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野生酵母専門の酒屋をはじめました

このたび、ワイルドエールを中心に野生酵母により醸されたシードルや自然派ワインなどを取り扱う専門酒店をはじめました。

ワイルドエールには、外気に麦汁を晒して野生酵母を採取して発酵させたものや、ワインのように木樽で長期熟成させたもの、あえて苦味を飛ばすために数年間保管したホップを使ったもの、ハーブや木の実などを副材料として使用したものなど、古来からの伝統的な製法を継承し、その多くが手間と歳月をかけたものです。

ベルギーのランビックを代表するカンティオンでは、醸造所の屋根裏の外気に麦汁を晒します。空気中の酵母を採取し、発酵を行う点は、蔵付き酵母により発酵させる日本酒と共通する点があります。
日本でもワイルドエールを作る醸造所が増えており、野生酵母はもちろん、セージや山椒などのハーブを副材料として使う古来ヨーロッパの製法で作られたビールも多くあります。

時に人間のコントロールが及ばない野生酵母による奥深く、複雑な味わいを知ってもらい共感できるコミュニティを少しずつ広げたい。そんな想いからお店をはじめました。

万人受けはしなくても、個性豊かなお酒を通じ、多様な価値を伝えることが、このお店が担える役割だと考えています。規模は小さくても丁寧にお届けしています。


SIROP

siroterの語源であるsiropには「味わいながら"少しずつ"飲む」という意味があります。

そもそもsiroterはsip(少しずつ飲む、チビチビ飲む)を仏語訳したものですが、小さなお店で"少しずつ"お酒を売りたいと考えるなかで出会った言葉でした。

SIROPという屋号のとおりに、"少しずつ"という歩み方を、自然と向き合い醸されるワイルドエールを取り扱う姿勢として大切にしたいと考えています。


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