客から見たVRC、NeosVR、clusterでのDJイベント
はじめに
今VRでのDJイベントがとても盛り上がっています。VRChatで発展したこの文化はNeosVR、clusterまで波及しどこも最高にアツい事になっています。ただこれら3つに出入りしているのは自分しか見かけません。そういうわけで、これら3つと+αを加えて、現在のVRDJ事情について書いてみます。良い所だけじゃなく悪いところも全部書くつもりです。それぞれのVRSNSを比較しないようにしているが、あえていろいろ書いてみようと思う。
ちなみにこの記事自体も酒を飲みながらVRイベントハシゴして書いてるので、段々文章が適当になってたらすみません
自己紹介
はじめましてginjakeです。
DJイベントがきっかけでVRCにハマり、そこからclusterやNeosVRに行くようになりました。私自身はDJではありません。最近はNeosでイベントオーガナイザーをする事もありますが、聞きたいDJさんを勝手に呼んで盛り上がってるだけなので、ただの客だと思っています。
プレイ時間はVRC490時間、NeosVR1200時間、clusterは50時間くらい?です。VRCのプレイ時間のうち8割はDJイベントな気がします。
VRCでのDJ
VRCはコミュニティが大きく、1日何個もクラブイベントがあります。良く行く界隈から受けた印象であり、非常に偏っているという前置きをしておきます。
頻度
最近は1日6個くらいDJイベントがある。1年前くらいまでは互いに被せないようにしてたらしいが、客の取り合いらしい
DJさんが非常に多く、周囲を見渡したら自分以外全員DJだったなんて事も良くある。客としては好きなジャンルやDJさんを選ぶ事が出来るのでどんどん増えてくれーって感じ
特徴
あらゆるジャンル、あらゆるイベントがあります。アニソンオンリーやハードコアオンリーなど、ジャンルを合わせる事が多い。
イベントの趣旨も純粋に音楽を聴く場からBarで飲みながら聞く、ダンサーやVJ付きなど多様。イベント終了後も勝手にアフターがはじまり、居合わせた同士でB2Bが始まるなど日常茶飯事。高まったDJ同士がその場でイベント打ち合わせとかも良く見かける
客側は現実でのクラブに慣れてる方が多く、酒飲みが結構多いイメージ。
人数
大規模なイベントだと70人くらい、通常は10~40人くらいなイメージ。70人になると流石に重く、very poorなアバターを使わないように声をかけたり、ダイナミックボーンを切ったりと自主対策が必要。お強いPCを持ってる方はもちろんその限りではありませんが。
人気DJになるとログイン戦争が起こり、弾かれたら悲しみを背負う事になる。弾かれたときは本当に悲しいし、音バグで入りなおしたら一杯で帰宅なんてこともあった。
安定性
VRC自体のバグがあったりなかったりするけど、最近は落ちる事はそんなにない。そこそこ安定している。でもやっぱりここぞというときに落ちる。悲しい。
客の反応
フルトラによるダンスが可能。この界隈半分以上がフルトラなイメージ。そうでなくてもemote機能が使えるので、高まったときは全力ダッシュに炎のemoteとかよく見る。キャリブレーションもその場で出来るので便利だが、デスクトップ中に高まったときに大騒ぎ出来ないのが不便。
荒らし対策
悪い人が来ると結構やばい。勝手に制御用のボタン押されたりDJブースに居座ったり。パスワード方式での対応等もしているらしいが、ただの客なのでそのあたりは良く分からない。まぁ荒らしはめったにない。
配信システム
TopazChatを使うことが多い。遅延は1秒から3秒くらい。高まって歌われると個人的には結構きつい、気持ちはわかるのだが。
総合
DJを聞くにも、プレイするにも多分一番丸いと思う。大きな不満点はない。
NeosVRでのDJ
頻度と特徴
海外含めて週に1回程度。ジャンルはオールジャンルが多い。縛れるほどまだ人口がいない。日本人コミュニティ限定で言えば、自分が把握しているのは2つのイベント。軽く紹介していく。
Empty Club
自分がオーガナイザーを務めているイベント。何もない空間からスタートし、DJにあわせてワールドを作るというイベント。大体3カ月に1回
Club Pulse
2週間に1回程度
VJツールが物凄く、VR内でリアルタイムに映像を作っている。本来VJには高価な機材が必要らしいが、誰でもVJをする事が出来る。ゲーム内マネーKFCを使った投げ銭システムもあり、札束パーティクルが飛び交うのは見ていて面白い。(KFCは無価値なマネーであり、集めても何もない)
Neosの音楽イベントはvolume meterを使って様々なエフェクト、パーティクルが制御されとにかくド派手。アフターなどで悪ノリが極まるとワールドが改変されてカオスになる。VJToolに東北ハードコアがインストールされたりする。
人数
10人~25人くらい。システム上はもっと入れるけど、全世界で同接200人とかなので、その中で25人来るってのは相当凄い。
安定性と重さ
他と比べると重いし不安定。普段は問題がないが調子が悪いときは1日3回くらい落ちる。Neos民は慣れてるので落ちても特に気にしない。
重さについては様々な条件で変わる。自分でサーバー(セッション)を建てるか外部にするかで大きく変わる。自分で建てると10人くらいで、外部だと30人くらい。
Neos民のアバターはそもそも重い。いろいろ仕込んでいるし、IKの処理が重い。IKを切った軽量アバターに着替える事で劇的に軽くなる。
神プログラマーにより、近くにいるユーザーのみ表示するシステムが作られた。それを使うと通常アバター30人でも特に重さは感じなかった。
ただ結局サーバーのスペックや回線の影響を受けるので、30人くらいになると互いの声が途切れたりする。めちゃくちゃ最適化したら50人くらいいけるのかな?そんな集まる事がないから良く分からない。
客の反応
クリエイターが多いので、VRCとは全く反応が違う。静かに大人しく、友人たちと話しながら聞いている感じ。
「は?ふざけんな」と絶叫し最前ダッシュするのも自分とDJくらい。泥酔して転がってる奴もいない。乾杯してるのも自分とDJくらい。とても治安が良い。
ただし投げ銭があるので客の反応はある意味一番分かりやすいかも。
運が良いと絵師がいて、DJさんの絵を描いてくれる。絵はその場で保存可能、FBX化して外部に持ち出しも可能。
DJ文化が芽生え始めたのが4月くらい。最初はelectro swingやアニソン、BPM遅めがウケたようで大人しめが多かった。最近は客もある程度慣れてきてハードコアなども徐々に流れるようになってきた。
空を飛べるのであらゆるところで客が踊ってる。ちょっと新鮮かもしれない。フルトラは11点トラッキング対応。本気のダンサーはフェイシャルトラッカーやアイトラも含めて凄まじい。Neos民普段は面倒くさがってフルトラ使ってないけど、こういうときだけつけてくる。
ソフトを起動したままVRとデスクトップの切り替えが出来るので、高まったときだけVRにして全力ダッシュも可能。とても便利。
日本人6割、韓国人と英語圏が2割ずつといった感じ
配信システム
topazchatを使う方法とオーディオストリームを使う方法で変わる。
オーディオストリームはマイクと同じ仕組みなので遅延0.1秒くらい。かわりに人数が多いと送信に耐え切れなくなり音が途切れる。8人くらいまでならこちらがお勧め。特殊なソフト必要なし。
topazchatはVRCと基本同じ。ただ、流し始めてから反映されるまでが遅い。30秒くらいかかるときもある。一度始まれば問題なし。
ちなみにどこでもtopazchatを出せるので、海だろうが山だろうが好きなところでDJが可能
荒らし対策
パーミッションシステムによる制御が可能。アイテムの出し入れだけでなく、立ち入りエリアの制限やパネル操作、Kick、Banなども可能。なんでも出来るNeosだからこそ、このあたりはしっかりしている。
不満
やはり重さと安定性。ノウハウが確立されて4月頃よりマシになったが、まだまだ重い。イベントとしてやるには毎回外部サーバーの手配が必要でちょっと大変。あと音質もジャンルによっては少し残念になる。右と左のスピーカーの音の位置が近いらしい。詳しい方の検証はこちら。対策についてもスレッドで書いてくれてるので、DJの方は見ておくとよいかもしれない。
NEOSのDJイベントに行った後アフターで音だしチェックしたりテッキ―の方達と一緒に音質の検証とかしてました
— Mazzn1987(VRC:Mazzn1987) (@Mazzn1987_TRPG) July 11, 2021
現状NEOSのプレイヤーのスピーカーはステレオウィズスが0(リアルで言うと左右のスピーカーが同じ位置で重なってる)状態になっており、ステレオソースが疑似モノラルになる事が発覚
clusterでのDJ
頻度
2週間に1回くらい。自分が知ってるのは幸甚亭さんだけど、他にも観測している。自分は大体3回くらい参加した記憶。
特徴
特にジャンルは統一してなさそう。Neosと同じくDJ文化が始まったばかりなので、客がまだジャンルに詳しくないのかもしれない。演出は結構面白く、いろいろ工夫をしていた。ワールドを更新するとその場で同期されるので、DJごとにワールドを一部変えるとかも出来そう。
人数
100人同時に入れるし、満員でもゴーストと言って、アバター非表示状態で入ることが出来る。普通に50~100人くらいはいるイメージ。しかもあんまり重くない。アバター制限がきついからこそ軽く、他のVRSNSにはない素晴らしさだと思う。スマホでも動くし、作業中でもデスクトップなら余裕。あといろんなアバターがあってとても好き。
安定性
落ちたことは一度もない。かなり安定している。
客の反応
イベントとして行うので客側は話せない。代わりにチャットやエモートで反応する形。VRユーザーは2割くらいなので棒立ちが多い。寂しいのでVRCみたいなエモーション機能が欲しい。話せないのでフルトラで踊る以外だとVRで入る意味が薄そう。(VRだとチャットが不便)
VRCだと背の低いアバターや活発に踊る人が前に行き、デスクトップや大きい人は後ろに下がるみたいな文化がなんとなくある。他人の視界やパーソナルスペースに入らないという気遣いがある。
clusterだとこのあたりがなくて、VRユーザーの自分にはきつい。平気で前にかぶさってくるし、くそでかオブジェクトで前方を占有されてしまう。でもそれだけいろんな方に聞いてもらえるってのは逆に凄い事なのかもしれない
あと酒にやられて転がってるのが自分くらいで治安が良い。
あと95%が日本人
荒らし対策
イベントオーガナイザーがキックする事が可能。年齢層が低いので荒らしはいるが、対処可能っぽい。
配信システム
DJじゃないので良く分からない、ごめんなさい。
追記 マイクから音を流しているらしい。
その他
ニコ生
3年くらい前からずっと週1くらいで活動しているVTuberがいて良く聞いている。他にもバーチャルキャストからDJ配信している方もいる。ニコ生は課金するとアーカイブを見れるので昼間の作業用BGM探しに重宝している。
NEOKET
t+pazoliteのファンなので、TANO*Cのライブがあると聞いてインストール。1000人まで入れると聞いたときは心配だったが、近くにいる人のみ表示されるシステムで良かった。
ダンスだけでも4種類ほどエモーションが用意されており、みんな楽しそうに踊っているように見える。残念ながらValve Indexは対応してないっぽいのでデスクトップモードだが、とても良かった。
clusterもそうだが、アバター制限があるおかげで普段見ないいろんなアバターが見られて幸せ。Neos勢はあんまり来てなかったが、cluster勢がいたので一緒に踊ってた。
不慣れな中一生懸命知り合いと写真を撮ったの図
おわり
書いてたらだいぶNeos早口オタクになった。それぞれのVRSNSにはそれぞれの良さがある。VRCの安定性は素晴らしいし、Neosのド派手さは面白い。clusterの軽さや人数もこれまた素晴らしい。良いところも悪いところもあるが、それもまた一興。文化も客も完全に分かれていて、別世界に来たようで本当に楽しい。1つのプラットフォームだけで満足するのは本当に勿体ないように思っている。
そんなNeosVRでこんどDJイベント開きます。
DJはなんとあのtatshさん。
是非来て欲しい。そしてNeosFesta3もよろしくお願いします
8/8(日)はNeosFesta3 × EmptyClub
— NeosFesta/未来のクリエイターフェスティバル (@NeosFesta) July 31, 2021
NeosVRで活躍しているDJさんに加え、なんとあのTatshさんがゲスト参戦🚀
ダンサーさんもお呼びして盛大に開催しちゃいます🦀
会場は前回みんなで作ったあのワールド。
完成したステージで、派手にパーティーしませんか?#NeosVR #NeosFesta #NeosFesta3 pic.twitter.com/Vjed7MNKAH