美容院が苦手な人に伝えたい、3つのメソッド
みなさんこんばんは。
今日も美容院に苦手意識を感じていますか?
かくいう私はバリバリに感じています。街中で美容院を見ると目を逸らして念仏を唱えるくらいには苦手です。
「美容院への苦手意識」を電子マネーに変換できる世の中が来たら不労所得で暮らしていけるのになあ、と毎夜星空を眺めてぼんやりと思いを馳せる日々……
さて、そんな風に「美容院が苦手」、という人は少なくないのではと思います。
そこで今日は、美容院苦手歴十数年の私が見出したいくつかのメソッドをお伝えしたいと思います。
【美容院の試練① 入店時間】
我々「美容院苦手勢」からするとお店のドアを開けるときから試練は始まっているわけです。
まず美容院って何分くらい前に行くのが正解なのか分かりますか?
5分くらい前に着いても「お前そこ座ってろ」みたいに受付前で待機することがあるし、逆に予約時間ぴったりに着いても「こいつめちゃくちゃギリギリに来やがって社会人のくせに時間に余裕を持てずに行動するとか絶対に出世できないんだろうなボソボソのおいも野郎が」というおいもの烙印を押されてしまう可能性があるじゃないですか。
だから私はいつも予約の2分前にドアを開けるようにしています。12:00の予約だとしたら、11:58にドアノブをひねる。
こうするとなんかちょうどいい感じな気がします(私調べ)
ただ、この混沌とした現代社会では電車の遅延や信号待ちなどさまざまな障害が立ちはだかっています。予約の2分前をめがけて家を出るなんていうリスクの高いことはできません。
ですので、予約の15分前には店の半径100m以内に待機し、5分前から動き出し、2分前にドアを確実に開けられるようにするのです。
入店2分前というのは、早すぎず、遅すぎず、迷惑のかからない絶妙な時間ではないかと考えています。
【美容院の試練② 希望の髪型を伝える】
入店だけでプレッシャーを抱えているのですから希望の髪型を伝える段階ではもう軽く吐きそうになっています。
「今日担当する〇〇です、よろしくお願いします」って私の席のところに美容師の人が来てくれるじゃないですか。
その時点で絶対向こうは私のことを「ザコが」って思ってるわけですよ。
美容師の皆さんは、一人残らずカリスマ美容師になりたいと思っている。「カリスマ」と書いて「美容師の頂点」と読むのです。
だから明らかなるザコの私の髪を切っている場合じゃないんですよ。地上で最強の美容師を決めるカリスマ美容師天下一武闘会みたいな戦いに臨むため日々鍛錬を重ねている彼らにとって私の髪の毛なんかでは経験値が足りなさすぎるのです。ハサミひとつで、悪の権化である飛妖死(びようし)を駆逐することができるカリスマ美容師になるためには私の散髪に割くわずかな時間さえ無駄にできないわけです。
ではそんな状況でどういう風に希望の髪型を伝えるのがいいのか? 魔法の言葉をお伝えします。
『今より全体的に3cm短くしてください』
これです。
本当は有村架純と同じ髪型にしてほしいと思っていても絶対にこう伝えなければなりません。
こうすれば、ベースとなる髪型から均等に短くするだけなので大幅な変更にはならず、美容師の方の時間短縮につながります。
それでもどうしても、イメチェンしたいという方……
残念ですが、イメチェンは諦めてください。
我々に許されているのは、今の髪型をベースにして「全体的に3cm短い髪型にすること」だけ……
オシャレは我慢、とは言いえて妙。我々は、我慢しなければならない。
伝説のカリスマ美容師をひとりでも多く生み出すために―――
【美容院の試練③ シャンプー台】
世の中には幾多のシャンプー台がありますが、私が一番苦手なシャンプー台は「ゆっくりリクライニングしていくタイプのやつ」です
あれって完全にこちらが歩み寄って後ろに倒す速度に合わせてあげないといけなくないですか?
全ての体重をかけちゃうと、洋服が「ズズズズ……」って全部上に上がっていって最終的に全裸になってしまう設計になってますよね?
あからさまに自分の腹筋を駆使しながら、それでいて「シャンプー台に自分の全体重を預けていますけども」という涼しげな表情を維持しないといけないあの時間を私は「シャンプー台忖度(そんたく)タイム」と呼んでいます
腹筋を6つに割りたい人は家にリクライニング式のシャンプー台を置いて100往復くらいヴイーーーン……とするといいのではと思います。シャンプー台に寝かされる時間はもはやトレーニングと言えます
そしてここから少し仏教の話になるんですけど、
私は髪を洗ってくれているときに「かゆいとこありませんか?」って言われても明確にかゆいとこを指示できる語彙を持ちあわせていません。
なので、たとえかゆいとこがあったとしても「ありません」って取り繕うことしかできないんですよね。
だから、このシャンプーの時間は、シャンプーの時間であると同時に、「かゆいところがあったとしても我慢する時間」なわけですよ。
特に仏教の話にはならなかったんですけども
しかし、何事も文句ばかり言っていてはダメということです。考え方を変えましょう。
「リクライニングでの腹筋トレーニング」+「かゆいところの我慢」という心と体両面の我慢をすることにより、シャンプーが終わったころには一回り大きな自分になれるというプラスの効果があると捉えて、ポジティブにシャンプーに取り組むことができるのではないでしょうか。
以上です。
本当は、みなさんが一番気になるであろう「散髪中の美容師の方との会話」についても書きたかったのですが、耐え難い経験に対する心の防衛本能が働いているのかどれだけ記憶をさかのぼってもその時間をどういう風に過ごしているのか思い出せませんでした。
というわけで本日はこのあたりで失礼したいと思います。
みなさんも美容室に行かれる際は今日お伝えしたメソッドを参考にしてみてはいかがでしょうか。
以上
≪本日の一曲≫ sayonara complex / CHAI