スマホのキャリアを乗り換えたい人へ
元スマホ販売員の経験から、キャリアを変える際に必要な情報をまとめてみました
基本的には格安simに乗り換えるべきですが、30GB以上使う人は選択肢が狭まります
100GBを超える場合、格安simにはほぼ選択肢がありません
行動早見表(まとめ)
インターネット回線を確認
格安sim(ワイモバ・アハモ・UQ・楽天)のプラン料金比較(プラン料金のみ、オプションなし) ※税込み税抜きに注意
第三、第四の土日に量販店に行って乗り換え ※量販店ではできない手続きもしたい場合、ショップに行くこと
終わり
優先順位について
当然同じようなものであれば安い方がいいですが、「必要最低限」というのは人によって異なります
重要度順にはしていますが、「必要ない」と思った項目は飛ばしつつ吟味してもらえればと思います
今回の優先順位の想定は以下です(目次もこれ通りです)
ネット割が入るか(家のインターネット回線は何か)
そもそも回線は繋がるか(快適に使えるか)
家族のキャリアはそれぞれ何か(家族割が入るか、変えてもらえそうか)
多く使う時は、一ヶ月に何GB使うか(自分)
どうしても今のキャリアじゃないと使えないサービスがないか
ネット割は入るか(家のインターネット回線は何か)
基本的にはインターネット回線と同じキャリアにスマホを乗り換えます
マンションでは仕組み上変えられないため、そもそもネット回線に合わせるしかない場合もあります
まず、自分の契約したインターネット回線が何か思い出します
忘れた場合は契約書類を確認してください
失くした場合は貸与されたルーターやONUにロゴが入っている場合もあるので確認してみてください
確認君+
ここからプロバイダを確認し、ある程度なら推測することもできます
※個人情報が大量に出てびっくりすると思いますが、どこのサイトもこれくらいの情報はわかります
※かといって無闇矢鱈と周りに発信していい情報ではないので注意
格安simでもネット割が入ることは多いです
割引込みでも大手キャリアは高いため、割引がなくても格安simにしてしまった方がよい場合も多いです(後述するエリアマップで繋がることを確認しておく)
【インターネット回線を変えてもいい人向け】
インターネット回線は携帯ショップで切り替えます
自分の地域だとどれが早いかを調べてみることもできます
みんなのネット回線速度
[コラボ光]
ドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光、楽天光などを指します(たくさんあります)
既にこれらのうちどれかを契約している方は、一切の工事なしで他のコラボ光に切り替えられます(事業者変更という処理になります)
スマホをどんどん乗り換える人は、一緒に光も変えることでキャンペーンを享受できたりしてお得だったりします
以下、注意点
【ドコモ光】
若干高いプロバイダ郡がある(店舗では大体高い方を勧められる)
安い方でいい
【ソフトバンク光】
遅い。
光BBユニット(貸与されるやつ)じゃないとIPv6が使えないので、良いルーターがあっても宝の持ち腐れになる(速度を出したくても契約上の問題で出しづらい)
ただし解約金や撤去費などがネックな場合、10万円までキャッシュバックしてくれるサービスがあるので、一度ここにバウンドさせてから他の本命に行く手もある
あんしん乗り換えキャンペーン
【ビッグローブ光】
auやUQで割引が入るプランがある
ドコモ光のプロバイダにビッグローブがあるが、これとは一切関係ない(割引も対象外)
【コミュファ光】
auやUQだと割引が入るプランがある
速度はかなり速い(体験談)
【注意点】
解約金や撤去費用でかなり費用が嵩むことがある
【au光】
auやUQだと割引が入るプランがある
西日本では戸建てプランが存在せず、マンションのみ存在する光回線
速度は遅い(NTT回線にも変えられる場合はVDSLの可能性が高く、そもそも光回線じゃないことが多い)
【NURO光】
不安定。
速度が出したいのに、家(マンション)の仕組み上どうしても変えられない……という場合でもこれには変えられる可能性がある(専用の線を引き込むため)
今は使われてない周波数帯を使う「ダークファイバー」と呼ばれる仕組みを使っている
【注意点】
工事予定日が異常に遅れる(古い情報ではあるが、当時は工事日さえ決めれば会社側に金が入る仕組みだったかららしい)
悪名高すぎて最早あまり調べていないが、筆者は勧めない
【ケーブルテレビ】
基本的に遅いが、一部速いものもある(真偽不明、筆者が調べた限りではどれも遅い)
解約金補填がある場合もある(種類がありすぎるため謎)
【固定電話を使っている場合】
ネット回線を変えると固定電話もその回線のものに変わります
使ってない場合は電話番号ごとなくしてもいいですが、口座やクレカを作る際、とーーっても極稀に「固定電話がないとダメ、IP電話は対象外」ということもあるので注意です(記憶違いかもしれませんが、webページを作る際もそうだった気がします)
固定電話番号からキャリアを検索
ここに固定電話番号の上6桁を入力し、「NTTグループ」と出れば固定電話番号をそのままにネット回線を乗り換えできます(一応店員に確認してもらう)
ただし引っ越しで局番が変わる場合は引き継げず、逆にNTTグループじゃなくても引き継げる場合があります
詳しくは店員に聞いてみてください
参考:光回線の変更時に電話番号が「引き継げる」3パターン
そもそも回線は繋がるか(快適に使えるか)
料金以前に、繋がらないと話になりません
ここで確認するのは『サービスエリアマップ』です
スマホ回線が繋がるか確認できます
※このキャリアはスタッフが信用できない、という場合
電話対応はスタッフガチャなので、対応の差はキャリアではなくスタッフの差です(3回同じ内容でかけて3回違うことを言われることもあります)
今はプラン変更も機種変更もオンラインでできる時代ですので、一度店舗に行けばしばらく行く必要はありません(乗り換えは店舗でやった方が楽かも)
※このキャリアは回線が信用できない、という場合
どこも同じです
通信障害で数時間~数日使えないという状況はどのキャリアでも発生します
もし仕事等で損害が出る心配があるという場合、複数キャリアを持つ以外に対処法はありません(ニュースになるし相手もわかってくれると思いますが……)
閑話休題、本題に入ります
サービスエリアマップで確認するのは以下です
自宅
通学路や通勤路
よく行く場所(実家・別荘・出張先・旅行先等)
これらがしっかりエリア内かどうかを下のリンクから確認してください
エリア内ギリギリだと、途切れやすかったり不安定だったりする可能性もあります
※「5Gは微妙だけど4Gは余裕がある」のであれば、スマホの設定で5Gを切ればよい
【4G設定方法】
ホーム画面から「設定」をタップ
「モバイルネットワーク」をタップ
「優先ネットワークタイプ」をタップ
「4G/3G/GSM」をタップ(5Gと書かれていないものを選べばよい)
【エリアマップ】
docomoエリアマップ
「都道府県から検索」から確認してください
LTEエリア(黄色)が4Gエリア、他は5Gです
SoftBankエリアマップ
ピンクは5G、黄色は4Gです
濃いピンクは特に速い5Gです
auエリアマップ
黄色が4G、赤とオレンジが5Gです
楽天エリアマップ
ピンクが4G、青と緑が5Gです
格安simでも、その回線を使っているならエリアは全く同じです
ソフトバンクとワイモバとラインモは同じ、auとUQとpovoも同じです
その他の格安simでも、これらの回線を使っているならエリアは同じです
【格安simに問題はないのか】
大手キャリアと比べてダウングレードしているため、何かしらの不安がある方は多いです
実際、数値で見れば速度は下がっていますし、災害時には大手キャリアが優先して接続できるという話もあります
auを使っていた友人が楽天モバイルに変えました(2024年11月頃)が、1ヶ月ほど使った感想は「auの回線速度が95点とするなら、楽天は85点」とのこと
人混みだと若干繋がらない時があるらしいですが、月々の料金が4倍くらい違うので概ね満足といった感じでした
au使用時→約8000円/月
楽天使用時→約2000円/月
→一年あたり約7万円節約(同居人も乗り換えた上、料金を楽天カードで支払うようになってポイント付与、総額では更に得している)
災害時、基地局にダメージがあれば大手や格安問わず繋がらなくなります
キャリアによって繋がる・繋がらないは一応あるため、中には全てのキャリアの回線を持っている心配性な方もいます
しかし回線が悪くなるのはせいぜい数時間、最も考えるべきは「そんな緊急時にどうしても送りたいメッセージは何か?」です
そしてそれは、大手キャリアを使っている人は月々数千円(年だと1万円超)を追加で支払ってまで「若干繋がる可能性が上がる」というのが本当に必要かをよく考えるとわかりやすいです
そもそも災害で電波が繋がりにくくなった場合、「災害用伝言ダイヤル(171)」が使えます
使い方がわからなくて不安な場合、以下の日時であれば体験利用ができます(無料)
毎月1日と15日(0時00分〜24時00分)
1月1日0時00分〜1月3日24時00分
8月30日9時00分〜9月5日17時00分
1月15日9時00分〜1月21日17時00分
それすら忘れた場合、「LINE安否確認」というものがあります
災害が発生した地域にいる場合、LINEを開くと自動的に現れます
3桁の数字をメモするだけで、あるいはLINEを開くだけで悩みが解決するのであれば、1年あたり1万円以上追加で支払う必要はないのではないかなと思います
家族のキャリアはそれぞれ何か(家族割が入るか、変えてもらえそうか)
もし家族が乗り気なら、まとめて家族割で安くするのが一番良いです
どうしても……というような強いこだわりがない限り、同じキャリアにすることをおすすめします
どのキャリアも家族割が一番割引額が大きく、逃す手はありません
ここでは仕組みの話をします
「家族」の定義
名字が同じ
現住所が同じ
契約者から3親等以内
基本的にどのキャリアも上記の通りです
パンフレットにも載っているので、一応変更がないか確認してください
名義について
余談ですが、名義についても書いておきます
家族とスマホの契約の話をすると、大抵名義の話もするからです
ちなみに旧名義人と新名義人は一緒に手続きする必要があるので、キャリアを変える変えないに関わらず必ず一緒に来店しなければいけません
【契約者】
スマホの契約の責任者
プランを変えるのにも、機種変更するのにも、契約者本人が本人確認書類を持ってないと何もできない
委任状があれば本人がいなくても処理できるが、用意も手続きも面倒(できない手続きも多々ある)
【支払者】
スマホの料金を支払っている人
契約者とは別の人でも問題ないが、別途書類にサインが必要なことが多い(当然支払者本人も来店しないといけない)
支払わなかった場合に信用情報に傷がつくのは契約者であるため、特に責任を負うことはない
【使用者】
スマホを実際に使う人
年齢制限のある割引を入れたりする際に参考にする
実際に店舗に来ていなくてもいいが、本人確認書類はいる(0歳でも保険証は使える)
適当になっていることが多く、実際の使用者とは違う場合も多い
余談
例として、筆者は
契約者→母親
支払者→祖父
使用者→自分
になっています
一人で契約できる回線が5回線まで、家族グループは10回線までという話でしたが、6人で乗り換えたため
母親達と祖父達で分かれて、それぞれ3回線ずつ契約(母親3回線、祖父3回線)、計6回線を家族グループにまとめる……といった形を取っています
筆者が一番詳しいので契約者になるのが一番でしたが、スマホ販売員は同僚や上司に販促を受けるため契約者だと面倒です
「親が契約者なので……」と言えば一発で引き下がるし、自分を守れるわけです(生年月日や名前の漢字はとても聞き出しづらいため、うっかり確認されづらいというのもあります)
多く使う時は、一ヶ月に何GB使うか(自分)
スマホの中に、「my〇〇(キャリア名)」というアプリがあります(ない場合はインストール、それもない場合はブラウザで検索してウェブ版を使用)
それで直近の使用ギガ数がわかるので確認します
もし直近の使用ギガ数が参考にならない場合、スマホのショップや量販店で過去のデータを確認してもらってください(この際、機種変をおすすめされる可能性があるので注意)
このデータを元に、どのプランが自分に合うかを吟味していきます
気にするのは以下です
使えるギガ数
ギガの繰り越しがあるか(たまに超えちゃいそうな人向け)
速度制限時の速度(検索くらいなら問題ないものもあれば、一切繋がらなくなるものもある)
大手キャリアの傘下である以下が選択肢になります
アハモ(ドコモ系列)
ワイモバイル(ソフトバンク系列)
ラインモ(ソフトバンク系列)
UQ(au系列)
povo(au系列)
楽天モバイル
「(キャリア名) プラン」で検索すると料金が出ます
「キャリア名 パンフレット」で検索するとより詳細がわかります
【注意】
アハモ・ラインモ・povoは契約後に店舗でのサービスを受けられません
機種変更もできないため、機種はオンライン購入かまた乗り換えるしかありません
「スマホ オンラインストア」で検索し、購入して届いたらsimを入れ替えて完了です
今のsimがそのスマホで使えるかどうかは「周波数帯(Band)」と「サイズ」を確認する必要があります(サイズは基本nanoSIMだが、万が一違った場合に再発行できるか不明)
スマホの周波数帯と下記サイトの周波数帯とを比べてみてください
日本の全キャリアの4G周波数帯まとめ
余談
他にも格安simはたくさん存在します
全てに共通することですが、日本の電話回線の全てはドコモ・au・ソフトバンクの回線のどれかを使っています(楽天だけは独自回線ですが、ドコモやauの回線を使うこともできます)
中にはマルチ商法のような方式を取っているもの、簡単に電話番号を取得できて一瞬で乗り換えてもブラックリストに載らないもの、使用中のプランが突然変更になるものまで色々あります
探してみるのも一興ですが、個人的にはおすすめしません
どうしても今のキャリアじゃないと使えないサービスがないか
そのキャリアじゃないと使えないサービス(オプション)はたくさんあります
【例】
・my daiz(ドコモ)
→天気や交通情報を知るアプリ
・YouTube Premium バリュー特典(ソフトバンク)
→20%引きになる
・Pontaパス(au)
→ポイントが貯まったり割引が受けられたりするアプリ
他にもPayPayクーポンのサービスが弱体化する(ワイモバよりソフトバンクの方が優遇されてる)等、なくなるわけではない程度の変化もあります
正直ここは気にするほどでもありませんが、一応頭に入れておきましょう
ただし、単独で使えばいいのに何故かオプションで契約してしまっているものには注意です(ネトフリ・YouTube Premium等)
my〇〇(キャリア名)でオプションを確認し、同時に解約されないよう対策は打っておきましょう
余談
個人的には、せいぜいスマホのオプションで必要なのは「ギガ数追加」と「故障の補償」だけだと思っています(セキュリティやお得パックみたいなのは不要派)
もちろんギガ数追加も速度制限我慢すればいいだけですし、補償も壊れたら買い直せばいらないとは思います(機種代が1円~5000円くらいのものも世の中にはあるため、修理費やオプション代の方が高い場合がある)
修理時にデータは全部消されるため、壊れるのが心配な人はバックアップやアカウント紐づけで対応してください
IDやパスワードをスマホに保存している人は、必ず他の媒体(PCや紙のメモ帳)にも保存しておくことを徹底してください
ちなみに私は、乗り換え時ですら何も引き継がずに全データを捨てています(引き継ぐのはラインとメモ帳くらい?)
→ゲームはGoogleやTwitter(現X)のアカウントに紐づいていて消えない、他もアカウントにログインすれば問題ない、写真や連絡先はどうでもいいため
最後に(実際に契約)
値引きはショップより量販店の方が大きいことが多いため、基本的には量販店に行きます(そもそもショップには頭金という名の追加料金がかかることが多く割高)
ただし名義変更や名前変更などの野暮用がある場合、ショップで済ませてから後日改めて行きましょう(変更から1日経過しないとできない場合があるため)
月初は値引き額もしょぼかったりしますが、月末は値引きが増えたりします
他にも、年末年始・夏休み・年度末は値引きキャンペーンが基本あります
年始(正月)>年末(大晦日)>年度末(3月)>夏休み のイメージです
いくら月末でも、年度末の割引が終わると急に閑散とするので注意が必要です
契約後
乗り換えが終わり、もう乗り換えないという予定の人は、今後は「オンラインストア」で機種を購入し、simの入れ替えをすることで機種変更してください(今時ロックされてる方が少ないが、一応simフリーか確認する)
乗り換えたけど不満がある人は、3~6ヶ月使った後にまた乗り換えてください(二度とその回線を使う気がない場合、すぐに乗り換えてもよい)
「simのみ乗り換え」というものがあり、機種を買わずに回線だけ乗り換えることも可能です