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愛おしいと思う気持ちは

こんにちは。みそたまです。

一つ前の記事にも書いた通り、先月から本格的に不妊治療を始めました。
体外受精へのステップアップです。

11周期とはいえ、自己流で妊活を進めてきたものの、一回もかすりもしなかったことを考えると、年齢的にも早めの決断がいいだろうと、夫婦で話し合って治療を始めることに決めました。

1年前の自分からしたらとんでもないことです。
だって、「母親になって後悔してる」という本を図書館でリクエストしてまで借りていたのですから笑


そんな私がどうしてこの段階まで来たのか。
それは過去の記事を読んでいただければわかると思うのですが、
一言でいうとしたらずばり、「愛おしいと思う気持ちが芽生えたから」
に尽きます。

妊活を始めて半年過ぎた頃、近所のかかりつけの婦人科に通い始めました。
そこで妊娠できる体かどうか一通り検査してもらったのですが、
その検査の一環にフーナーテストというものがありまして。

男性の精子が女性の子宮内に侵入できるかどうかを調べる検査です。
生々しい話ですが、性行為をした翌日に来院し、エコーを通して診てもらいます。
そこで、始めて見ました。旦那のものたちを。


想像していた通り、ちっちゃいおたまじゃくしの様なものがうじゃうじゃ蠢いていて、「蠢く」なんて表現滅多に使わないけれども、
まさにこの目の前で見せられている映像を表現するのにピッタリな言葉だな〜なんて診察室で考えていました。
しばらく眺めているうちに、なぜだか理由はわからなかったのだけれども、
その蠢いているものたちを、「愛おしい」と思っている自分に気づきました。


その辺りからでした。だんだんと、夫との子供が欲しいという気持ちが強まっていったのは。


それまで、そもそも子供が欲しいかどうかわからない。
というかこんな自分が妊娠するなんて恥ずかしいし、お腹が大きくなるのが嫌だ、妊娠したという報告を両親にするなんて想像するだけで恐怖、
母性や女らしさなんてものは自分には似合わない!

と思っていたのに。(今でも完全にそれらの想いが消えたわけではないですが)
今となっては子供が欲しいかどうか悩み過ぎて禿げそうなくらいだった当時の自分に一言言ってやりたいけれども、当時のその感情は簡単に動かせるものではなかったと、今振り返っても思います。
その過程があったから、今の決断ができたのかもしれません。


今治療を進めている体外受精というのはざっくりと説明すると、
卵胞を複数育てて→採卵して→体の外で受精させて→培養室で卵を育てて→ちゃんと育った1つの卵をまた体の中へと戻すという方法です。

週に1〜2日位のペースで通院しているのですが、
最初の卵胞を育てる周期では、通院毎にエコーで自分の卵巣の中にある卵たちをチェックします。

10秒ほどの短い時間ではあるのですが、日に日に育っていく自分の卵たちを眺めていたとき、あの蠢いていたものたちを眺めている時と同じ気持ちになっていることに気づきました。要は、愛おしいと感じたのです。


現在は無事採卵、受精ができて、受精障害はないとわかったところで一安心しています。今月からいよいよ移植周期。
育った卵を再び体内へと戻す周期です。

まだ1m mも人の形を成していないものに対して愛おしいと感じるのならば、これから先人の形が垣間見えた時、とんでもなく愛おしくなるんじゃないか。そう思います。


文章で書くと簡単に思えますが、不妊治療の辛いところは、
努力すればするほど結果が出るわけではない、というところ。
2週間、自分で自分のお腹に日々注射を打ち続け、
時には自分で注入する薬を調合したり、
決められた時間に決められた薬を何種類も飲んだり、
やっと採卵できたと思えば卵巣は腫れまた薬づけになり、
採れた卵が受精するかどうかもわからず、
卵が育ったところで今度は子宮内膜を厚くする薬の服用が始まり・・

と、ここには書ききれない位のやることがあり、
医師から指示されたことを全て完璧にこなしても、妊娠できるかどうかは神のみぞ知る。
不妊治療以外にこんなリスクとリターンが見合ってないものを私は知らない。


でもそこまでしてでも、今は子供が欲しいとはっきり言える。
自分で決めたことだから、体調面ではしんどくても、前に進めてるという希望がある分精神的には以前よりだいぶ楽。
何もできずただ待つだけの自己流妊活はメンタルがもたなかった。


すぐに結果は出ないかもしれない。でも、問題があるとしたらそれが何かはっきりするかもしれない。
何もできなかった以前より、前に進めている気がする。


未来に不安は尽きないけれど、希望はある。
そのためにできることは全てやるつもりでいる。
いつか、画面越しではなく直に対面して、
「唯一無二の存在」に、愛おしいと伝えられる日が来ますように。





see ya

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