普通のOLがイベントを開催したら優しさに包まれた
すべてのはじまりはこのツイートからだった
『note界のスピードワゴン』ことヤマシタマサトシ氏より「OL酒場 by SIRIHITOMIをやりたい」とお声がけをいただいたのです
即、凄い眼光で乗っかる私。楽しそうだしお酒も大好きだしハッピー×ハッピーじゃ~ん! 酒場やるの賛成~!
とその時は思っていたのですが
返事をした30分後、明確な不安が私の脳裏をよぎっていた
需要ある…?
「OL酒場」と銘打っていただいた通り、私は一般企業で働く普通のOLです
■私あるある■
①日常生活に一切の面白みがない
-基本的には犬か猫のYoutubeを見ている
②あまり賢くない
-TOEICのリスニングで聞き取れた単語「チェアー」だけだった
③見た目はいたって普通
-「地元の友達に似てる」とめちゃくちゃ言われる
こんな”一般人を濾過して抽出された汁を飲んで育った”みたいな人間に、集客できるほどの魅力が果たしてあるのでしょうか?
もういいや、応募者0人だったらヤマシタさんに土下座したうえで口座に15万円振り込んで許してもらおう…アタシはインターネットの中でしか生きられない寂しい女…
そんな想いを胸に以下のように告知を打ちました
すると、あろうことか定員を大幅に超える皆様からのご応募をいただきました(本当にありがとうございます)
皆さんもしかして「カリスマOLの美容知識とかを聞けるセミナー」だと勘違いして応募してきているのでは? と震えてしまったほどです
1人1人に謝礼を配布したいくらいうれしかったのですが、運営の事情で当日参加できるのは8名のみ。泣く泣く参加者の抽選をすることになりました
よ~~~~し、抽選やるぞ~~~
ん? ちょっと待てよ
分からなさすぎて頭の中にインド人男性が浮かんできてしまいました
よくよく考えたら「抽選」される側になったことはありますが、する側にまわることは初めて
みんなどうやって抽選をやっているのだろう…中学の授業とかで習ってないし…今はもしかしてみんな習うの?「総合」の時間とかに…
せっかく応募してくれたみなさんへの感謝が一番伝わる方法はなんだろうとTOEIC380点の私は考えました
そうだ
抽選ボックスを作ろう
手間暇かけて手作りした抽選ボックスで抽選をすれば、普通に抽選した場合の感謝の念よりも強めの感謝の念が皆さんに伝わるはず!
そうと決まれば材料を用意します
まず使うのはこちらの何の変哲もないamazonの段ボール(いつも大変お世話になっております)と、
割り箸、ガムテープ、ペン(緑・ピンク各1本)
これらを切ったり、貼ったりすること小一時間…
で、できた~!
「魔法の抽選ボックス」だ~~~!!!!やった~~~~!!!
この世のあらゆるボックスの中でもっとも完成度が低いという噂の抽選ボックスが完成したところで、ここに応募者の方の名前を記載した割り箸を入れ…
狂ったように振り、
スッ・・・と取り出す作業を8回繰り返します
8名の方の抽選が完了しました!
そして迎えた当日―――
詳細については、参加者のひとり「けそ」さんのレポートを参照いただくと大変分かりやすくまとまっていますので、こちらをぜひチェキしてみてください(他記事へ完全に丸投げします)
私もレポートを書こうと思ったのですが私が書くよりけそさんの記事の方が6万倍くらい面白かったのでここからは私の個人的な感想を中心に書き留めていきたいと思います。当日の流れを知りたい方は、上記のレポを読んでネ
まず、一番心に染みたのが「優しい人ってこの世にこんなにたくさんいるんだなぁ」、ってびっくりしちゃいましたということです
私が感じた優しさ3点セット、ご紹介します
【優しさ①】異常なまでの寛容さ
当日は18:45開場、19:00スタートという案内を出していたのですが、18:50の段階でまったく準備が終わってなかったのね
一番乗りの松本果歩さんが来たときには、私なんかまだコートも脱いでいないくらいの段階だった
なのに松本さんは嫌な顔ひとつ見せずに「手伝います!」と言って、テキパキと準備の手伝いをしてくれたのです……すごくないですか…?
さらにさらに、最後のお会計のときに私が持ち前の「仕事できないっぷり」を発揮し松本さんのお会計の計算が見事に間違っていたのですが、それに対しても優しく「あの、これ間違っている気がします…」と指摘をしてくれるという奇跡
普通の飲食店だったら速攻でクレームが入り食べログの評価も1.8になり店もクビになり路頭に迷って食うものにも困り最終的には臓器を売ることになっていたでしょう
そんなレベルのミスを全力で受け止めてくれる人がいるなんて…すげえ…あったけえや…
【優しさ②】役職を気にしない器の大きさ
OL酒場では、入り口でくじ引きをして「役職」を決めるというちょっとしたゲーム性を持たせたシステムを採用しています
役職によって ①注文できるメニュー ②座る席 ③使う食器 が変わってしまうというルール
【参考】使う器はこういう風に変わる!
社長になれば質のいい食器、豪華なメニュー、真ん中のいい席で宴を楽しめるのですが、平社員になってしまうとメニューも柿の種だったり食器は紙皿と割り箸、座るのも入り口に一番近い下座になってしまいます
最初のクジで平社員を引いたのは、なんといしやまだいすけさん
この日知ったのですが、この方実際は社長をやられている方なのです…
いしやまさんが「平社員」のクジを引いたとき、率直に、帰ろうかな?って思いました
このままではTwitterで私の悪評をツイートしたうえで怒って店を出て行ってしまうのでは? とガタガタ震える膝をおさえながらなんとかその場に留まりました
でもすぐにそんな心配は無用だったことを思い知る
めちゃくちゃ楽しんでくれてる
このあともいしやまさんのTwitterレポートは火を噴き続けました
二回目のくじ引きで係長に昇進し・・・
その後、なんと窓際に追いやられ(左遷)・・・
最後、平社員時代に恩を売った元社長に引き上げてもらい、なんと、社長に…!!!
最後には社長らしく、みんなにいい日本酒を振舞うという大団円に・・・
(私までいただきました。めちゃくちゃ美味しかった)
いしやまさんが平社員から窓際社員を経験し、最終的に社長にのぼりつめる様は、まさに池井戸潤の世界観でした
いしやまさん以外にも、北海道から駆けつけてくれたお米さんや…
最初から最後までずっと「副社長」という奇跡を起こし、実は一番いいポジションにい続けたひらやまさん
上に媚び、下には厳しいという陰湿な部長を完全に演じきった少年Bさんなど・・・
みんな、楽しんでくれている・・・!!!
待遇が変わってしまうので最初は少し不安でしたが、みなさん自分のクジがどんな結果であってもとても笑顔になり、その役職の中で目いっぱい楽しんでくださいました
器、ひろ
【優しさ③】無限にあふれるアイデア
冒頭の話に戻りますが、そもそもこの酒場はヤマシタマサトシさんがいなければ開催できていなかったわけです
当日出す料理や食器のチョイス、くじ引きなどの楽しいアイデアまで、すべてヤマシタさんが考えてくれました
私がやったことと言ったら「ブルスケッタ」とかいう謎料理を作ることと、当日履くつもりのOLらしいサンダルを買うことくらい…
【参考】OLらしいサンダル
私が2アクションしか起こしていない間にも、ヤマシタさんからは無限のアイデアが送られてくる
見てもらってわかる通り、私「すごい」しか言ってないし、最後何か手伝わないとと焦る私(ポンコツ)に対し「なんもやんなくていい」って言って安心感さえ与えているの分かりますか?
ヤマシタさんはプロの方なので、いち会社員の私では到底手の届かないようなクオリティの仕事を日々されているわけで、そんな方がこんな「平凡さでは右に出る者がいない」ようなド平凡人間の一夜限りのイベント運営にわざわざ時間を割いてくれたというのは冷静に考えると信じられないことです
TIME誌「2019年しりひとみがもっとも尊敬する人物」特集があったら間違いなく上位に入ることでしょう
(しかし内心、このあと多額の請求書が送られてくるのではとビクビクしている自分もおります)
ヤマシタさん、本当に素敵なイベントになりました。ありがとうございます
おわりに
このイベントに応募してくれたみなさん、参加してくださった8名の方、そしてヤマシタさん
みなさんの優しさと心の広さがあったからこそ成り立ったイベントだったなあ、としみじみ思いました
しかし、このような素敵なイベントを開催するに至ったのは、たまたま私が文章を書いていたからこそです。このままみなさんの優しさに甘えてばかりいてはだめで、より楽しんでもらえるような文章をたくさん書いていかないとな~、と改めて気を引き締めました。自分の文章を読んでくださっている方の顔を見るのってすごい大事ですね
またどこかでOL酒場は開催されるはずですので、今回の一連のツイートやレポを読んで興味を持たれた方は、ぜひぜひ参加してください!
今回は少しあったか~い記事になりましたが、次回からは通常のくだらないnoteに戻ります
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます
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OL酒場運営委員会
しりひとみ
sirisiri.hit@gmail.com
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※OLらしく署名欄で終わります
以上
≪本日の一曲≫ 今夜はブギー・バック/小沢健二 featuring スチャダラパー