カノープスの冒険　1

うさぎのカノープスは、大きな森で暮らしていました。
天敵はいないし、他の動物とはみんな仲良しで、おいしい草や葉っぱがたくさんあります。
素敵な生活なのですが、時々考えることがありました。
「この森の向こうには何があるんだろう？」
他の動物たちは、「危ないから行っちゃダメだよ」と言います。
カノープスも、怖い思いはしたくないのですが、それでも好奇心が抑えられません。
ある日、決心しました。
「ちょっとだけ森の外へ行ってみよう。危なそうなら、すぐ戻ればいいんだし」
生まれて初めて、カノープスは森の外へ走って行きました。