「推し」がほしいから夫を推す
全然楽しいことがないまま11月になってしまいました。
小林製薬が『タノシ~ナ軟膏(塗っただけで楽しくなる軟膏)』を開発してくれない限り、このままではつまらない状態で1年を終えてしまう・・・
・・・・・・・
そうだ、夫を推そう。
突然の思いつきで申し訳ありません。
私には現在推しという存在がいません。しかし毎日いっしょにいる人物が"推し"だったら、平凡な毎日も最高になるのではないでしょうか?
というわけで、夫を推すと生活が楽しくなるか検証していきたいと思います。
1.そもそも推しとは
夫を推そう!と決めたものの、そもそも「推し」とはどういった存在なのかをあまり明確に知らないことに気が付きました。このまま適当に推しを作ってしまったら、現在本気で推しを推しているみなさんの失礼にあたってしまいます。
取り急ぎ、インターネットで意味を調べてみます。
そもそもの語源は推薦する意味の推すであり、転じて他者に勧めることができるほどに好きである様を表している。ゆえにしばしば好きよりも好意度が強い印象を受けることもある。
「他者に勧めることができるほどに好きである様」「好きであるよりも好意度が強い印象」。夫のことは、両親には勧めたものの(※顔合わせ)まだまだ推す立場としての熱意と自覚が足りていないことがわかります。
たとえ同じ推しだとしても100人のファンがいれば100通りの推し方があり、楽しみ方は無限大です。Twitterで推しについて語るみなさんがとても生き生きしているのを見るうちに、私も早く推したい気持ちになってきました。やるぞ!
2.推す
(1)夫のオフィシャルWEBサイトを作る
まず推しの情報を収集できなければ「推し活」をしようにも何もできません。というわけで、取り急ぎ「夫のオフィシャルウェブサイト」を作成しました。
ニュースのコーナーがあるので見てみると・・・
なんとWEB会議で、大人気パフォーマンス「進捗報告」を披露してくれるようです。気になるタスクの進捗具合はいかに!?
肌寒い季節になり、ジャケットを羽織るようになりました。ファンにとって、新しい衣装のお披露目もひとつの嬉しいイベントとなっていますよね。
さらに、少しドキッとする「夫からみなさんへの大切なお知らせ」が掲載されていました。
このような見出しで始まる内容は、「活動休止」「メンバー脱退」「結婚」など、ファンからするとハラハラするような内容が多いものです。恐る恐る開いてみると・・・・・
顎関節症の症状がやわらいだ旨の報告でした。安心してこれからも応援することができます。
URL:https://sirisirihit.wixsite.com/website
(2)夫のファンアートを作る
続いては、夫のファンアートを作ります。
「ファンアート」とは、既存の作品を元に描かれた二次創作物を指す総称のこと。普段見ている推しを自分の解釈や好きなシチュエーションで描くことで推しへの愛をさらに増幅させることができるのです。
よーし、私も既存の作品(夫)を元に二次創作物を作成するぞ!
できた!
中心には推しである夫を描き、
周囲には、夫が好きな「パソコン」「お金」「エビ」「美味しんぼ(海原雄山)」をあしらいました。
「美味しんぼ」にいたってはもはや「海原雄山のファンアートなのでは」と途中で気付きましたが、うまく描けたのでよしとします。
(勢いで描いた海原雄山の「喜怒哀楽」)
(3)夫のオリジナルアクリルスタンドを作る
今回Twitterを見ていてはじめて知ったのですが、アクリルスタンド(通称:アクスタ)というグッズが各方面で人気のようです。
アクスタとは、推しの立ち姿がプラスチックにプリントされたマスコットのことです(こういうのです)
足の部分に台座がついているため立たせることができるようになっており、例えば出先で景色と一緒にアクスタの写真を撮ったり、デスクに置いて眺めたり、部屋に並べて飾ったりできる、ファンにとってはたまらないアイテムなのです。
そうなればやることは一つ。夫のアクスタを作りました。
台座を作れる技量が私にはなかったため、家にあった「激落ちくん」に刺して立たせています。
推しのアクスタに見守られながら仕事をすると、どこからともなく推し(夫)の声で「論理的におかしくない?」「整合性とれてなくない?」「ファクトは?」と激詰めされている気分になり、不思議と仕事の生産性が上がりました。
(緊張感)
(4)現場に赴く
コンサートやファンイベントなど、推しに会いに行くことを「現場に行く」と表現することがあります。私も推しへのマインドセットをし、いよいよ現場(隣の部屋)に行くことにしました。
今回はこのようにうちわを用意し、ライブ(在宅勤務)を応援することにします。
(推しには常にイニシアチブ(主導権)を握っていてほしいというメッセージが込められている)
推しの邪魔にならないよう、扉を少しだけ開けて隙間から静かに在宅勤務を応援することにします。
スッ・・・・・・・
扉を閉められてしまいました。「シンプルに目障り」という、推しからのありがたいメッセージを受け取りました。
凝りずに、もう一度だけ私からのメッセージを発信します。
もう少しファンのプライオリティ(優先度)を高めてほしい。そういう思いを込めました。
閉められてしまいました。そうだよね。私でもそうすると思う。
3.検証結果
最後に、夫を推した楽しさの変遷をグラフで表現しました。
推す前「3」だった楽しさが、ファンアートが完成したタイミングで「70」にまで到達しています。
その後、現場(隣の部屋)から締め出されるという塩対応をされたことで楽しさが減ってしまいましたが、最初の3から比較すると今現在はかなり楽しい状態と言えるのではないでしょうか。
しかし、ふと自分の胸に手を当てて考えました。私は本当に心から「推す」ことができていたのだろうか?
推すことに必要なポーズだけを取って、満足していたのではないだろうか。
試しに、本当に心からの推しがいる人々の楽しさを想像でグラフにしました。私の楽しさとは比べ物になりません。
しかしながら、本当に心からの推しがいる人々には、ただ楽しいだけでなく、きっと辛い場面(※重課金など)もあることでしょう。
「推す」とは、そんな経験を積み重ねながらも、長い年月をかけて深い愛を育くんでいくものなのかもしれません。
私も真の楽しさを得られるまで、夫のことをもう少し推し続けてみたいと思います。
おわり
«本日の一曲» ゾッコン / MONO NO AWARE
【おまけ】海原雄山のアクスタ