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銭湯作り前半戦、完【24.3.7】

3.5tue memo 朝は薪割りつづき、サシャを空港まで送る、午後はトレーニング「indigenous cultural safety」なかなか面白い、5時からはウェルネスグループ、モリーンが作ってくれたマッシュポテトがうまい、カードゲーム二時間、帰宅

3.6wed memo なかなかの大雨、うちの猫二匹が喧嘩、髪切りに行く、デゼリーは注文せずにいつも完璧に切ってくれる、シャワー浴びて仕事、クライアントご機嫌斜め、早めに寝かせる、帰宅後即寝る

・じっとりとした天気。ハイダグワイらしい雨である。マッシュポテトの残りにチーズを加えて温め、ベーコンエッグとともに朝食にする。

・原動機つき薪割り機のスターターロープを再びちぎってしまい起動できないので、諦めて斧で薪割り。あまり多くなければいいエクササイズになる。テンポよく、足をぶった斬らないように注意しつつ斧を振り下ろしていく。まだ新鮮なシラカバの木はなかなか簡単には割れてくれない。根気のいる作業である。

・タモの銭湯プロジェクトを手伝いに来ているクリスも今日が最終日。夕方のフェリーで本土に帰る。数時間手伝いに行く。今日は僕とクリスもふくめて5人での作業。

・10日前までは何もなかった場所に、五右衛門風呂、大きな屋根と煙突、広々としたウッドデッキ、バレルサウナ、シャワールームと脱衣所が完成しつつある。今日はシャワールームの壁板を貼り、天井に苔を生えさせるための土台を作る。

・大工仕事もクリエイティブでとても興味深いけれど、やはり友達たちと外で共に働くというのが最高に楽しい。手を動かしつつ、じわじわと出来上がっていく銭湯エリアを見渡してはお互いにんまりと笑う。ここに自販機があればいいんじゃない?コーヒー牛乳はあり?のれんのデザインは村のどのアーティストにお願いしようか?なんてことを喋りながら。

・ここの敷地を買ってからの兼ねての念願プロジェクトだというタモは嬉しそう。ドキュメンタリー監督・慈善財団職員として二足の草鞋を履きながら、自宅のプロジェクトを進めるのは簡単ではないはず。それでも時間とお金をかけ、周りの力も集めながら自分の作りたいものを作っていく。そのためにクリスもわざわざ二週間仕事を休んで本土からやってくるのだから、タモの人望にはつくづく脱帽せざるを得ない。

・じっとりと服を濡らす雨の中二時間作業をし、銭湯プロジェクト第一フェーズが終了となる。

・タモたちの家ではローラが鹿スープとガーリックトーストのランチを作って待ってくれていた。外で長いあいだ作業をした後はスープが沁みる。仕事に向かう前にクリスにお別れを言う。

・クリスは本土に帰り、タモもドキュメンタリー上映ツアーのため三週間アラスカを転々とする。僕も北欧に少し出ているので、プロジェクト再始動は少し先になりそう。なかなか悪くない日々だった。家の薪仕事を終わらせた後、隣のタモの家に行って建築の手伝いをし、一緒にお茶を飲み、また少し働き、みんなで夕食をとり、サウナで暖まっておのおのの寝床に向かう。プロジェクトの完成が待ちきれない。



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上村幸平|kohei uemura
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