危機対応に対する心構え
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新田次郎著「孤高の人」の中で、孤高の登山家・加藤文太郎が槍ヶ岳を目指す途中で予期せぬ夕立に合い、高地特有の雷に苦しみ命の危険にさらされる場面がある。
いくら登山に慣れた者でも、自然の脅威に対処するのは難しいということなのだろう。
このゴールデンウィークの最中、その槍ヶ岳での50代男性を含めて北アルプスで4名の遭難事故があった。
北アルプスにチャレンジするくらいだから、それなりの登山歴と実力はあるのだろう。
それでも難易度の高い北アルプスを制したいという思いが徹底を含めた冷静な状況判断を曇らせたのかもしれない。
そこまで高い山に登った事はないけど、登山を趣味とする以上、今回の事故は肝に銘じなければいけない。
高地での登山は特に周到な準備だけでなく的確かつ柔軟な状況判断力が要求されるということなのだろう。
そして仮にベテランについてそういった山に登る場合には、下手に自分だけで考えず、基本的に協力し合うか、お任せする。
その後に、自分一人でこの山に行く場合にはどうするのかを頭の中でシミュレーションすることが遭難回避の危機対応力アップに繋がると思う。
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それは自分ではなくお客様に安全・安心を提供する警備でも基本的には同じ。
当然、日頃の訓練や防犯・防災に対する教育といった準備をしっかりしなければいけない。
それでも実際に対処しなければいけないイレギュラーな場面では教科書通りに行くことは稀だと思う。
その場合の留意点としては、無理に自分だけでやろうとしないこと。
場合によっては自分は撤退して、隊長やベテラン隊員にお願いする判断力が求められる。
とりあえずはまず隊長に相談。
その上で、その対処に関わった場合は、その後の隊長との検証を学びの機会にする。
関わっていない場合は、この場合、やるべきことを自分の頭の中でシミュレーションして、それを隊長なり、ベテランの隊員に話して確認する。
そうやって危機に対する対応力が磨かれていくと思う。
登山・警備両方に言えるのは独りよがりの向こう見ずな対応はダメだというなのだろう。
槍ヶ岳かあ、いつか登ってみたいなあ。