって初めて推しと呼べる子。
そう、その子は始めに応援していたグループとは
違うグループだった。

たまたま見ていたテレビ番組にグループを超えて
出演していた子。

その時の番組内容は当時よくやっていた学力テスト
のようなもの。高校生以上がほとんどのメンバーで
小学生や中学生の問題を解いてホントなのかギャグなのか
珍解答をお笑いにしていた。

そんな中、その子はほとんど正解の解答。
模範解答と称して、その子の解答を何度も出された。

そのたびに賞賛されてたが、その時のその子の対応が
ま~謙虚!ほかの先輩たちの珍解答のなか、申し訳なさそうに
しているその姿がファン増加につながったみたいだ。

私もその中の一人だった。

あんな謙虚な子が、劇場でダンスや歌を披露している
なんて、想像がつかなかった。
それゆえに、見てみたいって気持ちが高ぶった。

逢いに行けるアイドル。そんなコンセプトのアイドルグループ。
もちろんその当時、私にとってはアイドルに逢いに行こうなんて
思ってもみなかった。

そんなある日、そのグループの野外ライブがあると聞き、
場所を調べると自宅近くの広場ってことだった。
どんな感じなのか、他の場所を見ながらもフラっと見学に
行ってみようと思いチラ見に。

現場に行くと、ファン層が私と同じくらいの人達も
沢山いた。もちろん若い子もいたが、意外だった。
それで安心しちゃったのか、のめりこむようになった。

まずは全国握手会。通常盤CDをタイプ別に数枚買って
初めて握手会なるものに。
勝手がわからなかったが、周りの様子を見ながらなんとかできた。

今では当然のように数十枚も同じCDを購入するが、
当時はそんな気持ちわからなかった。
でも、その子との握手がヲタの気持ちをわからせてくれた。

釣られるってこと、実感したなあ。
握手会も参加したことだし、次なるハードルは劇場公演。

モバイル会員にも登録し、仕事で休める日を選んで初めて応募。
その当時は当選メールに番号もついてきて、番号順に入場だった。

初めて当選した番号は「8」。
螺旋階段に集合し、そこでもわからずにオロオロしてたら
周りの人がいろいろ教えてくれた。
ヲタの人たちって優しいんだな。私もそうなりたいって思ったね。

初めて劇場公演で推しの子を最前列で見て、こんなに近いのかって
思いもあったけど、やっぱり公演は迫力あった。
全立的に見ることもできず、推しの子をただ目で追ってた。

それからは劇場公演、全国握手会、個別握手会と
私のヲタ活が充実していった。

その子が卒業する時、すごく悲しく泣いてたのも
いい思い出なんだな。
そんなあの子が最近結婚したとSNSで報告があった。
幸せになってほしいものだ。
でもやっぱり少しショックがかくせなかった。

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